創造して未知の価値をリアルにする。異色のキャリアを歩む経営者が仕掛ける「食のイノベーション」

合同会社EDIX LAB CEO 佐藤 ジェイコ 由氏

ニュージーランドで生まれ、子役タレント、メジャーデビューを果たしたボーカリスト、そして多店舗を率いた飲食店経営者やイベントプロデューサー、フランチャイズ制作へ――。

あまりにも多彩で異色なキャリアを歩んできた合同会社EDIX LABの代表、佐藤ジェイコ氏。同氏がコロナ禍という激動の時代を経て、新たに新会社として立ち上げたのが「EDIX LAB(エディックスラボ)」です。

目先の世界の流行を捉えながらも、リアルな人のつながりを何よりも大切にする佐藤氏に、これまでの歩みと、新会社で仕掛ける「高級弁当フランチャイズ」「世界向け立ち飲みブランド」という2つの未来、そして経営者としての譲れない哲学について話を伺いました。

20代前半でのメジャーデビュー、多店舗の経営、FC制作を経て「飲食」が教えてくれた次なるビジネスの視点

――これまでの歩みと、経営の道に進まれたきっかけについてお聞かせください。

私はニュージーランドの南島で生まれた日系3世です。現地で子役タレントなどを経験し、20歳で日本の東京に渡って本格的に芸能活動を始めました。ソロボーカリストとしてメジャーデビューを果たし、精力的に活動していました。

その下積み時代、大手企業でカフェの開発部門に携わらせていただく機会があり、そこで得た知識や経験が大きな転機となりました。23歳の時に作曲やイベント制作関係と飲食店開発の事業を立ち上げ、20代半ばからは自分自身でも飲食店経営をスタートしたのです。店舗経営と芸能、音楽活動を並行して続けていましたが、そこで直面したのがコロナ禍でした。

コロナ禍でエンターテインメントや飲食業界が大きな影響を受けた際、私は新規開店の店舗も作りながら未来に向けての店舗の売却や譲渡を進めていました。そんな中、自宅で見たウナギの特集をきっかけに、その流通やビジネスの仕組みに強い興味を持つようになりました。

その直後、ウナギの仕入れに精通した人物と出会い、私のブランディング・マーケティングの経験を組み合わせて、ウナギのFC事業に挑戦。タレの開発や調理のDX化・標準化にも取り組み100店舗以上の開業支援を手掛けました。現在は福岡や東京を拠点にラーメン、カフェ、ソフトクリーム、寿司、イタリアン、中華など、全国でさまざまな飲食プロデュースやFC展開を手がけています。

――他社にはない強みを教えてください。

唯一勝てる強みと言いますと私自身の個性や描くアイディア、パーソナリティーを活かし、発信力や人との繋がりを作って様々な形に作り上げ迅速に行うところが得意なのでそれが大手とは違うところであり強みです。

「EDIT(編集)」×「X(未知)」

――理念やビジョンについて教えてください。

先ほどお伝えしたように、私はこれまで「1つのプロジェクトを形にして、軌道に乗ったら譲渡や売却を行い、また次の新しい挑戦へ向かう」というスタイルを大切にしてきました。これまで経営していた株式会社とは異なり、今回さらに新しく「EDIX LAB」を設立したのは、自分が上手くコントロールしやすい事業、ずっと続けていきたい一世一代のプロジェクトをこの会社に集約させようと考えたからです。

社名である「EDIX LAB(エディックスラボ)」は、日本語の「EDIT(編集)」と、未知を意味する「X」を掛け合わせたものです。理念は、ただの「面白いアイデア」を思い描くだけで終わらせず、それをしっかりと機能するビジネスへと変換し、持続可能な価値として社会に定着させることです。

私の中に、スタートラインからゴール、そしてFC化した際の細かな道筋までのイメージはすでに出来上がっています。その想像をリアルな形に編集していくプロセスそのものが、EDIX LABの事業でありビジョンです。

――社内外でのコミュニケーションにおいて、大事にされていることは何ですか。

ビジネスでも日常の関わりでも、「まずお互いの結論を明確に提示し合うこと」を何よりも大切にしています。

社外のパートナーに対しても自社スタッフに対しても、「今何を考えていて、ゴールはどこなのか」をまず最初に出し、その上でゴールまでのプロセスを混ぜ合わせていくという、ロジカルかつストレートなクロス・コミュニケーションを徹底しています。

――一緒に働きたい人物像はございますか?

突出したアイデアマンではなく、むしろ「真面目に現実的なラインで物事を考え、プロセスを忠実に組み立てられる人」です。0のアイデアを「1、2、3」と着実に組み立てて巨大化させ、継続していけるような組み立て上手な人材や、それを支える組織を作れる幹部のような存在を、今まさに必要としています。

「ミシュランシェフ監修の高級弁当」や「世界を巡る立ち飲みブランド」等の飲食で仕掛ける新しい未来

――今後の展望や挑戦したいことを教えてください。

現在、私がすべての情熱を注いで指導しているプロジェクトが2つあります。

1つ目は、法人企業様向けの「高級お弁当デリバリー事業」です。コロナ禍を経てUber Eatsなどが普及し、テイクアウトやデリバリーが日常に溶け込んだ今だからこそ、お届けするものには圧倒的な「付加価値」が必要だと考えています。

そこで私たちは、ミシュランの星を獲得しているような高級料理店の著名なシェフがプロデュースした、1500円〜3000円ほどの高級お弁当を、WEB媒体を通じて法人様へお届けするデリバリーサービスをFC展開していきます。

そして2つ目は、私の完全なゼロ思想から生まれた「ワールドスタンド(WORLD STAND)」というプロジェクトです。

現在、全国で人気の立ち飲み文化をヒントに、「日本にいながら世界各国のローカルフードを気軽に楽しめる立ち飲みブランド」を構想しています。

入りやすく、自然に交流できる空間をつくり、将来的には東京をはじめ世界各地へ展開したいと考えています。

もちろん立ち飲みだけでなく海外の飲食をテーマにした店舗はプロデュースし続けたいと思います。お弁当業種もキッチン特化型の「ジェイラボ」という工場も作りました。

一方で課題は「資金」と「人」です。しかし、良いビジネスモデルがあれば資金は集まると信じていますし、事業は仲間なしには成り立ちません。

幸い、今はAIという強力なパートナーもいます。デジタルとリアルを融合させながら、信頼できる仲間とともに一歩ずつ事業を成長させていきたいと考えています。

世界の文化に触れる「苦にならない勉強」が最高の時間

――仕事以外でのリフレッシュ方法を教えてください。

一番のリフレッシュは海外旅行です。世界各地の料理や文化に触れることで強い刺激を受けますし勉強になります。

また、格闘技などのスポーツ観戦も好きですし、常に色々なものを調べたり読書したりが大好きで逆に疲れています(笑) なので最近は体を維持するためのジム通いと、犬や猫と過ごす穏やかな時間を大切にしています。

――最後に経営において「これだけは譲れない」と考えている哲学はありますか。

経営哲学は「クリエイティビティと人生に価値を生み出す」という事ですね。

最近特に意識しているのは、目先の利益よりも自分の時間と直感を大切にして判断することです。

以前は依頼や案件を利益の有無に関わらず引き受けることもありましたが、「人生の時間は限られている」と実感してからは、その仕事やクリエィティブをしている事が本当に自分や社会にとって価値があるかを考えるようになりました。

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