ダンスを起点に広がる“自立の力”――子どもたちの未来を切り拓く新しい学びの形

STEEZ Music Studio 代表 久保田愛氏

長野県に拠点を構えるダンススタジオを中心に、多角的な活動を展開する久保田愛氏。インストラクターとしての長年の経験を経て事業承継し、現在は約160名の生徒を抱えるスタジオへと成長させてきました。単なるダンス指導にとどまらず、「子どもたちが自ら稼ぐ力を身につける」ことを重視した独自の教育方針を新たに掲げています。本記事では、事業の特徴や経営に至った背景、今後の展望について伺いました。

ダンスを軸にした複合型スタジオの挑戦

――現在の事業内容について教えてください。

ダンススタジオを中心に運営しており、その中でボディメイクのクラスなども取り入れた複合型のスタジオを展開しています。主な対象は小学生から中学生で、習い事の一環として通っていただくケースが多いです。地域には大小さまざまなスタジオやサークルがありますが、その中でも幅広いニーズに応えられるように地域密着型スタジオとしています。

――どのような特徴や強みがありますか。

単なるダンス指導にとどまらず、子どもたち一人ひとりにフォーカスした教育を行っている点です。今後は特にSNSなどを活用し、生徒自身が仕事を得られるような環境づくりに力を入れていきたいと考えています。地方であってもメディアに関わる機会をつくることで、新しい可能性を広げていきたいです。

インストラクターから経営者へ――事業承継という転機

――経営の道に進まれたきっかけを教えてください。

15年ほどインストラクターとして活動してきた中で、前任の方の会社を買い取る形で事業承継しました。それが経営者としてのスタートです。

――承継後の変化について教えてください。

引き継いだ当初は生徒数が60名ほどでしたが、現在は160名まで増えています。赤字だったスタジオを黒字化できたことで、地域の企業からも関心を持っていただくようになりました。ただ、経営に関しては常に不安もあり、「安定している」と感じたことは一度もありません。だからこそ、経営や税務などの知識をもっと早くから学ぶべきだったと感じています。

子どもたちが“稼ぐ力”を身につける教育へ

――今後取り組みたいことについて教えてください。

地方ではどうしても市場の規模に限界があるため、単純に人数を増やすのではなく、今いる生徒一人ひとりの価値を高めていきたいと考えています。その一環として、子どもたちが自分でお金を生み出せる仕組みをつくりたいです。

習い事にかかる費用を、子ども自身が稼ぐという発想に変えていきたいと考えています。ダンスそのものが目的ではなく、あくまでツールです。将来ダンサーにならなくても、どんな職業に就いても「集客する力」は必要になります。その経験を早いうちから積んでほしいです。

――具体的にはどのような取り組みをされていますか。

高校生にはアシスタントとしてスタジオで働いてもらう仕組みを導入しています。また、将来的には子ども向けの起業塾のような形も考えています。学校では教えてくれないお金やビジネスの知識を、実践を通して学べる場をつくりたいです。

成長の先に見据えるコンサルティング事業

――将来的なビジョンについて教えてください。

最終的にはコンサルティング業にシフトしていきたいと考えています。対象は子どもだけでなく、その保護者や地域の事業者なども含まれます。

自分の事業では気づけないことでも、第三者の視点から見ると新しい可能性が見えることがあります。そうしたアイデアの掛け合わせや事業同士のつなぎ役として価値を提供できる存在になりたいです。

――社会に対してどのような影響を与えたいですか。

税金や経済の仕組みなど、正しい知識を持つことの重要性を伝えていきたいです。実際に事業を通じて見えてくる課題も多く、そうした現実を子どもたちにも伝えていく必要があると感じています。単にスキルを教えるのではなく、自分で考え、選択できる力を育てていきたいです。

仕事も人生も“挑戦の連続”

――リフレッシュ方法について教えてください。

もう一つの事業として、音楽健康指導士として高齢者向けの体操教室も行っています。もともとデイサービスで働いていた経験もあり、高齢者の方と接する時間はリフレッシュにもなっています。仕事ではありますが、楽しみながら取り組めています。また地域を支えてくださった方々への恩返しが少しでも出来ている実感を感じています。

――読者へのメッセージをお願いします。

とにかく「トライアンドエラーを早くすること」が大切だと思います。若いうちは失敗しても立ち直ることができますし、その経験が必ず将来に生きます。失敗した分だけ、引き出しが増えま特に子どもたちには、早い段階からお金や仕事について考える機会を持ってほしいです。

誰かに言われた道を進むのではなく、自分で選び、行動する。その積み重ねが将来の選択肢を広げていくと考えています。

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