人と人をつなぎ、福祉車両で社会に貢献する――株式会社カスガイオートサービスが描く挑戦
株式会社カスガイオートサービス 代表取締役 三枝 皐氏
医療・福祉の現場を支えたいという想いから独立し、福祉車両を専門とする事業を立ち上げた株式会社カスガイオートサービス。人と人とのつながりを大切にしながら、誠実な姿勢で医療・福祉施設に寄り添い、挑戦を続けています。本記事では、代表の三枝皐氏に創業の経緯や事業の強み、経営に込めた想い、今後の展望について伺いました。
福祉車両から広がる、新たな価値
――現在の事業内容や特徴について教えてください。
当社は福祉車両を専門に取り扱う自動車販売会社です。一般的な自動車販売にも対応していますが、一番の特徴は福祉車両に特化している点です。この分野を専門に扱う事業者はまだ多くないため、一般的な自動車販売とは異なるマーケットで事業を展開しています。
また、専門知識を生かし、お客様一人ひとりの状況に合わせた提案ができることも、当社ならではの強みです。車両を販売するだけではなく、利用方法や運用面まで含めてサポートできるのも、この分野に特化しているからこそです。これまで培ってきた知識や経験を生かしながら、お客様に寄り添った提案を心掛けています。
――会社として大切にしている理念やビジョンについて教えてください。
当社が最も大切にしているのは、「つながる」という考え方です。社名にもその想いを込めており、人と人とのつながりを事業の根本に据えています。
医療・福祉業界は比較的閉鎖的な面もあるため、正しい知識や情報をしっかり届けることを意識しています。また、車両を販売するだけでなくメンテナンスや管理はもちろん、施設様の要望に合った「送迎システム」の構築にも取り組み、車屋という枠を超えてさまざまな形でお客様と関わっていきたいです。車とお客様だけの関係にとどまらず、人やサービスなど、さまざまなものをつなぐ存在でありたいですね。
社会貢献への想いが導いた、経営者としての挑戦
――経営者を目指されたきっかけを教えてください。
前職では銀行系のリース会社に約10年間勤め、そのうち半分ほどは新規営業を担当していました。主に医療・福祉分野のお客様と関わる中で、リースという限られた提案だけでは十分に力になれない場面を数多く経験したんです。
与信などの事情から、ご要望に応えられずお断りせざるを得ないこともあり、「もっと病院や福祉施設に貢献できる方法があるのではないか」と考えるようになりました。そこで、自分自身で挑戦し、車両販売やメンテナンスを通じて医療・福祉施設を支えられる仕組みをつくりたいという想いが強くなったんです。創業の原点にあるのは、「社会貢献をしたい」という気持ちでした。
父が個人事業主として夜遅くまで働く姿を幼い頃から見てきたことも、「起業することに」影響していると思います。また、長年続けているバスケットボールの社会人チームには経営者の方が多く、その方々との交流を通じて普段聞けない貴重な刺激を受けました。「人生一度きりだからこそ、覚悟を持って自分で切り開きたい。自分の人生だから」。そう思えたことが、経営の道へ進む大きな後押しになりました。
――経営判断をするうえで大切にしている価値観は何でしょうか。
一番大切にしているのは、「正々堂々と誠実に向き合うこと」です。
創業間もない時期だからこそ利益を求めたい気持ちはありますが、目先の利益ばかりを追ってしまうと、お客様との信頼を失ってしまいます。そのため、まずはお客様と信頼関係を作ることを大切にしています。正確な情報をお伝えし、他社とも比較したうえで納得して選んでいただけるよう心掛けています。
価格だけで選ばれるのではなく、「三枝さんだからお願いしたい」と言っていただけることを大切にしています。そうしたお客様との関係を、一つひとつ築いていきたいですね。
同じ熱量で歩む、創業期の仲間づくり
――現在の組織運営で意識していることを教えてください。
現在は一人で事業を運営していますが、3年から5年後には社員を迎えることを見据えています。そのため、人が増えた時にもスムーズに仕事を進められるよう、今のうちから仕組みづくりを進めているところです。
特に、自分しか対応できない仕事をできるだけ作らないことを意識しています。将来社員を迎えた時にもスムーズに仕事を引き継げるよう、今から準備を進めています。
――どのような人と一緒に働きたいと考えていますか。
一緒に働くのであれば、同じ熱量を持って挑戦してくれる方と出会いたいですね。創業期の右腕となる存在だからこそ、同じ想いを持って動いてくれる方であれば安心ですし、私自身もワクワクします。
地域から大阪全体へ――福祉車両で広がる未来
――今後の展望について教えてください。
大きな目標として掲げているのは、「大阪府の福祉車両をすべて当社で扱いたい」という夢です。販売やリースなど提供する形にはこだわらず、多くの医療・福祉施設を支えられる存在になりたいですね。
現在は大阪市鶴見区を拠点に事業を展開しているため、まずは地域の福祉施設とのつながりを広げていくことが目標です。一つひとつ実績を積み重ねながら、少しずつ活動エリアを広げていきたいです。
――その実現に向けた課題と取り組みについて教えてください。
今後の課題は、会社の認知度を高めることです。SNSを活用した情報発信にも取り組みながら、まずはより多くの方に当社を知っていただきたいです。
医療・福祉業界は実際に足を運び、顔を合わせることが何より重要だと感じています。契約をいただいて終わりではなく、その後も継続して訪問し、人と人とのつながりを大切にしていきたいですね。これからもそうした姿勢は変わらず続けていきたいと思っています。
人との出会いが、次の挑戦をつくる
――尊敬する人物や、影響を受けた出来事について教えてください。
尊敬する経営者からは、経営者としての在り方について多くのことを教わりました。特に印象に残っているのは、「経営者としての覚悟」と「オンとオフを切り替える大切さ」です。経営は最終的に自分が責任を負う立場だからこそ覚悟を持って仕事に向き合うこと、そして、しっかり休んで気持ちを切り替えることも同じくらい大切だと言われています。
また、「人は人で磨かれる」という言葉が心に残っており、誰と仕事をし、どんな人と出会うかで自分の磨かれ方は劇的に変わります。自分が将来どうなりたいか、会社をどうしていきたいかを考えその上で自分がどう見られるかを大切にしています。多くの人との出会いやつながった”ご縁”を大切にし、自分自身を日々成長させていきたいですね。
――リフレッシュ方法を教えてください。
休日は趣味のバスケットボールやキャンプを楽しみながら、1歳のかわいい娘との時間も大切にしています。仕事から離れる時はしっかり気持ちを切り替え、家族との時間や趣味を楽しむことが、次の仕事へ向かう活力になっています。