「広告費」を「資産」へ。集客と人材採用をショートドラマで、企業と人の可能性を広げる

株式会社AremoCoremo 代表取締役 伊藤 匡太 氏

建設業、主に店舗内装工事や外壁塗装を手がける株式会社AremoCoremo。家族を中心とした少数精鋭の体制で、職人の技術力と、代表である伊藤様が培ってきたPR・芸能分野の知見を掛け合わせながら事業を展開されています。さらに現在は、新たな挑戦としてショートドラマ事業にも取り組み、企業のPRや採用、教育における課題解決を目指しています。建設業における誠実なものづくりへの思い、経営判断で大切にしていること、そして今後の展望について伺いました。

家族で支える少数精鋭の建設業。言いやすさと誠実さを大切に

——まず、事業内容について教えてください。

主に、店舗内装工事の建設業を運営しています。加えて、新規事業としてショートドラマの制作にも取り組んでいます。これは、企業のPRや人材採用につながる事業として展開している途中であり、建設業にも活かしていけるものだと考えています。

店舗内装工事に関しては、もともと家業が建設業でした。現在は父と弟が職人であり、家族でやっているからこそ、言いたいことを言い合える関係性があります。コミュニケーションがしっかり取れている状態で運営できている点は、強みの一つです。

私自身は、もともと建設業界ではないところで生きてきました。合流したのは6年前です。それ以前はPRや芸能関係の活動をしてきたので、職人の技術と、それをどう届けるかという視点を補完し合えることが、今の事業の特徴になっています。

弟は32歳で、若く機動力があります。建設業界では年齢層が上がり、人材不足とも言われていますが、私たちのチームは30代半ばほどが中心で、経験が10年以上ある職人も多く、経験と機動力の両方があります。今後も安定した技術力を提供していけるのではないかと考えています。

——理念やビジョンには、どのような思いが込められていますか。

工事には、トラブルが多いイメージや、怖い人が多いという印象を持たれることもあると思います。お客様側からすると、「これを言ってもいいのかな」と感じてしまう場面もあるのではないでしょうか。

工事は、やってしまえば中身が見えなくなる部分もあります。数年後に問題がわかっても、泣き寝入りするしかないような状態になってしまうこともあるかもしれません。

ただ、原因は、職人が悪いとか、お客様が見ていなかったから悪いという単純な話ではないと思っています。下請け構造の中で、早く進めなければならない、納期に追われるといった状況が生まれ、お互いに疲弊してしまうこともあるのだと思います。

だからこそ、発注する段階から考えてもらいたいという思いがあります。できるだけお客様が言いやすい状態をつくること。後で問題が起きて、お客様が悲しい気持ちにならないようにすること。それが、創業時から一番大切にしていることです。

責任を全うしようと法人を立ち上げた。判断軸は「誰かが辛い思いをしないか」

——経営の道に進まれたきっかけを教えてください。

父の会社をそのまま継いだという形ではなく、自分で創業しました。家族のためになるように会社を、一人で立ち上げたという形です。

家族を社員として抱えているというよりも、お互いに助け合える状態にするために、私が一つ法人を持っているという感覚です。まだまだ助けてもらってばかりですが、AremoCoremoは、そうした形を目指し立ち上げた会社です。

——経営判断をする際の軸はありますか。

経営判断の軸としては、自分たちも含めて、誰かが辛い思いをしていないか、というところだと思います。

言葉にすると少し軽く聞こえてしまうかもしれませんが、お客様が悲しまないようにすることはもちろん、自分たちや一緒に働く人たちも含めて、誰かに無理が偏っていないかは意識しています。

また、譲れないこととしては、何かに捉われないことも大切にしています。見えている部分に可能性があるときは、見えていない部分にも可能性があるはずだと思っています。だから、決めきらないこと、捉われないことは、いつも頭の片隅に置いています。

家族でも職人でも敬語で向き合う。経験と技術への敬意を忘れない

——社内や仕事仲間とのコミュニケーションで大事にしていることは何ですか。

外注先であっても、家族であっても、誰であっても、仕事の話をお願いするときは基本的に敬語を使うようにしています。経験値が浅かろうが長かろうが、全員に基本は敬語です。相手に敬意を持つことを大切にしています。敬語じゃないことが敬意がないということではもちろんありません。

皆さん、それぞれの技術や、それまでの経験、学びがあって今の仕事をしています。すぐにできることでも、「パッとやっておいて」と言われてしまうことがあります。資料を作ることにしても、「ちゃちゃっと作って送っておいて」と言われることがあると思います。

でも、それはその人が努力してきたから、本人にとってはパッとできるだけです。パッとできるからといって、パッとした指示で済ませていいわけではありません。そこには敬意がないと思っているので、気をつけています。

ショートドラマで企業のPR・採用・教育を変える。広告費を資産にする挑戦

——今後取り組んでいきたい新しい挑戦について教えてください。

冒頭でもお伝えしたように、ショートドラマ事業を立ち上げました。先月、プレスリリースも出しています。私はもともと芸能界にいました。その経験と、これまで経営を通して得てきたビジネスのノウハウが、ようやく掛け算できる時期に来たと感じています。

これまで、いろいろな企業を見たり、お話しさせていただいたりする機会がありました。その中で、広告費や採用費はとても大きなお金がかかるものだと感じていました。

そこで、「広告費を資産に変えませんか」という考え方で始めたのが、ショートドラマ事業です。SNSに動画を置いておくことで、自社SNSでも、私たちが運営するSNSでも、導線を引いた状態を持ち続けることができます。一発流して終わってしまうものではなく、資産として残していけると考えています。

さらに、物語には人の心を留める力があります。Instagram、TikTok、YouTubeショートなどをスマートフォンで見る人は増えていますが、ただの広告だとスキップされてしまいます。そこを改善できるのが物語なのです。

私は俳優として、物語をつくる仕事に関わってきました。その仲間たちと一緒に、俳優が活躍できる場所を増やしたいという思いもあります。売れている人だけがテレビに出ているように見えますが、俳優を目指している人はたくさんいます。自分自身もそうだったので、そうした人たちが活動できる環境をつくりたいです。

映画や舞台、芸術に触れる時間がリフレッシュになる

——リフレッシュ方法について教えてください。

映画を見たり、映画館に行ったり、舞台鑑賞や観劇、コンサートなどに行ったりしています。芸術に触れることがリフレッシュになっています。

ただ、それは仕事にもつながってくるので、完全に休みとは言い切れない部分もあります。趣味が仕事であり、仕事が趣味という感覚に近いかもしれません。

今後も、建設業で培ってきた誠実なものづくりと、芸能・PRの経験を掛け合わせながら、企業の集客や人材不足などの課題解決や俳優が活躍できる場づくりに挑戦していきたいです。

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