転倒死亡「0」の世界をつくる――全国へ広がるフットケア専門店Nicolulu Groupの挑戦
株式会社Nicolulu Group 代表取締役 渡辺 真由美氏
株式会社Nicolulu Groupは、魚の目や巻き爪などの足のトラブル改善を専門とするフットケア事業を展開するグループです。症状を一時的にケアするだけでなく、再発しにくい状態を目指した根本改善に取り組み、足元から健康を支えるサービスを提供しています。本記事では、代表の渡辺真由美氏に、事業への考え方や創業の経緯、今後の展望などについて詳しく伺いました。
目次
足のトラブルを根本から改善し、再発を防ぐフットケアを提供
――現在の事業内容について教えてください。
当社では、魚の目や巻き爪など、足のトラブル改善を専門としたフットケアサロンを運営しています。ただ症状を取り除くだけではなく、その原因に向き合い、繰り返さない状態を目指している点が特徴です。
現在は、直営店舗が4店舗、フランチャイズ店舗が6店舗あります。お客様の多くは個人の方ですが、一部ではデイサービスへの訪問も行っているなど、法人との取り組みも進めています。
――足のトラブルはどのような原因で起こるのでしょうか。
原因はお客様によって異なりますが、根本要因として多く見られるのが「足の歪み」です。魚の目や巻き爪といった症状はその結果として現れている場合もあるため、症状の背景にある原因を把握することが重要だと考えています。
そのため当社では、目の前の症状に対する施術だけでなく、足の状態やバランス、歩行のクセなども含めて総合的に確認しています。再発を繰り返さないためには、根本改善が欠かせません。足は身体全体を支える基盤であり、その状態を整えることが健康維持や将来的な転倒予防にもつながると考えています。
幼い頃からの夢と祖母への想いが経営の原点
――経営者を目指したきっかけを教えてください。
もともと中学生のころから、自分で事業を立ち上げたいという想いを持っていました。その目標に向けて経験を積み重ね、子どもが小学校へ上がるタイミングで独立し、事業をスタートしました。
創業当初はエステ事業を展開していましたが、事業を運営するなかで、より専門性の高い分野で価値を提供したいという考えが強くなりました。技術や知識の習得に取り組むなかでフットケアと出会い、その可能性に大きな魅力を感じたことが、現在の事業へとつながっています。
――フットケア事業へ転換した背景もお聞かせください。
事業の方向性を大きく変えるきっかけになったのは、祖母の転倒でした。祖母は転倒後に体調を崩し、その後半年ほどで亡くなりました。病気によるものではなく、転倒がきっかけだったこともあり、「転倒を防ぐことはできなかったのか」という想いが強く残ったことを覚えています。
その後、技術向上を目的に参加したフットケアのセミナーで、「フットケアは転倒予防につながる」という考え方に出会い、その瞬間に、その瞬間に、自分が人生をかけて取り組むべき分野だと確信しました。そこから、足元の健康を支えることで転倒リスクの軽減に貢献したいという想いが事業の軸となり、エステ事業からフットケア専門事業へと舵を切ることになりました。現在もその理念を基盤に、事業の拡大に取り組んでいます。
理念を共有する仲間とともに組織を成長させる
――現在の組織体制について教えてください。
現在は、私を含めて7名の体制で事業を運営しています。規模としては決して大きくありませんが、フットケアの専門性を持つメンバーがそれぞれの役割を担いながら、お客様へのサービス提供を行っています。
少数精鋭の組織であるため、現場との距離が近く、理念や方針を共有しやすいことが強みです。また、事業拡大においては、フランチャイズオーナーの存在も欠かせません。本部と加盟店という関係性にとどまらず、同じビジョンを実現するパートナーとして連携しながら事業拡大を進めています。
――フランチャイズ展開ではどのような工夫をされていますか。
フランチャイズオーナーの募集については、SNSでの情報発信に加え、勉強会や説明会を継続的に開催しています。店舗数の拡大そのものを目的とするのではなく、当社の理念や事業の方向性に共感していただける方とのネットワークづくりを重視しています。
また、現在は全国展開に向けたモデル構築の段階でもあるため、モデル店舗として参画いただく方には加盟金を0円としています。異なるエリアでも再現性の高い事業モデルを確立するため、加盟店の皆さまと協力しながらノウハウを蓄積しているところです。単なるフランチャイズ展開ではなく、同じビジョンを共有するパートナーとともに事業基盤を築いていくことを大切にしています。
全国展開と介護分野への挑戦で転倒予防を広げる
――今後の展望について教えてください。
当社の中長期的な目標は、フットケアを通じた転倒予防の仕組みを全国へ広げていくことです。転倒をきっかけに生活の質が大きく低下してしまう方を一人でも減らしたいという想いがあり、その実現に向けて各都道府県に2〜3店舗程度の展開を目指しています。地域によるサービス格差をなくし、どこにいても専門的なフットケアを受けられる環境を整備していくのが目標です。
展開的な戦略としては、直営店舗を10店舗程度まで拡大した後、フランチャイズを中心とした成長モデルへ移行する予定です。本部主導で拡大するのではなく、理念やビジョンを共有するパートナーとともに事業基盤を構築しながら、持続的な成長を実現していきたいと考えています。また、将来的には介護分野との連携も視野に入れ、転倒予防という社会課題の解決により一層貢献していきたいと思っています。
――その実現に向けた課題はありますか。
直近の課題は、フランチャイズ店舗の新規開拓です。全国展開を進めるためには、理念に共感してくださる仲間との出会いが欠かせません。そのため情報発信や説明会などの活動をさらに強化していきたいと考えています。
また、今後は介護分野との連携も広げていきたいと思っています。現在もデイサービスへの訪問を行っていますが、転倒予防という観点から考えると、介護施設との親和性は非常に高いと感じています。将来的には介護分野をはじめ、足への負担が大きい業界との連携も視野に入れながら活動の幅を広げていきたいと考えています。
一人でも多くの人が自分の足で歩き続けられる社会を目指して
――最後に、読者へメッセージをお願いします。
私たちはフットケアを通じて、足のトラブル改善だけでなく、その先にある転倒予防にも取り組んでいます。足の悩みはつい後回しにされがちですが、健康な生活を送るためにはとても重要な部分です。
これからも、一人でも多くの方が自分の足で歩き続けられる社会を目指して活動していきたいと考えています。そして、同じ想いを持つ仲間とともに全国へ活動の輪を広げながら、転倒による悲しい出来事を少しでも減らしていければと思います。