中古マンション探しから理想の住まいづくりまで。ワンストップで叶える「暮らし起点」のリノベーション

パラリノベ株式会社 代表取締役 寺門球江氏

中古マンションの購入は、多くの場合「物件探し」と「リフォーム・リノベーション」が別々に進みます。不動産会社で物件を決め、決済後にリフォーム会社を探して打ち合わせを始める——この流れが一般的です。

一方、パラリノベ株式会社は「住みたい暮らし」から逆算して物件を探し、購入仲介からリノベーションまでをワンストップで進められる体制を整えています。代表の寺門球江氏は、リノベーションに長く携わってきた経験を活かしながら、60歳で会社を設立。仕事観や今後の展望、そして個人の夢までを伺いました。

「物件を買ってから考える」を変える、ワンストップの住まいづくり

――御社の事業内容について教えてください。

弊社はリフォーム・リノベーションをメインで行っていますが、他の許認可も取得しているので、中古マンションなどを探している方のお部屋探しから、売却・購入時の仲介、そして購入したお部屋のリノベーションまでをワンストップで提供できます。

――不動産会社がリノベ済み物件を仕入れて再販するモデルとは違うのですか。

いわゆる買い取り再販とは違います。私たちは物件をストックしているわけではなく、流通している物件の中からお客様に合うものを探して仲介する形です。

買い取り再販のリノベ済み物件は人気で、きれいなお部屋を選びやすい一方で、その“完成した部屋”に暮らしを合わせることになりがちです。私の場合は、探す段階からリノベーション前提でお話を伺えます。暮らし方や動線、趣味なども含めて考え、新築の注文住宅のように「自分たちの要望に沿った部屋」にして住んでもらえるのが特徴です。

――内見の段階でも、リノベ前提の相談ができるのは強みですね。

そうですね。例えば現地で「キッチンをこちらに移したい」といった相談を受けたときに、「それは可能」「そこまで動かせない」といった判断をしながら内見を進められます。一般的に不動産の営業の方は建築の知識まで持っていないケースが多いので、リノベ向きかどうか、どんな改装ができそうかをその場で提案するのは難しいと思います。そこを一緒にやれるのが大きいです。

――ワンストップで進めるメリットは、工程面にもありますか。

あります。通常は決済が終わってからリフォーム会社を探し、そこから打ち合わせが始まります。でも弊社の場合はワンストップなので、銀行のローン申請をしている間に大まかな打ち合わせを始めたりできます。決済後すぐに工事を始められるので工期短縮につながり、賃貸に住まわれている場合は、家賃1カ月分くらい節約できるケースもあります。

60歳での会社設立。「最後は自分のやり方で仕事をしたい」

――経営の道に進まれたきっかけを教えてください。

ずっとリノベーションの仕事には携わってきました。多かったのは、不動産会社が母体で買い取り再販をしている会社の「リノベーション事業部」で働く形です。買取再販用のリフォーム全般を担当していました。

最後にいた会社は買い取り再販もやっていましたが、管理会社としての業務が多く、外装工事や賃貸の退去後の原状回復など、小規模な仕事の割合が増えていきました。私はデザインを考えてフルスケルトンから改装するようなフルリノベがやりたくて入社したので、会社の事業内容と自分がやりたいことに温度差が出てしまったんです。

去年の7月に還暦を迎え、定年退職でした。再契約という道もありましたが、60歳から頑張れても15年、20年だろうなと考えて。最後の働き方としては、責任は多いけれど自分のやりたい方法で仕事をしたいと思い、会社を立ち上げました。

――実際に創業してみて、イメージとのギャップはありましたか。

もともと石橋を叩いて渡るタイプではなく、思いや行動力で進めてしまうところがあるので、株式会社を立ち上げるとなると「そこが甘かったな」という認識はあります。以前に個人事業主だった時期もあり、感覚としては「株式を作るだけ」くらいで始めてしまった部分がありました。会社としてきちんと経理を整えることや、収支をしっかり考えていくことなど、経営者としてもっと勉強しなければいけない点を、この1年で学んだ感じです。

――最初から法人にした理由も、寺門さんらしさを感じます。

直感的な部分もありますが、個人事業主は経験がある、会社員も経験がある。人生で「個人の経営」をしたことがなかったんです。人生も終盤なので、未経験のことがなるべくない状態で死にたいと思っていて、経験できるチャンスがあったら全部自分でやってみたい。だから株式を作ろうと思いました。

住の価値を上げるために。「暮らしに合わせて家を選ぶ」世の中へ

――今後の展望や挑戦について教えてください。

日本は「衣食住」と言いますが、意識としては住が最後になりやすい方がまだまだ多いと思います。欧米だと住が先で、毎日過ごす家を人生の中で重要視する人が多い。インテリアにこだわる人も多いですよね。

私は、家が居心地よくストレスがなく癒される空間であれば、仕事や人間関係にも自然と良い影響が出てくるイメージを持っています。だから家の中で本当にくつろげて「素敵な場所だ」と思える空間に住んでもらいたいんです。

カラーコーディネートなども心理の部分がありますし、色遣いや光の色味、照明によって気持ちはかなり変わります。リモートワークの部屋ならシャキッとする色、お風呂ならゆったりできる雰囲気など。そういう提案をどんどんして、大好きな空間に住んでいただきたい。日本人の意識も「住」が一番に来るような世界になればいいと思っています。

――そのために、具体的に実現したいことは何でしょう。

通常は「住居購入→リフォーム」だと思うんですけれども、それを逆にしたいんです。
「こういうお家に住みたいから、こういう中古を探してください」という依頼ができるようにしていきたい。新築の注文住宅が一番成り立ちやすいですが、とんでもなく高い。だから中間層の方でも手が届く形で、諦めずに理想の部屋に住めるんですよ、ということを広げていきたいです。

役員3人の体制と成長目標。課題は「不動産×リノベ」の認知

――現在の体制について教えてください。

女性3人が役員で、経理の方にお手伝いしていただいています。

――3年後の事業規模は、どのくらいを想定されていますか。

今の売り上げを1としたら、3年後は5〜6倍くらいにしたいです。今の段階が低めなので、というのもあります。

――その目標に向けた課題は何でしょう。

集客ですね。リフォーム・リノベーション単体はポータルサイトからご紹介いただいたりして案件はあるんですけれども、不動産と絡めたお客様の集客がなかなか難しい。ホームページやLPは頑張って作っていますが、「それができるんだ」ということ自体を知らない方が多いと思います。多くの方は不動産屋さん、リフォーム屋さんと別々に頼む想定になっていますから、ワンストップの価値をどう知ってもらうかが課題です。

――法人向けの仕事については、今後どうでしょう。

法人のお客様は、買い取り再販をする不動産会社さんからリフォームだけ請け負うことも、たまにあります。営業活動として交流会にも出ています。今後は、リフォーム部門を持っていない不動産会社さんと知り合えたら協業していきたい。お客様から「リフォームしたいが、どこかいいところは」と相談されたときに弊社を紹介していただき、成約したら紹介料をお渡しする、という形ができたらいいと思っています。そうすると私も一番やりたいエンドユーザーの仕事ができます。

最終的に実現したい夢は「保護猫マンション」

――会社として最終的に目指す姿を教えてください。

会社をこうしたい、というより、職業になる前から「こういうものがあったらいいな」と思っていたのが保護猫マンションです。

マンション1棟があって、1階に保護猫カフェがあり、動物病院もテナントで入ってもらう。上の住人は、その保護猫カフェから猫を引き取ってくださった方しか入れない。猫を引き取ってくれるなら家賃を月3000円安くする、といった仕組みで、保護猫が少しでも幸せになる数を増やしたいんです。

旅行や出張があるから飼うのを諦めている方もいると思うんですけど、そのマンションなら従業員もいるし、猫カフェ側で預かることもできる。飼う人もストレスなく、猫も幸せになれる。1棟まるごと猫マンションを作りたいです。私が一番最初に着手したい社会貢献は、かわいそうな猫を1匹でも減らすことなんです。

猫3匹とホットヨガ、そして“オリジナルキムチ”が日々のリセット

――お休みの日のリフレッシュ方法を教えてください。

家に猫が3匹いるので、毎日癒しをもらっています。ホットヨガは5年くらいやっていて、汗をかいてデトックスできるし、呼吸法で自律神経も整う。ストレスを溜めるタイプではないと思っていても、知らずに溜まっていることはあると思うので、通うことで精神状態や体のコンディションをリセットしています。

あと最近こだわっているのが、新大久保の韓国料理屋さんで売っているおいしいキムチの素でオリジナルキムチを作ることです。トマト、アボカド、ヤマイモなど、「外で食べないよね」というものに挑戦して、成功したりいまいちだったりを楽しんでいます。

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