「みんなで定年退職しよう」を掲げ、社員の幸せを追求する会社づくり

Saze株式会社 代表取締役 伊藤 康浩 氏

「みんなで定年退職しよう」。その言葉を企業理念の中心に据え、社員一人ひとりが長く安心して働ける環境づくりを追求している伊藤氏。創業の原点にあったのは、自身が「定年退職できる会社」を探してもなかなか出会えなかったという実感でした。だからこそ、自分でつくるしかない。そんな発想から始まった会社は、社員満足度100%の維持を重視する組織へと形づくられてきました。今回は、会社の理念や組織運営、これからの展望、そして代表ご自身の価値観について伺いました。

定年退職を前提にした、会社のあり方

——会社を立ち上げた経緯について教えてください。

私自身、もともとはサラリーマンとして、普通に頑張って定年退職できる会社を探していました。

ただ、IT業界の中で営業としていろいろ見ていく中で、自分が安心して働き続け、定年退職まで見据えられる会社がなかなか見つからなかったんです。だったら一回自分でつくってみようと思い、設立しました。

——今の会社の理念について教えてください。

会社の理念は「みんなで定年退職しよう」です。これは最終的な理念でもあります。一方で、会社としての目標は「立てない」という考え方をしています。

会社として何かをやりたいから社員に合わせてもらうのではなく、社員がやりたいことがあるなら、それをサポートできる会社でありたいと思っているからです。

私のやりたいことに会社が動くのではなく、社員がやりたいと言ったときに、お金も含めて必要な支援を用意して渡せるようにしたい。その意味では、会社としては他力本願なところがあるのかもしれません。

もちろん、その考え方だと売上の伸びや利益率、失敗率といった面では一般的な経営の発想と異なる部分もあります。ただ、弊社は売上や利益そのものにはあまり重きを置いていません。毎年、社員が幸せに働けているか、定年退職に向けて前向きに働けているか、社内満足度が100%を超えているか。それだけを見ている会社です。

福利厚生と還元率、その先にある「働き続けられる会社」

——会社として大事にしていることは何でしょうか。

一番大きいのは、やはり「定年退職ができる会社」であることだと思っています。そこを支えるものとして、福利厚生や待遇面にも力を入れてきました。最近ではホワイト企業認定から福利厚生部門でアワードを頂きました。

また、第三者機関の調査により、エンジニアの各自売上からの年収基準が日本一高い事が証明されました。さらに、定年退職をサポートするという意味で「キャリアファースト」というロゴも掲げています。エンジニアの方たちのキャリアアップに、日本一寄り添える会社でありたいという思いがあります。

ただ、制度や認定そのものが目的ではありません。定年退職まで見据えて働くためには、給与や福利厚生、キャリアの安心感が揃っていなければ難しいと思っています。働く人にとって大事なのは、今だけの条件ではなく、長く働き続けられる実感を持てることです。そうした環境を維持し続けることが、会社として最も大事にしていることです。

「どういう人に入社してほしいか」を捨てた採用と、コミュニティを軸にした組織運営

——採用についてはどのように考えていますか。

採用について言えば、私自身がもともと人を見る目がないと自覚していますし、人事が採用しても、思っていた通りの人がそのまま入社することは多くありません。

そのため、「どういう人に入社してほしいか」という概念そのものを捨てました。弊社としては、「興味があれば入社いただきたい」という、それだけです。

——組織運営で大事にしていることは何ですか。

組織運営の面では、社内に小さなコミュニティがたくさんあることを大事にしています。全く重ならないコミュニティもあれば、一部だけ重なっているものもあります。定年退職まで楽しく働くためには、まず社内で友達をつくることが大切だと思っています。

5人、10人くらいの小さなチームであれば、みんな友達になりやすい。だからこそ、小さなコミュニティにたくさん参加できるような工夫をしています。

大きな組織の中で一体感をつくるというよりも、小さなつながりをたくさん持てる状態のほうが、日々の働きやすさや安心感につながると考えています。

変化する時代の中で、満足度100%を維持し続ける

——今後の展望や、これから取り組んでいきたいことを教えてください。

定年退職を目指す会社と言いながら、現状では平均年齢が29歳くらいですので、まだ成功事例はありません。ですから、まずは成功事例に向けて現状を維持していければと思っています。

ただ、時代が変わる中では、何もしなければ幸福度は下がっていきます。今の満足度100%という基準を守るためには、毎年改善していかなければなりません。

感覚としては現状維持ですが、その現状維持のために変化し続ける必要があります。幸せになりたい方、定年退職したい方を少しずつ採用しながら、その方たちに対して定年退職できる環境、日本トップクラスのキャリアを維持できる環境を会社として保ち続けたいと思っています。

また、業界全体の流れとしては、IT業界はこれからさらに働きやすさを重視する方向に進んでいくと見ています。以前はブラックな業界と言われることもありましたが、今では各業界の中でも働きやすい業界として見られることが多くなってきました。

福利厚生を厚くして長く働いてもらうほうが、結果的に会社にとってもコストが安い。そうした考え方に、IT企業はすでに気づき始めていると思っています。

誰の真似もしないという感覚と、静かな時間で整える感覚

——休日はどのように過ごしていますか。

休みの日も、実際にはほとんど仕事をしていることが多いです。勉強も兼ねてYouTubeを見ることはありますが、それが一部リフレッシュになっているのかもしれません。とはいえ、土日は家庭にも力を注いでいますね。

その中で、好きなことを挙げるとすれば、一人で居酒屋に行くことです。誰かと行く楽しさはもちろんありますが、社内ではいろいろな人から話しかけられるので、ずっと話し続けることも多く、疲れてしまうことがあります。

だからこそ、おいしいものを食べながら静かにいられる時間はすごく貴重です。そういう時間の過ごし方が、自分にとっては大事なのだと思います。

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