ダンサーの身体を根本から変える――専門整体で切り拓く新たな価値創造

一般社団法人日本ダンサー整体セラピスト協会 代表理事 長谷部 健氏

ダンサーの身体は、一般的なケアでは対応しきれない繊細さと負荷を抱えています。一般社団法人日本ダンサー整体セラピスト協会は、そうした“踊る身体”に特化した整体という独自領域を切り拓き、全国にセラピストネットワークを広げています。プロダンサーとして20年以上の経験を持つ長谷部健氏は、自身の原体験をもとにこの分野を確立しました。本記事では、事業の特徴や背景、そして今後の展望について伺いました。

踊る身体に特化した整体という独自領域

――現在の事業内容について教えてください。

当協会では、踊る人に特化した整体を全国に展開しています。一般的な整体とは異なり、ダンサーや踊りに関わる人の身体に合わせたアプローチを行っている点が特徴です。

また、セラピスト協会として資格制度を設け、ダンサー整体セラピストを育成しています。資格を取得したセラピストが現場で活躍できる環境づくりにも力を入れています。

さらに、ダンサー専門の整体サロンも運営しており、プロだけでなく趣味でダンスを行う方も含め、多くの来店があります。

――対象となるお客様について教えてください。

基本的にはダンサーや踊りに関わる方が中心です。プロに限らず、趣味でダンスを楽しんでいる方やサークル活動をしている方など、幅広い層に利用いただいています。

プロダンサーとしての原体験が原点

――経営の道に進まれたきっかけを教えてください。

自身は20年以上プロダンサーとして活動してきましたが、若い頃に身体が動かなくなる経験をしました。そのときに整体と出会い、膝や腰の痛みなど、病院では改善しなかった不調が一気に変わったんです。

整体を受けることで身体の感覚が研ぎ澄まされ、パフォーマンスも向上しました。怪我もしにくくなり、結果としてダンスの質も大きく変わりました。

同じような悩みを持つダンサーが多いことに気づき、この価値を広げたいと考え、整体を学び始めました。

――現在のサービスが生まれた背景について教えてください。

整体にはさまざまなジャンルがありますが、一般的な整体ではダンサーのパフォーマンスが下がってしまうケースもありました。

そこで、自身の経験と学びをもとに、ダンサーに最適化された整体を体系化しました。それが現在の「ダンサー整体」です。この技術を広めるために資格制度を設け、協会として展開しています。

業界の常識を変える挑戦

――御社の強みやポジションについて教えてください。

ダンスと整体を掛け合わせた領域においては、現在トップのポジションにいると認識しています。この分野はまだ競合が少なく、検索などでも当協会が上位に表示される状況です。

ダンスの技術は進化している一方で、身体のケアは20年前と大きく変わっていません。その結果、怪我が増え、若いダンサーでも身体に大きな負担がかかっています。

この業界の常識を変え、身体のケアをアップデートしていくことが自分の使命だと考えています。

――組織体制について教えてください。

協会としては代表理事が2名体制で運営しており、セラピストは業務委託という形で関わっています。資格取得者や受講生を含めると100名以上のネットワークがあり、全国で活動しています。

海外展開と新たなプロダクトへの挑戦

――今後の展望について教えてください。

現在、体のケアに使うバームを開発し、物販として展開しています。塗るだけで、日々のコンディショニングをサポート。動きやすい状態づくりになるもので天然成分のみで構成されています。

すでに販売も進んでおり、今後は海外展開を視野に入れています。直近ではマレーシアでの展開も計画しています。

また、日本国内でもダンススタジオや団体と連携し、ダンサーのケアとして当たり前に使われる状態を目指しています。

――現在の課題について教えてください。

事業が拡大する中で、まだ自身が担っている業務が多い点が課題です。本来注力すべき領域に集中するためにも、業務の委譲や仕組み化を進めていきたいと考えています。

特にバームの展開やSNS運用など、任せられる部分を増やすことが、今後の成長において重要です。

組み合わせが生む唯一無二の価値

――リフレッシュ方法について教えてください。

現在は整体事業が中心で、ダンスの時間がリフレッシュになっています。仕事でありながらも身体を動かすことで気持ちが整うため、特別に休みを取ることはあまりありません。

趣味としてはお笑いや格闘技も好きですが、日常的には仕事とダンスが一体となった生活を送っています。

――最後に、経営者や起業を目指す方へのメッセージをお願いします。

ダンスと整体を掛け合わせたことで、唯一無二のビジネスが生まれました。特別なことをしているというよりは、自分にとって当たり前のことを続けた結果です。

重要なのは「何と何を組み合わせるか」です。整体だけでは競合が多くても、「誰に対して提供するか」を明確にすることで価値が変わります。

また、自分の業界だけでなく、他業界の人と関わることも大切です。異なる視点に触れることで、自分の持っているものが別の価値として評価されることがあります。

そうした掛け合わせや出会いが、新しいビジネスの可能性を広げていくのだと思います。

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