エンタメと不動産を調和させ、縁が循環する世界へ――Accompreeが掲げる「八方よし」
株式会社Accompree 代表取締役社長 田嶋 幸弘氏
株式会社Accompreeは、「エンタメアート」「不動産」「セキュリティ領域の貿易仲介」を3本柱に事業を展開する企業です。少数だからこそ実現できるスピード感と、異なる領域の掛け合わせを強みに、活動の幅を広げています。本記事では、代表の田嶋幸弘氏に、現在の事業の全体像や原点にある想い、今後の展望などを伺いました。
事業は3本柱――「エンタメアート」「不動産」「セキュリティ貿易仲介」
――現在の事業内容ついて教えてください。
現在は、3つの事業を柱として展開しています。
1つ目は、エンタメアート事業です。この事業は、私自身がパフォーマーとしてダンスをしてきたことが出発点となっており、そこから派生して、楽曲制作や振付、イベント制作、キャスティング、演出などを担当しています。クリエイターの方々とコラボレーションしながら、表現の幅を広げる事業です。
2つ目は、不動産事業です。当社の共同代表がもともと不動産業を行っており、そこに私が加わりました。国内不動産の仲介に加え、フィリピンやドバイ、インドネシアなどの案件も取り扱っており、そうした海外案件の仲介も行っています。
3つ目は、セキュリティ関連の貿易仲介事業です。防犯カメラメーカーやAIセキュリティシステム解析などの代理店として、海外で導入を希望される企業とのあいだに入り、現地パートナーとして仲介業務を行っています。いわゆる「輸出」というよりも、海外拠点のある企業と連携した橋渡しの役割です。
上記のほかにもM&Aやインバウンド事業も行っていますが、現在は不動産事業の流れの中で並走している形になっています。また、以前はSNS運用やマーケティングも行っていましたが、現在は業務提携先へアウトソーシングしています。
――御社の強みはどこにあるとお考えですか。
現在は実質2名体制で動いているため、意思決定や行動が非常に速いことが強みです。また、私はエンタメ畑、共同代表はビジネス畑という異なるバックグラウンドを持っているため、一般的な不動産会社とは違った発想や人脈が生まれやすい点も特長です。その掛け合わせが、当社ならではの価値だと感じています。
人と人をつなぎ、心を動かす仕事を
――ダンスを始めたきっかけを教えてください。
「目立ちたい」という気持ちがきっかけです。ダンスは中学生の頃から始めました。文化祭で踊ったことをきっかけに、ダンススクールを紹介していただき、本格的に取り組むようになったんです。
もちろん、最初から上手に踊れたわけではありません。人の真似をしながら練習を重ねる中で、踊りが周囲の人を笑顔にすることを実感しました。その体験が大きく、次第にダンスに没頭していきました。
もともとはストリートダンスをしており、アニメーションやロボットダンス、ムーンウォークなどを踊っていました。そして次第にアメリカ文化を真似るだけではなく、日本人としてのアイデンティティを表現したいと考えるようになり、日本の舞踊や文学などにも触れて、着物で踊るなど、日本的な要素を取り入れた表現にも挑戦するようになりました。
現在は、伝統芸能や日本文化とコラボレーションしながら、世界に発信することを目指しています。ジャンルにとらわれるのではなく、クライアントの要望に応じた表現も、自分たちのクリエイションも、どちらも大切にしています。
――不動産や貿易分野に進まれた背景もお聞かせください。
私自身はエンタメアートの分野に身を置いてきましたので、不動産や貿易についてはまったくの未経験でした。関わるきっかけとなったのは、SNSマーケティングなどを通じてさまざまな企業と関わる中で、不動産売買や貿易に関するご相談をいただいたことです。正直に言えば、当初は自分が担う領域ではないと感じていましたが、せっかくご相談をいただいた以上は最大限応えたいという想いが強くあり、その想いが事業として向き合う第一歩になりました。
特に不動産については、単なる「物件の売買」ではありません。その背景には、相続や事業承継、ご家族間の事情など、人生の重要な局面が深く関わっています。私自身も、実際に関わらせていただく中で、社会の中核を担う非常に責任の重い分野であると実感しました。数字や契約の向こう側に、人それぞれの想いや人生があることを軽視してはならないと強く感じています。
現在は共同代表から、不動産の実務だけでなく、数字の見方や資産形成、財務的な視点についても学んでいます。経営においては、数字と向き合う姿勢が不可欠です。まだ学びの途中ですが、自分の弱い部分から目を背けず、一つずつ積み重ねています。エンタメと同じく、不動産や貿易も「人と人をつなぐ仕事」であると捉え、真摯に取り組んでいます。
理念は「八方一宇」――すべてが循環する社会へ
――理念やビジョンについて教えてください。
私たちが大切にしているのは、「八方一宇」という考え方です。三方よしという言葉がありますが、それをさらに広げ、関わるすべての人や存在が循環の中で幸せになれる状態を目指しています。自分たちだけが利益を得るのではなく、取引先やパートナー、その先にいるお客様、さらには社会全体へとよい循環が広がっていくことが理想です。
私は、人間主体だけではなく、すべてのものが調和していく社会をつくりたいと考えています。エンタメも不動産も、結局は人の営みの一部です。その営みが断絶するのではなく、次の世代へと自然につながっていく形をつくりたい――そのためにも、短期的な利益よりも、長期的な信頼関係を重視しています。
――経営判断の軸は何ですか。
皆様の幸せに加えて、自分に正直であることです。自分がワクワクできるか、心から納得できるかを大切にしています。偽りの氣持ちで進めた仕事は、どこかで歪みが生まれるでしょう。自分に正直であることは、人に対しても正直であることにつながります。その姿勢が、最終的に周囲へよい影響を与えると信じています。
エンタメで世界を循環させる
――現在、重視されていることはありますか。
効率だけを追い求めるのではなく、一つひとつの案件と真剣に向き合う姿勢を大切にしています。
お客様ごとに、状況やニーズはまったく異なります。特に不動産事業において、同じ案件は一つとしてありません。そのためその都度、背景を丁寧にヒアリングし、最適な形を探ることを意識しています。
現在、社内は2名体制ですが、業務委託や提携企業と連携しながら事業を進めており、コミュニケーションにおいては可能な限り対面での対話を重視しています。オンラインも活用しますが、やはり顔を合わせて話すことで生まれる信頼感は大きいと感じる場面が多く、信頼があってこそ、持続的な関係が築けると考えています。
――今後の目標について教えてください。
エンタメを通じて、世界が大きく循環していく仕組みをつくりたいと考えています。踊りや表現は、言葉を超えて人の心を動かします。その力を活かし、人と人、文化と文化をつなげていきたいです。そして、その循環の中で私たち自身も成長し、関わる皆様が幸せになれる形を実現したいと思っています。
不動産事業においても、単なる売買ではなく、後世に残る場所づくりに関わりたいと考えています。人が集い、思い出を重ね、次の世代へ受け継がれていくような空間に携われることが理想です。
――最後に、読者へのメッセージをお願いします。
当社では、ご縁を大切にしながら、協力し合える関係を築いていきたいと考えています。瞬間的な利益ではなく、持続的に循環していく形をともにつくっていける方と出会えたらうれしいです。一つひとつのご縁を大切にしながら、これからも挑戦を続けていきます。