SNSの力で地方企業の価値を未来へ――SNSの右腕が描く地域ブランディング
株式会社SNSの右腕 代表 永浦 大葵氏
株式会社SNSの右腕は、経営者向けのSNS運用支援をはじめ、地方企業のマーケティング支援やアパレル事業などを展開する企業です。XやInstagram、公式LINEなどを活用し、集客や採用だけでなく、企業や地域のブランド価値を高めるサポートを行っています。特に近年は、宮城県内の歴史ある企業の魅力を次世代へ伝える取り組みに注力。本記事では、代表の永浦 大葵氏に、事業を始めたきっかけや現在の取り組み、今後の展望について伺いました。
目次
SNSを通じて企業や地域の価値を届ける
――現在の事業内容について教えてください。
経営者向けのX運用代行を中心に、SNSを活用した集客や採用支援を行っています。また、宮城県内の旅館や酒蔵、老舗企業などに対し、Instagram運用や公式LINEの導入をはじめとしたマーケティング支援も展開しています。そのほか、インフルエンサーと共同でアパレルブランドも運営しており、SNSを軸にさまざまな事業へ挑戦しています。
――御社ならではの強みはどこにありますか。
SNSを単なる情報発信のツールではなく、「企業の価値を伝える手段」として活用していることです。地方には長い歴史や高い技術力を持ちながら、その魅力が若い世代へ十分に伝わっていない企業が数多くあります。そうした企業のストーリーを現代のコミュニケーションに置き換え、新たなブランドとして発信することを大切にしています。
中学2年生で起業した原体験
――経営の道へ進まれたきっかけを教えてください。
元々、起業を目指していたわけではありません。中学2年生の頃、ゲーム仲間と「こんなツールがあったら便利だよね」と話したことがきっかけで、ゲーム用のツールを開発・販売したことが始まりです。
販売にはXを活用しました。当時は銀行口座も持っていなかったため、PayPayで代金を受け取りながら販売していましたが、SNSだけで集客し、事業として成り立たせることができました。
この経験を通して、「何者でもない人でもSNSを使えば価値を届けられる」と実感しました。それが現在の事業の原点になっています。
宮城の企業に新しい価値を生み出したい
――現在、特に力を入れている取り組みについて教えてください。
今、一番力を入れているのは宮城県の企業へのマーケティング支援です。
東京と比べると、地方ではSNS活用がまだ十分に進んでいない一方で、何百年も続く酒蔵や旅館など、本来もっと評価されるべき企業がたくさんあります。しかし、その価値が若い世代に届いていないケースも少なくありません。
歴史があることは大きな魅力ですが、伝え方を工夫しなければ「古い」という印象だけで終わってしまいます。だからこそ、SNSを活用し、企業の背景や想いをストーリーとして届けることが重要だと考えています。
若さを強みに変え、信頼を積み重ねる
――事業を進める中で印象に残っている出来事はありますか。
宮城で事業を始めた当初は、経営者とのつながりがまったくありませんでした。そのため、まずは1社ずつへ手紙を書いて営業を行いました。
その結果、何百年もの歴史を持つ旅館や酒蔵、さらには年商500億円規模の企業からも返信をいただくことができました。
ある酒蔵では、「若い人だからこそSNSを任せたい」と評価していただき、初回の打ち合わせから大きな案件につながったこともあります。
若いことは不利に見られる場面もありますが、SNSという分野では「若い感性だからこそ任せたい」と期待してくださる企業も多く、その期待に応えられるよう価値提供を続けています。
価値に見合ったサービスを届ける
――経営で大切にしていることを教えてください。
一番大切にしているのは、価値提供です。
SNS運用は価格競争になりやすく、「安く頼めるサービス」というイメージを持たれることもあります。しかし、本当に成果を出すためには、企業理解や戦略設計、継続的な改善が欠かせません。
だからこそ、価格だけで選ばれるのではなく、成果に見合った価値を提供し、適正な対価をいただくことを大切にしています。それが結果的にお客様の成果にもつながると考えています。
宮城から新たなブランドを生み出す
――今後の目標を教えてください。
まずは宮城県で最も信頼されるSNSマーケティング会社を目指したいと考えています。
そして、1社でも多くの地域企業の魅力を全国へ届けたいですね。歴史や伝統を守るだけではなく、SNSという新しい手段を通して、その価値を次の世代へつないでいきたいと思っています。
――お休みの日はどのように過ごされていますか。
仕事は毎日している感覚なので、完全にオフという日はあまりありません。ただ、頭を切り替える時間として大切にしているのが釣りです。
小さい頃から父に連れられて始めた趣味で、今でも友人や家族と一緒によく出かけます。船で島へ渡り、岩場まで降りて釣りをすることもあるくらい本格的ですね。
自然の中で過ごしていると仕事のことを忘れられるので、自分にとっては一番のリフレッシュ方法です。
――最後に、読者へのメッセージをお願いします。
起業したいと思っていても、「お金がない」「人脈がない」「知識がない」と、一歩踏み出せない方は多いと思います。
私自身も、中学2年生で事業を始めた頃は、人脈も、お金も、知識もありませんでした。それでも行動したからこそ、何もない状態から価値を生み出す力が身についたと感じています。
だからこそ、「何もないからできない」と考えるのではなく、「何もないからこそ挑戦できる」と捉えてみてほしいですね。
最近は情報商材なども数多くありますが、まずはYouTubeや本など、無料で学べるものを活用しながら、小さくても実際に行動してみることが大切だと思います。
行動して初めて見えてくることがありますし、その経験の積み重ねが、自分だけの強みや価値につながっていくのではないでしょうか。