大阪の中小企業を資金面から支え、創業者の頭の中を言葉にする

藤原公認会計士事務所 代表 藤原 祥孝 氏

公認会計士・税理士として、税務申告の支援に加え、創業融資を中心とした資金調達のサポートに取り組んでいる藤原氏。起業時に必要となる資金について、知識や経験が少ない創業者に寄り添い、事業計画や創業動機を整理するところから支えています。根底にあるのは、「大阪の中小企業の発展なくして日本の発展はない」という想い。資金を会社の血液と捉え、中小企業や創業者が安定して歩み出せるよう、実務面と対話の両面から支援を続けている藤原氏に事業の強みや経営で大切にしていること、リフレッシュの仕方などについて伺いました。

創業者自身が腹落ちする資金調達支援

——現在の事業内容について教えてください。

公認会計士・税理士事務所として、税務申告のお手伝いをすることが基本の業務です。それに加えて、主に創業融資を中心とした資金調達の支援を行っています。

創業される方にとって、最初に必要になるものの一つがお金です。ただ、資金調達について十分な知識がなかったり、どう進めればよいのか分からなかったりする方も多くいらっしゃいます。

そうした方が順調にスタートできるように、資金調達の面からお手伝いをしています。大きく言えば日本全国を支援したい想いもありますが、まずは大阪の中小企業が元気になるようなお手伝いができればと考えています。

——創業融資の支援で大切にしていることは何ですか。

創業融資では、事業計画や創業動機、今後の展開を整理し、金融機関に伝わる形にする必要があります。ただ、書類だけを整えても、ご本人が腹落ちしなければ意味がありません。

そのため、まずは創業者自身に言葉や単語で考えを書き出してもらい、骨格を作っていただきます。文字にすることで考えが整理され、課題や確認点にも気づけると考えています。

大阪の中小企業を支えるという信念

——理念やビジョンには、どのような想いがありますか。

理念やビジョンという言い方が合うかは分かりませんが、自分の中には「大阪の中小企業の発展なくして日本の発展はない」という想いがあります。

中小企業や創業したばかりの会社が成立し、発展していくことをどうサポートしていくか。それは自分にとって、ある種の使命のようなものだと考えています。大阪の中小企業が元気になることが、日本の発展にもつながっていく。まずは足元の大阪から、少しでもそのための手伝いができればと思っています。

——経営者として大事にしている価値観はありますか。

信頼関係がなければ成り立たない仕事だからこそ、価値観を共有できるかを大切にしています。

特に税金については、無駄に払うものではない一方で、必要なコストとして捉える姿勢が重要です。目先の節税だけを優先し、会社の状態を悪くするような判断は避けるべきだと考えています。

監査法人での経験から、中小企業支援の道へ

——現在の仕事に進まれたきっかけを教えてください。

会計士として監査法人に長く勤め、上場会社の監査やIPO支援に携わってきました。その中で、すでに完成された大企業よりも、これから成長していく会社を支える仕事に面白さを感じるようになりました。

独立後は中小企業支援の形を模索し、会社にとってお金は血液のように大切なものだと実感。資金調達を有利に進め、経営者を支えることが今の仕事の軸です。

本音で話せる関係が、支援の土台になる

——お客様とのコミュニケーションで心がけていることはありますか。

現在は一人で仕事をしているため、事務所内での組織運営や職員とのコミュニケーションというものはありません。その代わり、仕事でお会いする方との関係性は大切にしています。

自分の性格もあると思いますが、ある意味では友達のような感覚で接することがあります。お客様である社長に対しても、かなり率直に話すことがあります。監査法人にいた頃、ある会社の社長から「あんたと喋っていたら、知らないうちに本音で喋らされる」と言われたことがありました。それは今でも、自分にとって一つの勲章のように感じています。

こちらが本音で話すことで、相手も本音で話してくれることがあります。もちろん、プライベートを何でも話すという意味ではありません。ただ、「本音で言うとこうですね」と率直に話していくうちに、相手も「ここだけの話ですが」と話してくださることがあります。特別なノウハウがあるわけではありませんが、自分が率直になって話せば、相手も裸になってくれるのではないかと思っています。

資金繰りまで支えられる存在を目指して

——今後取り組んでいきたいことを教えてください。

今は創業融資を含めた資金調達のお手伝いが中心ですが、そこから派生して、会社の資金繰りや実際の運営面のサポートにも取り組んでいきたいと考えています。

CFOというと少し大げさかもしれませんが、資金繰りをある程度コントロールし、サポートできるような存在です。経理部長や財務部長に近いような役割で、会社のお金の流れを支えることができればと思っています。

ただ、現在は一人で仕事をしています。あれもこれもと広げてしまうと、自分自身がパンクしてしまうため、すぐにすべてを実行できるわけではありません。それでも、ビジョンとしては資金調達だけでなく、その後の資金繰りや財務面の運営まで支えられるような形を考えています。

——現在感じている課題はありますか。

資金調達のお手伝いをしていると言っても、個人事務所である以上、なかなか多くの方に認知してもらうことは難しいです。どこまで信用してもらえるかという課題もあります。

また、資金調達についても、すべての案件を必ず実現できるわけではありません。お話を聞いたうえで、正直に「それは難しいです」とお伝えすることもあります。だからこそ、外部の方との接点をどう広げていくかは課題です。

「こういうことをやっていますので、何かあれば声をかけてください」とお伝えすることはありますが、認知度を上げることは簡単ではありません。個人である以上、限界もあります。それでも、資金面で困っている方に必要なタイミングで届くよう、接点を広げていくことは今後も考えていきたいです。

孫の成長を眺める時間が、日々のリフレッシュに

——お休みの日など、リフレッシュの方法を教えてください。

今のリフレッシュは、孫の顔を見ることです。千葉に孫がいて、妻がLINEのテレビ電話で孫の顔を見るときに、横から一緒に見て声をかけることがあります。

また、写真を保存して家族で共有できるアプリがあり、そこに孫の写真が上がってくるのを見ることも楽しみです。写真を見ながら「大きくなったな」と感じる時間が、今のところ一番ほっとする瞬間です。

孫は2歳の男の子です。自分の子どもは女の子が2人だったので、男の子の動きや力の強さを見ると、まったく違うものだと感じます。成長の変化を見られることが、日々の息抜きになっています。大阪の中小企業を支えたいという想いを胸に、これからも足元からできる支援を積み重ねていきたいです。

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