透明性と信頼を軸に、Webの価値を届ける——自分の「形」を作りながら進む岡村氏の挑戦
合同会社WebSupport誉 代表 岡村 善誉 氏
コロナ禍をきっかけに配達業界の環境変化を経験し、将来を見据えてWebの世界へ進んだ岡村氏。独学から学びを重ね、制作会社などで経験を積みながら、会社設立へと歩みを進めました。現在は、透明性を大切にしたWeb制作を軸に、格安でホームページを制作できる「シンプルコース」などを展開。お客様に対してできること・できないことを誠実に伝え、信頼を積み重ねる姿勢を大切にしています。
信頼でつなぐ価値を大切に
——現在の事業の特徴について教えてください。
Web業界は、専門用語が多く、お客様にとって分かりにくい部分が多い業界だと感じています。内容を十分に理解されないまま金額の話が進んでしまったり、良いことばかりを伝えて契約につなげたりするケースもあると思います。
だからこそ、弊社では透明性を大切にしています。できないことはできないと伝えますし、リスクがあることもきちんと説明します。お客様が納得したうえで進められるようにすることを意識しています。
——会社として大切にしている考えを教えてください。
お客様第一という姿勢も大切にしています。Web業界では、AIなど新しい技術も出てきていますが、古い形にとらわれず、新しいことにもチャレンジしていきたいと考えています。会社の理念としては、「信頼でつなぐ価値」という考え方が近いですね。
——現在、力を入れているサービスについて教えてください。
今は「シンプルコース」という、格安でホームページを作れるサービスを展開しています。ホームページを持ちたいと思っていても、費用が高いことで諦めている方もいらっしゃると思います。そういった方にも利用していただけるようなサービスとして取り組んでいます。
ただ、格安のサービスだけでは利益を大きく出すことが難しい面もあります。そのため、サービスを展開しながら、元請けの仕事を開拓していくなど、地道な活動も進めているところです。
配達業からWeb業界へ、会社設立までの道のり
——会社を立ち上げるまでの経緯を教えてください。
もともとは、個人事業として配達の仕事をしていました。その時期にコロナ禍があり、仕事が激減してしまったことがあります。コロナが落ち着いてからは業界全体として忙しくなった面もありましたが、その分、参入する業者も増えたように感じます。
配送する荷物の量が分散されるようになり、結果として、末端で働く人たちの仕事は減ってしまいました。
配達の仕事は体が資本です。事故をすれば仕事ができなくなりますし、体力的な負担もあります。長く続けていくのは難しいのではないかと考えていた時に、Webの仕事であれば家で仕事ができると思いました。そこから独学でWebの勉強を始めました。
——経営者になろうと思ったきっかけは何だったのでしょうか。
「雇用されて働くことが好きではなかった」という部分が大きいです。言うことを聞きたくないという意味ではありません。ただ、自分の考えがあり、言われたことが本当に正しいのかと考えることが多くありました。
効率が悪いことをそのまま続けることが好きではないのです。環境を改善するためには、意見を言える立場にならないといけないと昔から思っていました。アルバイトなどでも、意見を言える立場になれるように頑張っていたところがあります。
その延長線上で、自分が上に立つという選択を考えた時に、経営という形が一番シンプルであると思ったのです。
——経営判断をするうえで、大切にしている価値観はありますか。
利益はもちろん大切です。ただ、数字だけを追いかけていては、お客様の信頼はついてきません。目先の契約だけを取るための営業ではなく、お客様に納得していただくことを大切にしています。
契約を取れたとしても、お客様に満足していただけなければ続きません。すぐに解約されてしまうこともありますし、トラブルにつながる可能性もあります。だからこそ、嘘をついたり、無理やり契約を進めたりするのではなく、お客様が納得できる形で進めることを意識しています。
たとえば、金額を重視して進める場合には、それだけでは集客の結果がついてこない可能性もあります。そうしたことも、きちんと伝えるようにしています。
意見を出し合える関係をつくる
——組織運営やメンバーとの関係で大切にしていることを教えてください。
現状、社員は自分1人です。ほかには業務委託として関わってくれている内部メンバーが数人います。今後、仕事が忙しくなっていけば内部メンバーを増やしていきたいと考えています。
社員を増やしていくというよりは、業務委託のメンバーで完結できる形を考えています。営業についても、今後採用していきたいと考えていますが、社員ではなく業務委託で考えています。
まずは事業を安定させることから
——今後の展望や、挑戦していきたいことを教えてください。
正直なところ、今はまだ新しい挑戦をしていく段階というよりも、まずは事業を安定させることが目標です。営業も現在は自分1人で回しているのですが、その営業件数をもっと増やしていく必要があります。
利益ももちろん大切ですが、まずは売上を上げていかなければなりません。元請けの仕事を増やすことや、さまざまな方面での集客について考えています。
新しいことを始めるというよりは、今の段階でやれることを成長させ、ある程度のところまで進めてから、次のことを考えていきたいです。
——現在感じている課題について教えてください。
大きな課題は、どう集客していくかです。施策はいろいろ考えていますが、どれもお金がかかります。格安ホームページサービスで大きく広告費をかけてしまうと、利益が残りません。できるだけ先行投資を抑えながら、どう進めていくかを考えています。
Web業界は競合が多いですが、競合が多いということは、元請け先になり得る会社も多いということです。案件をある程度さばいていて忙しい会社の下請けに入ることができれば、安定につながる可能性があると思っています。
周囲の考えを取り入れ、自分の「形」をつくりながら進んでいく
——影響を受けた人物や出来事はありますか。
誰か特定の人に影響を受けたということは、あまりありません。いろいろな人の考え方を聞いて、取り入れられる部分は取り入れるようにしています。
納得できる部分もありますし、自分とは考えが違うと感じる部分もあります。すべてをそのまま受け入れるのではなく、いろいろな話を聞いたうえで、自分の形をつくっていきたいのです。
誰かについていくというよりも、自分の形をつくることが大事だと思っています。吸収できるものは吸収しながら、自分なりの考え方を持って進んでいきたいです。
——リフレッシュ方法について教えてください。
家で飼っている犬と猫との時間がリフレッシュになっています。日々の暮らしにおいてペットは大きな存在であり、大切にしたいと思っています。