美容室経営から新たな挑戦へ。戸高顕氏が語る“仕組み化”と“人を育てる経営”
grazie JAPAN株式会社 代表 戸高 顕氏
美容室2店舗を経営し、6年以上にわたり現場と組織づくりに向き合ってきた戸高顕氏。
美容業の枠を越え、飲食事業のM&Aにも挑戦しようとする背景には、「仕組み化を学びたい」「人が育つ環境をつくりたい」という強い思いがあります。今回は、会社の現状から組織づくり、今後の展望まで率直に語っていただきました。
目次
6年半続けてきた美容室経営と理念
――まず、御社の事業概要や理念についてお聞かせください。
美容室を6年半ほど運営しています。理念としては、従業員ファーストでもあり、お客様ファーストでもある「低姿勢」を大事にしています。そのほうが喜ばれる場面が多く、意見を言いやすい環境にもつながると感じています。
店内では「第3のホーム」というコンセプトを掲げ、自宅・職場に次ぐ癒しの場所でありたいという思いをスタッフと共有しています。お客様からの具体的なエピソードは不明のため記載しませんが、リピート率が高いのは接客や言葉遣いなどを丁寧に教育している成果だと感じています。ドリンクにもこだわっていますし、人柄と接客、そして技術の掛け合わせが店舗の強みだと思います。
経営者を志した背景と、人が育つ喜び
――独立や経営に踏み切ったきっかけを教えてください。
25歳頃から独立したいと考えていました。以前勤めていた会社は教育は素晴らしい一方で給料が低く、また上司からの圧も強かった。その経験から「部下の気持ちが分かる上司になりたい」「給料も上げてあげたい」という気持ちが強くなり、32歳で独立しました。
――経営を続ける中で印象的だった出来事はありますか。
美容室を続けてきて一番嬉しいのは、スタッフの成長を見られることです。スタイリストデビューした瞬間や、初めて自分のお客様を担当する姿を見ると本当に嬉しい。人が育つ場をつくることにやりがいを感じています。
“相手を思いやるコミュニケーション”を大切に
――社内のコミュニケーションで意識していることは何でしょうか。
新人でもベテランでも分け隔てなく話します。特に大切にしているのは、相手を思いやる言葉です。体調の変化に気づいて声をかけるなど、人の変化に敏感でいられるスタッフになってほしいと思っています。
教育面では、スタイリストとして任せられるまでに5年ほどかかるため、そこをどう短縮できるかが課題です。来年は新卒が3名入るので、会社負担で無料モデルを呼び営業中に実践できる環境づくりを進めています。営業後のレッスンは基本なく、働きやすい環境の中で成長できるようにしています。
美容と飲食、両軸で進める今後の展望
――今後の展望についてお聞かせください。
美容室は1年半後に3店舗目、3年以内に4店舗目を目指しています。10年計画としては年商5億を掲げています。各店舗は「店長の色が出る店」にしたいと考えていて、ママさん3名で運営している店舗のように、それぞれの働き方に合わせた形をつくりたいです。
また、美容以外の事業として飲食のM&Aにも挑戦しています。業種に強いこだわりはなく、経営としての仕組み化を学びたいという思いが大きいです。60歳以上の女性のみを雇用する店舗モデルをつくりたいというビジョンもあります。まだ具体的な業態は決まっていませんが、スモールスタートで挑戦していく予定です。
経営以外の時間と、今後挑戦したいこと
――仕事以外での趣味やリフレッシュ方法はありますか。
朝にジムへ行く程度で、基本的には仕事に集中しています。経営の勉強が好きで、YouTubeでは令和の虎や飲食系の経営チャンネルを見ています。自分がどこまでできるのか挑戦したいという気持ちが強いですね。
経営を目指す人へのメッセージ
――最後に、経営を志す方へのメッセージをお願いします。
従業員の声を聞く姿勢を持ち続けることが大切だと思います。経営者は孤独になりがちですが、自分の気持ちを押しつけるのではなく、スタッフの声を拾っていく。それが“豊かさ”につながるのではないでしょうか。
私自身も、これからも挑戦を続け、より良い組織づくりを目指していきたいと思います。