言葉の力で組織を前に動かす新しい伴走型支援の挑戦

Cocoromi 代表 横田 佳香氏(経営心理士)

Cocoromiは、「新たな試みをともに実行する」を理念に、中小企業社長の想いに寄り添った組織づくりを支援しています。代表の横田氏は、上場前の会社で経営企画からキャリアをスタートし、約10年間、第二創業期の組織・仕組みづくり、役員と社員の橋渡し役を担ってきました。現在は「社長の言葉を資産に変える」ことを軸に、課題抽出から実行までを伴走する社外パートナーとして活動されています。本記事では、横田氏の事業に取り組む上での想いや、今後の展望までお話を伺いました。

社長の言葉を会社の資産に変える支援

――現在の事業内容や特徴について教えてください。

現在は、経営コンサルタントとオンライン秘書の中間のような立ち位置で、会社のスキマを埋める仕事をしています。まずは目の前の社長が何に困っているのかをよく聴き、自分自身が動くか、必要なら専門家もアサインしながら、社長と一緒に物事を前に進めています。

独立直後は、ホームページ制作、会社紹介資料作成、社内向け動画制作、SNS運用、業務フローの整理、業務委託人材の採用など、社内で手が回っていないあらゆることをサポートしていました。ただ、そうした施策は局所的なので、もっと根幹の「社長の頭の中を言語化」する必要があると感じるようになりました。トップが発する言葉は、人の感情を揺さぶり、行動を変え、組織文化を創る力をもっています。それが社外発信の源泉にもなります。しかし、現実にはその言葉が整理されていないことが非常に多いと感じます。

そこで実験的に始めたのが、「社長のための雑談室」というサービスです。社長の頭の中にある暗黙知(価値観、判断軸、ノウハウ)を「雑談」という手法を通じて抽出していきます。営業、人材採用に育成、あらゆる面で必要なのが、社長自身のDNAの移植です。これをひとりで整理するのは難しいからこそ、第三者が引き出し、一貫した「法人格」形成の核となる言葉を紡ぎます。

あるモニターの社長との対話セッションを重ねる中で、こんな言葉が生まれました。「みんなでつくり出す、目に見えない空気を僕は会社だと思ってる」「心は放っておくと曇る。水晶玉みたいに。だから、僕がみんなの心を磨き続けないといけない」これは、もともと社長の中にあった言葉です。でも誰かが引き出さなければ、そのまま消えていたかもしれない言葉。社長からは「頭がかなり整理された。AIと壁打ちしても絶対にここまで出てこなかった。これは社長にとって、ちゃんとした資産ですね」というフィードバックをいただきました。

――御社の一番の強みはどのような点にありますか。

理想と現実、感情と論理、社長と現場、そういう相反するものの間に立って、橋渡しができることが私の強みだと思っています。全体最適を考えながら、部分的な施策を実行する。「バランス感覚がいいよね」と言ってもらえることが多いのですが、その辺りを指してるのかと認識しています。

仕事をする上でずっと大事にしているのが、「心は熱く、頭は冷静に」という言葉です。感情と論理、どちらか一方では人は動かない。業績をつくるのは人の行動であり、行動を司るのが人の感情です。つまり、感情を無視した経営は機能しない。これは現場で体感してきたことでもありますし、経営心理士として学んで腹落ちしたことでもあります。

社長の想いに惹かれた理由

――経営者になられた経緯を教えてください。

以前は、社長直下でずっと経営陣を相手に仕事をしていました。役員と社員の間に挟まれるような立場でもあり、結果的にうつ病になってしまい、働けなくなった時期がありました。その経験から、経営者と一緒に仕事をすることや、上流の仕事をすることは、もう自分には無理かもしれないと感じていました。

ただ、転職後も結局、経営者と関わることが多くありました。実家も自営業で、パートナーも会社経営をしています。その中で、自分が一番心を動かされるのは、「社長の話を聞いているとき」だと気づいたんです。

「こういう想いで、こんな未来にしていきたい」とか「大変なことばかりだけれど、本当にやっていてよかった」とか、そういう話を聞くたびに、自分の中に熱が生まれる感覚がありました。私自身は経営者には向いていないかもと思っていますが、経営者を支える仕事には向いていると思い、会社を辞めました。かつてお世話になっていた社長が、営業本部長から常務になり、常務から上場企業の社長になっていく過程をそばで見てきたからこそ、一緒に成長していける、その人を押し上げるやりがいみたいなものを感じます。志を持って奮闘している方の力になりたいという想いが、今の仕事の原点です。

――仕事仲間とコミュニケーションを取る上で、大事にしていることを教えてください。

肩書を見ないことです。あくまでお互いに、ひとりの人間として、どういう考え方を持ち、どんな価値観を大事にしているのかを見て接するように心がけています。

経営者の孤独に寄り添う

――今後の展望や挑戦したいことを教えてください。

たくさんあります。たくさんあって困ってしまうのですが、1つは経営者コミュニティをつくることです。私はご縁やつながりをとても大事にしているので、経営者の方々が集まり、地域の会社同士が一緒に上がっていけるような場を作りたいと思っています。私の地元は群馬県で、現在は埼玉県に住んでいます。長年神戸にも住んでいたので、地元を出たからこそ地元の良さも感じますし、地域が衰退していくことに対する悲しさもあります。地域の活性化には産業が大事です。だからこそ、経営者同士が協力しあって地域を盛り上げていけるようなきっかけをつくっていきたいです。

もう一つ考えているのが、会社や社長のエンディングノートのようなサービスです。私は、自分自身がうつ病を経験したことや、周囲の社長が無理をしながら働いている姿を見てきたことから、社長の人生がより良い形で終われることも大切だと感じています。

事業承継や会社の終わり方、たたむにしても悔いのない終わり方は、とても重要だと思います。終活は高齢になってから行うものではなく、元気なうちに整理しておくからこそ意味があります。人の終活と同じように、会社の終活も大事だと感じています。

私が大切にしているのは、志を持つ社長をひとりにさせないことです。強く振る舞っていても、実は孤独や不安を抱えている経営者の方をたくさん見てきました。それでも進み続けるのは、自分の夢を実現したい、社会を良くしたい、お世話になった方々へ恩返しをしたいという想いがあるからだと思います。そういう人は潰れてはいけないし、潰させてはいけない。その想いを胸に、これからも経営者に寄り添い続けていきたいです。

人を支えるための自己成長

――現在、ご自身の課題として捉えていることはございますか?

自分自身の問題ですが、色々な経営者さんから信頼してもらえるような自分にならないとなと思っています。お客様により深く入っていくのであれば、もっと事業承継やM&Aの知識、現場経験みたいなものをつけていかなきゃいけないと思っています。私は想いが先行してしまうので、それをするために実務サポートする力をつけていきたいです。自分自身が整っていないと人を整えることはできませんので、そういう意味では自己管理が課題かもしれません。

――最後に、仕事以外でのリフレッシュ方法を教えてください。

ピラティスとパーソナルトレーニングを、サボりながらですが行っています。特にピラティスはとても良くて、心と体、特に呼吸を整えて、集中したり、マインドフルネスの効果もあります。

あとは好きな人と飲みながら笑っているのが、元気の源です。

Contact usお問い合わせ

    お問い合わせ内容
    氏名
    会社名

    ※会社・組織に属さない方は「個人」とお書きくだい

    役職

    ※会社・組織に属さない方は「一般」をお選びください

    メールアドレス
    電話番号
    どこでお知りになりましたか?
    お問い合わせ内容

    プライバシーポリシーに同意して内容を送信してください。