“子どもの発想を世界へ届ける” 15歳の起業家が語る未来図とは
株式会社マイヤリングス 代表取締役 水野 舞氏
耳に穴を開けなくても、ピアスのように見せられる新しいアクセサリー・・・マイヤリング®。小学生でこの発明を生み出し、特許を取得し、会社を設立したのが現代表・水野舞さんだ。現在は中学3年生。若き起業家として自身のアイデアを事業へと育てながら、「子どもの発明を守り、未来に広げる」取り組みにも力を注いでいる。彼女は今、何を見つめ、どこへ向かうのか。
発明から生まれた会社と広がる事業
――マイヤリングスの事業や会社の現状について教えてください。
弊社では、ヘアピンに穴を開け、そこから装飾具を通して髪の毛などにつけることで、ピアスやイヤリングのように見せられるアクセサリー「マイヤリング®」の製造・販売をしています。このアイデアは小学2年生のときに考案し、5年生で国内特許を取得しました。特許が取れたのであれば会社を作ろう、という流れで小学6年生のときに設立したのが経緯になります。
また、事業のもう一つの柱として、子どもたちのアイデアや発想を「発明」という価値ある形として世の中に広げ、残していくことを進めるi育®(あいいく)プロジェクトを展開しています。この活動として、ワークショップや講演活動を行っています。保護者や専門的知識を持つ大人の方が、子どもたちの発明をきちんと見つけ、形にするためのサポートの必要性を感じており、教育的な側面にこだわって進めている事業です。
経営者になった動機としては、マイヤリング®の販売方法として、個人事業主やハンドメイド作家として進める選択肢もありました。しかし、周りの経営者の方々から「会社を作ってみたら」というお声がけをいただいたのがきっかけです。当時は経営者がどういったことをするのか全くわからなかったのですが、「面白そうだ」という興味から始めることになりました。
なぜ小学生で経営者に? 価値観と出会い
――経営者になったきっかけを教えてください。
きっかけは、周囲の大人の方に「会社を作ってみたら」と声をかけていただいたことでした。当時は経営が何かもわからないまま、「面白そう」という気持ちが大きかったです。ただ、自分のアイデアが形になり、多くの人に届くことを想像するとワクワクして、挑戦してみたいと思いました。
――仕事をするうえで大切にしていることは何ですか?
最初に決めたのは「わからないことはわからないと素直に言う」ことです。年齢に関係なく、事業には多くの判断が必要ですし、私は経験が少ない分、素直に聞くことがとても大事だと思っています。両親や関わってくださる多くの方の意見を聞きながら、最終的な判断をするようにしています。
家族を中心とした組織で大切にする“素直さ”
――組織づくりで心がけていることはありますか?
現在、社員はおらず、父と二人三脚の、家族経営に近い形で事業を進めており、外部の方との関わりが多いです。今後は事業拡大に伴い採用も検討していくと思いますが、その際にも「フラットな空気感」を重視したいです。
これから雇わせていただく方は、私よりも実績や経験が豊富な年上の方がいっぱいいらっしゃると思います。ですので、年齢や役職を関係なく、意見を素直に言ってくださる方が理想です。私自身が教えていただくことが多いと思いますし、アイディアを出す上でもコミュニケーションが重要になります。会社の代表という肩書きにとらわれずに、素直に意見を言い合える関係性が、最も理想的なのかなと思っています。
世界展開と“体験できる場”づくり
――今後挑戦していきたいことを教えてください。
一つは、海外展開です。現在出願中の国際特許が取得できれば、英語圏を中心にマイヤリング®を広げていきたいと思っています。
もう一つは、実際に手に取っていただける機会を増やすことです。アクセサリーは着用して初めて魅力が伝わるものなので、ポップアップや店舗での取り扱いを増やし、お客様の声をもっと直接お聞きしたいと考えています。
さらに、入院中の子どもたちへマイヤリング®を届けるボランティア活動も継続していきたいです。順天堂大学医学部附属医院で実施した際、とても喜んでいただけたことが印象的でした。医療機関とのつながりを広げ、この活動をより多くの場所で実現したいと思っています。
15歳の素顔とリフレッシュ方法
――仕事以外の時間はどのように過ごしていますか?
ドラマを見るのが一番のリフレッシュです。テレビが大好きで、言葉遣いやストーリーの表現などから学ぶことも多いです。特に芦田愛菜さんの丁寧な言葉遣いには、同世代として尊敬の気持ちを持っています。