人を勝たせることがすべて──異色の経歴から生まれたEnglish-21の信念

株式会社English-21 代表取締役 松田歩 氏

トラック運転手から英語教育の道へと転身し、独自のスタイルで英語力向上を支援している株式会社English-21。本記事では、事業の特徴や創業の背景、組織づくりへの考え方、そして今後の展望について松田歩氏に伺いました。

「週1では伸びない」英語学習の常識を覆すEnglish-21のスタイル 

――現在の事業内容について教えてください。

英語ができるようになりたい人に向けて、英語教育と英会話の両方を組み合わせて力を上げていく学校をやっています。会話だけでもだめで、勉強もしないとどうにもならないので、両方を軸にしています。英語を“なんとなくできる”ではなく、実際に使えるレベルまで引き上げることを重視しています。

――どのような方が利用されていますか。

基本は個人の方で、大人が7割くらいです。会社員や主婦の方、リタイアされた方も多いです。残りの3割が学生で、中学生以上を対象にしています。目的もさまざまで、仕事で使いたい方から趣味で始める方まで幅広い層に利用されています。

――特徴的な学習スタイルについて教えてください。

週1回のレッスンだけでは時間がかかりすぎると感じて、空いている時間はいつでも英語に触れられる環境にしています。短期間で集中して取り組んだ方が、その後につながると考えているからです。

英語は日常の中で触れる時間を増やさないと伸びないと実感しています。特に大人の場合は時間が限られているため、その中でどれだけ密度を上げられるかが重要です。だからこそ「やれる時にやる」のではなく、「やれる環境を作る」ことにこだわる必要があります。

学び方そのものを変えることで、英語に対するハードルも下げられるはずです。継続できる仕組みを整えることが、結果として最短で力を伸ばす近道になります。 

「こっちだ」と確信した瞬間に人生が動き出した異色のキャリア転換 

――これまでのキャリアについて教えてください。

もともとはトラックの運転手を20年ほどやっていました。35歳くらいから英語の勉強を始めて、資格に合格できるようになり、大手の英会話スクールでアルバイトを始めたんです。最初は趣味の延長のような感覚でしたが、続けるうちに本気で向き合うようになりました。

――独立のきっかけは何だったのでしょうか。

アルバイトで人気が出て収入が本業を超えた時に、「こっちだ」と思いました。ただ、スクールの仕組み上、自分のレッスンを受けるには負担が大きくなってしまう状況があって、それに違和感を覚えたんです。それなら自分でやろうと決めました。自分のやり方で届けたいという気持ちが強くなったのが大きかったです。

――創業当初はいかがでしたか。

最初は本当に何もわからず、勢いだけで始めました。生徒が来ると言ってくれていたのに誰も来ない日が続いたり、1人でポスティングをしていたりと大変でした。そこから少しずつ生徒が増えていきました。

振り返ると、あの時期はとにかく目の前のことに必死で、先のことを考える余裕はありませんでした。それでも続けてこられたのは、少しずつでも反応が返ってきたからだと思います。チラシを見て来てくれた人がいる、それだけで前に進む理由になりました。小さな積み重ねが結果につながることを、この経験で学びました。この時期の経験が今の土台になっています。

「辞めたくない会社」を目指して変わり続ける組織との向き合い方 

――現在の組織体制について教えてください。

講師が中心で、私を含めて7人の体制です。動画編集を担当しているスタッフが1人いて、それ以外は講師になります。営業やマーケティングは基本的に私が担当しています。それぞれが役割を持ちながら、現場に近い距離感で運営しています。

――組織運営で意識していることはありますか。

最初は従業員も自分と同じ感覚で考えてしまっていましたが、それではうまくいかないと気づきました。今は従業員も生徒と同じように向き合うことを意識しています。一人ひとりの理解度や得意不得意を見ながら関わることを大切にしています。

――課題として感じていることは何でしょうか。

従業員が辞めたくないと思える会社にしたいという思いがあります。まだ勉強の途中で、うまくできていない部分も多いですが、向き合い方は変えていかなければならないと感じています。

どうしても自分基準で物事を見てしまい、「これくらいできるはず」と思ってしまう瞬間もあります。ただ、それでは相手の成長にはつながらない。相手の立場に立ち、その人にとっての最適な関わり方を考えることが大切だと学びました。組織は一人では成り立たないからこそ、人との関係性を丁寧に築いていきたい。その積み重ねが、結果として組織の強さにつながると考えています。 

規模より再現性を重視して着実に広げていくこれからの成長戦略 

――今後の展望について教えてください。

3年後には今の2倍くらいの規模にしていきたいと考えています。ただ、そのためには集客が一番の課題です。現状はまだ認知の広がりにも余地があると感じているので、そこを強化していきたいです。

――具体的な課題はどこにありますか。

見込み客が来た時に、最適な提案ができるのが自分だけだと思ってしまっている点です。それをどう共有していくかが難しいところです。自分の感覚でやってきた部分が多い分、それを言語化して伝えることに苦戦しています。

――将来的な構想についてはいかがですか。

他のエリアに教室を作りたいという気持ちはあります。ただ、まずは今の拠点をしっかり整えることが先だと考えています。

規模を広げること自体が目的ではなく、質を落とさずに広げられるかどうかが重要です。今のやり方をしっかり言語化し、誰がやっても再現できる状態にする必要があります。その土台ができて初めて、次の展開に進めるはずです。焦らず、一つずつ積み上げていくつもりです。今はそのための基礎を固めている段階にあります。 

英語も経営も人がすべてという信念が支える価値観 

――リフレッシュ方法について教えてください。

休みの日も英語の勉強をしたり、動画を撮りに行ったりしています。街で外国人に話しかけて、あえて間違えながらコミュニケーションを取る動画を作っています。

――英語学習において大切にしている考え方は何ですか。

英語は心が健康じゃないと続きません。無理にやろうとすると崩れてしまうので、自分の状態を大切にすることが重要です。

――最後に、読者へのメッセージをお願いします。

経営は結局、人だと思います。自分のためだけではうまくいかないし、人はついてきません。目の前の人をどうやって幸せにするか、それだけに全力を注ぐことが大事です。

相手のことを理解しようとする姿勢を持ち続けることで、自然と関係は深まっていきます。英語も同じで、テクニックよりもコミュニケーションの姿勢が重要です。相手を尊重しながら関わることができれば、結果は後からついてくるものです。

これからも目の前の人を大切にし続け、その積み重ねで事業も自分自身も成長させていくつもりです。

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