“作って終わり”ではなく、伴走で信頼を積み重ねる――工房ヒラムが目指す「頼られるWeb制作」
株式会社工房ヒラム 代表取締役 小牧 由香氏
株式会社工房ヒラムは、ホームページ制作と運用保守を軸に、作った後の改善・更新まで伴走型で支援するWeb制作会社です。現在は業務委託を中心とした8名ほどのチームで100を超えるWebサイトを運用しており、即日〜翌日対応を基本に、セキュリティやバックアップも含めて「安心して任せられる片腕のような存在」を目指しています。本記事では、代表の小牧由香氏に、事業の原点やこれからの挑戦などについて伺いました。
伴走で支えるWeb制作チーム
――事業内容を教えてください。
主に、ホームページ制作と運用保守を行っています。
ホームページ制作には、2000年あたりから取り組み始めました。当時は制作会社もあまりなく、「作れます」と言うと頼まれるような時代だったんです。最初は仕事というより、「いいことをしている人を、ホームページによって広められたらいいな」という気持ちで作っていました。
仕事として意識するようになったのは、ホームページによってサービスが盛り返すところを目にしたことがきっかけです。とてもよいサービスであるにも関わらず、認知度が低いためになくなってしまいそうなところをお手伝いしたのですが、ホームページを整えてから3ヶ月ほどで盛り返し、「ホームページの力はすごい」と実感しました。
――業界内における強みは何ですか。
規模のわりに保守や伴走型の支援が圧倒的に多いことだと思います。“作って終わり”ではなく、運用をずっと支える点が特徴で、更新対応も「3営業日以内」といった基準ではなく、即日~翌日で動くことがほとんどです。
また、20年以上取り組んできたため、トラブルに対するノウハウも積み重なっていると自負しています。長いお客様だとお付き合いももう24年目となるケースもあり、そのなかで何度もリニューアルや壊れた、止まったといった場面も経験していきました。
信頼と責任を果たすために法人化
――法人化に踏み切られた経緯を教えてください。
自分のためというより、お客様から「法人化してほしい」「法人同士じゃないと取引が難しい」と言われたことが一番の理由です。
もうひとつ、「より信頼できるサービスにするため」というのも大きなポイントでした。当社では、「ご依頼が来たらすぐに動く」というスタイルで、100を超えるサイトを運用しています。そのなかで重要となるのは「安全に運用する」という点です。セキュリティ対策やバックアップ、アップデートを含めて、お客様のサイトを止めるわけにはいかないのですが、情報漏えいなどのリスクもゼロではありません。万が一のときに誠意をもって対応し、備えられる体制をつくるためには、法人になって損害保険に加入し、スタッフ全員のパソコンにセキュリティ対策を施す必要があったんです。この点は、個人事業主のままでは難しいところでした。
――仕事をする上で大切にしている価値観は何でしょうか。
一番重視しているのは、信頼関係です。当社のような小規模な制作会社の場合、全員がパソコンにエンドポイントの仕組みを入れていたり、そこにしっかりと投資していたりするところは多くないように感じています。しかし、こうした部分に誠実に対応することで、安心して任せていただけるようになると思っています。お客様から片腕のように感じていただけるような存在になるのが、目指しているところです。
変化に向き合い、学び続ける
――組織運営やコミュニケーションで意識していることを教えてください。
週に2回は必ずオンラインでミーティングをしています。ミーティングでは、仕事の報告だけではなく、勉強会も行います。専門の学校を出たわけではなく、ゼロから実務を通して仕事を覚えてきた人が多いので、学ぶ時間を大事にしているんです。週2回、WebやAI、SEO、MEO…さまざまな勉強を続けています。
また、メタバースを使っているのも当社の特徴です。リモートですので、メタバースオフィスに入って「一緒にいる疑似体験」をしながら仕事をします。会議のあと議事録を残せる点も便利で、コミュニケーションにも役に立っています。
――これから目指す姿を聞かせてください。
名前の「ヒラム」は、ソロモン王の神殿を建てた職人名から取っています。周りに職人がたくさんいたなかで、わざわざ「ヒラムを呼べ」と言われた存在だったそうです。当社も、そのような仕事ができる存在になりたいと思って名づけました。ですので、今後も会社を大きくしたいというより、信頼されて呼ばれる存在でいたいです。
最近は、ホームページを作っただけではどうしようもない業界も出てきました。MEOまで一緒にやらないと成果につながりにくいケースもあります。また、AIも今後もっと台頭してくるでしょう。
どんな時代になっても安心して任せていただけるように、学びと備えを積み重ねながら、片腕のように頼られる仕事を続けていければと思っています。