宿泊業の未来を「写真」から変える。株式会社Tikaras丹慎一代表が描く次世代の集客支援
株式会社Tikaras 代表取締役 丹 慎一氏
宿泊施設向け写真撮影アプリ「Byme(バイミ)」を中心に、ビジュアルマーケティングという独自領域で成長を続ける株式会社Tikaras。2025年に代表へ就任した丹慎一氏は、「写真の力で宿の未来を変える」ことを掲げ、組織づくりから事業戦略まで、新たな挑戦を進めています。本稿では、同社の理念、経営の背景、組織運営、そして未来への展望について伺いました。
目次
写真を軸に宿泊業のDXを加速させる——会社の現状とビジョン
――Tikarasの事業の特徴や強みを教えてください。
現在、当社は宿泊施設向けの写真撮影アプリ「Byme(バイミ)」を中心に事業を展開しています。宿泊業界には、集客コンサル、OTA運用代行、予約システム提供といった大きく3つのサービス領域がありますが、当社はそのどれとも異なる「写真を軸にしたビジュアルマーケティング支援」に特化しています。
宿泊施設では、OTAごとに写真サイズや仕様が異なり、更新作業には大きな労力がかかります。「Byme(バイミ)」を使えば、スマホで撮った写真をそのまま複数のOTAへ一括でアップロードでき、業務負担を大幅に削減できます。また、宿の魅力を正しく伝える高品質な写真を自分たちで撮影できるため、外部撮影コストの削減にもつながります。
ビジョンとして掲げているのは「伝わる未来をつくり出す」ことです。写真によって宿の本当の魅力を正しく伝えられれば、宿泊客の期待値と実体験のギャップがなくなり、結果として宿の評価や売上向上に貢献できます。私たちは写真を“次世代のマーケティングツール”として育てたいと考えています。
経営の軸は「お客様が喜ぶかどうか」——丹氏のキャリア背景
――経営判断の軸になっている価値観を教えてください。
最も大切にしているのは「お客様が喜ぶかどうか」です。すでに別のツールで成果を出されている施設に、無理に自社サービスを提案することはしません。本当に課題を抱えている方に対して、確実に価値を提供できるサービスを届けたい。その姿勢はスタッフ全員にも共有し、判断軸として徹底しています。
――経営者になられたきっかけや、いま挑戦したいことはありますか?
宿泊業は昔からDXが進みにくい業界で、生産性の課題を抱えたままの施設も多くあります。そこに変革のきっかけをつくりたいという思いが、私がこの会社に関わる大きな動機になりました。写真という切り口から宿の収益改善に貢献し、最終的には日本のサービス業全体の価値向上につながればと考えています。
メンバーが主体的に動ける組織づくり
――組織づくりで意識されていることを教えてください。
創業者の理念や情熱を尊重しつつ、メンバーが自ら考えて動ける環境を整えるようにしています。役割分担は明確にし、必要以上に口を出さず、うまく回っている部分は任せる。一方で課題があるときは一緒に考え、改善に取り組むスタイルです。
社内コミュニケーションでは「本音で話す」「疑問を残さない」を重視しています。わからないことをそのままにしないことが、スピード感や意思統一につながるためです。また、経営数字も全社員に公開し、自分たちの行動がどのように業績へつながっているのかを明確にしています。透明性を高めることで自律性も育まれると感じています。
写真の力で宿泊業界に新たな価値を届けたい——未来への展望
――今後の挑戦について教えてください。
今後は「Byme(バイミ)」をさらに発展させ、写真だけでなく、宿のマーケティング全体を支援できる基盤へ進化させたいと考えています。特にMEO対策やSNSとの連動など、視覚情報を中心とした集客支援のニーズは高まっています。宿泊業界はまだDXの余地が非常に大きく、写真から始まる改善の幅は広い。宿の魅力が正しく伝わる世界をつくり、業界全体の価値向上に貢献したいと思っています。
週末は“本気のサッカー選手”に戻る──丹氏が続けるリフレッシュの習慣
――とても忙しい毎日だと思いますが、お休みの日のリフレッシュ方法があれば教えてください。
実は私、今年で53歳になりますが、シニアサッカーを本気でやっているんです。チームにも正式に所属していて、リーグ戦にも出場しています。カテゴリーにもよりますが、公式戦だけでも年間30試合ほどあります。試合がない日には練習試合もあるので、ほぼ毎週日曜日はサッカーをしていますね。
そのため、平日は試合に向けてのトレーニングやコンディション調整を逆算して行っています。経営者の仕事は体力勝負な部分もあるので、趣味でありながら健康管理にもつながっています。サッカーは単に運動になるだけでなく、良いストレス発散にもなりますし、全力で走ることで気持ちがリフレッシュされるんです。
忙しい日々の中でも、身体を動かす習慣を続けることで、また新しい気持ちで仕事に向き合える。私にとってサッカーは、仕事とバランスを保つための大切な時間になっています。