「成長するきっかけ」を届けたい――合同会社ユナリスが実践する、答えを教えない人材育成

合同会社ユナリス 代表 水内 浩秀氏

合同会社ユナリスは、企業研修と一般向けセミナーを通じて、一人ひとりの成長を支援する教育事業を展開しています。特徴は、答えを一方的に教えるのではなく、原理原則を伝え、自ら考えて行動できるよう促すこと。その根底には、水内代表自身が長年仕事で悩み、50歳頃に大きく変化した経験があります。今回は、事業へのこだわりや独立の経緯、今後の展望について伺いました。

答えではなく「考え方」を伝え、行動につなげる

――現在の事業内容について教えてください。

当社は教育事業を中心に、企業研修と一般向けセミナーを行っています。

企業研修では企業へ伺い、社員の皆さんを対象に研修を実施します。一方、セミナーはコミュニケーションなどのテーマを掲げ、興味を持ってくださった一般の方に参加していただく形式です。BtoBとBtoCの両方に取り組んでいます。

セミナーの企画、運営、集客は、基本的に私一人で担当しています。大変な部分もありますが、その分、参加者一人ひとりと深く向き合えることが魅力ですね。

――事業を展開するうえでの特徴や強みを教えてください。

私が大切にしているのは、答えそのものを教えることではありません。原理原則をお伝えし、それを自分の状況にどう当てはめ、活用するかを考えていただくことです。

研修やセミナーでは、ディスカッションや個人ワークを多く取り入れています。自分の経験や考えを共有しながら意見交換を行い、学んだ内容を実際の仕事へ落とし込んでいきます。

私が伝えたいのは知識よりも「気づき」です。自分で考え、答えを見つけることで行動が変わり、成長につながると考えています。

――研修やセミナーで特に意識していることはありますか。

すべての土台になっているのは「あり方」です。

企業研修であれば企業理念を大切にし、セミナーであれば「どんな人物になりたいのか」「仕事をどう捉えるのか」といった価値観を軸にします。その上で、自分の状況に合った行動を考えてもらいます。

セミナーは6名程度が理想です。3人ずつに分かれて意見を交わし、全体で共有することで、新しい気づきが生まれます。

現在は6か月間のプログラムとして、月2回、3時間程度のセミナーを実施しています。学んだ内容を次回までに実践してもらい、必要に応じて個別フォローやグループコンサル、メールでの質問対応も行います。

学ぶだけで終わらず、実践しながら成長していく。その過程全体を支えることを大切にしています。

自身の経験が原点。「同じ悩みを抱えてほしくない」

――こうした事業にはどのような思いが込められているのでしょうか。

私は50歳くらいまで、仕事でなかなか成果を出せず苦しんでいました。一生懸命取り組んでも結果につながらず、本当に悩んでいたんです。

しかし、50歳頃に大きく変わるきっかけがありました。今では仕事が楽しくなり、自信や自己肯定感も大きく変化しています。

そこで、以前の自分と今の自分は何が違うのかを分析し、得られた気づきを現在のプログラムに取り入れました。

私と同じようなことで悩んでほしくない。一生懸命努力している人には、きちんと成果を出してほしい。そのための成長するきっかけを提供したいという思いが、仕事の原点です。

50歳で得た気づきを、一人でも多くの人へ

――独立し、経営の道へ進まれたきっかけを教えてください。

自分が50歳で変わることができた経験を、もっと多くの人へ伝えたいと思ったことが独立のきっかけです。

もし50歳で気づいたことを35歳で知り、実践できていたら、15年早く仕事を楽しめていたと思うんです。だからこそ、若い世代も含め、多くの方に成功するための原理原則を届けたいと考えました。

会社員時代は約20年間、人材育成部門で社内講師を担当していました。そこで培った伝える経験に、自分自身の学びを加え、現在の事業を形にしています。

――経営判断をする際に大切にしている価値観は何でしょうか。

判断基準は、「関わる人が成長するきっかけを提供する」という理念に沿っているかどうかです。

お付き合いする企業についても、経営者がどのような理念や価値観を持っているのかを大切にしています。どんな場面でも、自分の理念を軸に判断することを意識していますね。

大人も子どもも学び合える寺子屋を目指して

――今後挑戦したいことや展望を教えてください。

将来的には、大人も子どもも一緒に学べる「生き方塾」のような場をつくりたいと考えています。昔の、寺子屋のような場所ですね。

世の中には、知っていればもっと楽に生きられる考え方があります。しかし、それに気づかず苦しんでいる人も少なくありません。世代を超えて語り合い、学び合える場をつくりたいんです。

子どもの頃は、近所のおじいちゃんやおばあちゃんから多くのことを教わりました。今はそうした機会が少ないからこそ、お年寄りと子どもが交流し、遊びながら学べる場所も実現したいと思っています。

――現在の課題について教えてください。

一人で事業を行っているため、時間と資金が大きな課題です。

今後はセミナー事業を仕組み化し、運営を任せられる体制を整え、自分は寺子屋構想に力を注ぎたいと考えています。そのためにも、営業を含めたマーケティングへの投資が必要です。

講師については、実際にセミナーを受講した方の中から育てていきたい。自ら学び、つまずいた経験があるからこそ、受講者に寄り添いながら伝えられると考えています。

関わる人の成長を支え続ける

――休日の過ごし方やリフレッシュ方法を教えてください。

スポーツ観戦や美術館へ出掛ける時間を大切にしています。サッカーや卓球、バレーボール、バスケットボールのほか、ダンスや競技かるたなど、興味を持ったものは幅広く見に行きます。

また、公園で考え事をすることも多いですね。家やオフィスにいるより、外へ出た方が新しい発想が生まれるタイプなんです。人と話す時間も含めて、大切なリフレッシュになっています。

――最後に、これからも大切にしていきたい思いを教えてください。

私にとって何よりも大切なのは、「関わる人が成長するきっかけを提供する」という理念です。

この思いは、これから先も変わりません。一人でも多くの方が自分らしく成長し、仕事も人生も楽しめるよう、そのきっかけを届け続けていきたいと思っています。

これからも理念を軸に、一人ひとりの成長に寄り添いながら歩みを進めていきます。

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