“人とのつながり”を大切に――家族的な経営で未来を築く有限会社光洋化成

有限会社光洋化成 取締役社長  砂子 博康氏

有限会社光洋化成は、自動車部品を中心としたプラスチック製品の製造を手掛ける企業です。射出成形機を用いたものづくりを通じて、創業34期にわたり事業を展開してきました。2024年9月に取締役社長へ就任した砂子博康氏は、「家族的な経営」を掲げ、従業員との距離が近い組織づくりを大切にしています。本記事では、同社の強みや経営への想い、そして今後の展望について伺いました。

家族的な経営を支えるものづくりへの姿勢

――現在の事業内容について教えてください。

自動車部品を中心に、プラスチック製品の製造を行っています。射出成形機を利用し、自動車向け部品の製造を主軸として事業を展開しています。創業から34期目を迎え、現在は約30名の従業員とともにものづくりに取り組んでいます。

小規模な会社だからこそ、従業員と経営陣との距離を近くし、気軽にコミュニケーションが取れる環境づくりを大切にしています。お互いに意見を伝えやすい職場を目指し、「家族的な経営」を意識してきました。従業員一人ひとりの顔が見える規模だからこそ、現場の声をしっかり経営に反映できることも、当社ならではだと思います。

――御社の強みや理念について教えてください。

当社では「縦型」の射出成形機を保有しており、プラスチックだけでなく、金属やフィルターなどと樹脂を融合させた製品づくりを行っています。これが当社の強みの一つです。

また、製造業として最も大切にしているのは「安全」です。働く本人だけではなく、そのご家族も不幸になってはいけないという想いがあるんです。その上で、お客様の要求品質に応えていくことを常に意識し、日々取り組んでいます。さらに、生産性向上についても、単なる効率化ではなく、従業員の成長につながる取り組みとしても進めています。日々の業務を通じて、一人ひとりが成長を実感できる職場でありたいと思っています。

突然の社長就任から始まった挑戦

――経営者になられた経緯を教えてください。

私は2024年9月から取締役社長に就任しました。前社長が体調を崩されたことがきっかけです。以前から先輩後輩という関係性があり、「代わってくれないか」と声を掛けていただいたことで、光洋化成の一員として歩むことになりました 。

そのため、以前から働いていた従業員の皆さんにとっては、私は突然入ってきた存在でもあります。だからこそ、どのようにコミュニケーションを取りながら会社全体をより良くしていくかを常に考えています。今も日々模索しながら、皆さんと向き合っているところです。現場を回りながら従業員の声を聞き、一人ひとりと向き合うことを大切にしながら、信頼関係を築いています。

――経営判断をする上で大切にしていることは何でしょうか。

まず、「会社のためになるかどうか」という視点を重要視しています。そして、未来を見据えた時に、本当にこれで良いのかを自問自答しながら判断してきました。

また、現在は代表取締役専務の山口太志氏とも相談しながら経営を進めています。私一人で決めるのではなく、互いの考えを共有しながら会社の方向性を決めていくことを大切にしています。経営環境が変化する中でも、周囲との対話を重ねながら、一つひとつ丁寧に判断していきたいと考えています。

現場を大切にしたコミュニケーション

――社内コミュニケーションで大切にしていることを教えてください。

製造業ですので、やはり現場を回りながら従業員へ声を掛けていくことを大切にしています。日々の小さな会話やコミュニケーションの積み重ねが、働きやすい環境づくりにつながっていくと思っています。

何か困ったことがあった時に相談しやすい環境であることも重要です。従業員との距離感を近く保ちながら、安心して働ける職場を目指しています。実際に現場へ足を運び、自ら声を掛けることで、普段は見えにくい課題にも気づいていけるのだと思います。

――どのような人と一緒に働きたいと考えていますか。

ポジティブに考えられる人ですね。さまざまな経験をする中でも、前向きに物事を捉えられる人と一緒に働きたいです。

また、行動力があることも大切です。製造業の現場では日々さまざまなことが起こります。そのため、自分から動き、挑戦できる人に魅力を感じます。従業員一人ひとりが明るく仕事に向き合い、皆で楽しく会社生活を送れる環境を目標に、仕事を通じて互いに支え合える関係性を築いていきたいです。

インドネシアでの経験が導いた新たな展望

――今後挑戦していきたいことについて教えてください。

現在の自動車部品製造に加えて、登録支援機関として特定技能外国人の紹介事業にも取り組んでいきたいと考えています。

この背景には、以前インドネシアで工場立ち上げに携わった経験があります。現地の言葉も十分に分からないまま赴任し、生産を行いながら、お客様へ製品を届ける仕事に向き合ってきました。その中で、現地スタッフやお客様に何度も支えられ、人とのつながりの大切さを実感しました。だからこそ、外国人材に対しても単なる紹介ではなく、一人ひとりに寄り添いながら支援していきたいという想いを強く持っています。

――現在感じている課題について教えてください。

特定技能外国人の登録支援機関として活動を始めていますが、本当に人手不足で困っている企業と、まだ十分につながれていないことが大きな課題です。

今後は、人材を必要としている企業へ積極的に営業を行い、必要な支援へしっかり結び付けていきたいと考えています。また、会社として利益を上げていくためにも、生産性向上は欠かせないテーマです。製造業を取り巻く環境が大きく変化していく中で、新たな挑戦を重ねながら、会社の可能性をさらに広げていきたいところです。

ギターに没頭する時間がリフレッシュに

――休日のリフレッシュ方法を教えてください。

趣味でギターを弾いています。まだ勉強中ですが、少しでも上達できるように練習を続けています。

うまくいかないことも多いですが、音楽に向き合っている時間そのものが気持ちの切り替えになっています。思うように弾けずに悔しさを覚えることが多いですが、うまく弾けた瞬間には確かな手応えがあり、「上達したな」と実感できることもあります。その繰り返しが今の楽しみにつながっています。

仕事でも趣味でも、一歩ずつ積み重ねていくことが大切だと感じています。皆で明るく楽しく過ごせる会社を目指しながら、これからも前に進んでいきたいです。

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