CGから始めて、インテリア、設計、施工へ。建築士・三谷代表が一段ずつ深めてきた「空間の仕事」とこれから
ニコパース株式会社 代表取締役 三谷 柊 氏
CG(3D)事業を起点に、インテリアコーディネート、設計、施工へと事業領域を広げてきたニコパース株式会社。家具のセレクトから間取り提案、リフォーム工事、納品設置まで、空間づくりをワンストップで手がける「ニコメイド」を展開しています。大手企業との協業実績もあり、「お客様にとっての満足」を大切に、一つひとつの空間と丁寧に向き合う会社です。代表の三谷柊氏は、二級建築士でありIT業界出身という異色の経歴の持ち主。事業の本質や組織への思い、共に挑みたい仲間像について伺いました。
目次
「インテリアの先まで見たい」人にこそ、活躍の場がある
——ニコパースの仕事を、ひとことで表すと?
「インテリアコーディネート会社」というより、インテリアデザインスタジオと呼んでいただくのが近いと思います。家具を選ぶだけでなく、建物の構造や制約を理解した上で、その空間にとって本当に最適な提案をする。それが私たちの立ち位置です。
対象は個人邸からオフィス、サロン、民泊まで幅広く、フルコーディネートから施工、納品設置、組み立てまでをワンストップで担います。
お客様が「施工会社に連絡して、デザイナーに連絡して、家具屋に連絡して……」と何社も調整する必要がない。複数の専門チームを率い、私たちが唯一の窓口としてプロジェクト全体を取りまとめる——これが最大の強みです。
——コーディネーターとして働く魅力はどこにあると思いますか。
家具やカーテンの選定で終わらず、間取りや下地、光の入り方まで踏み込んで提案できることだと思います。
「ここはAIに任せていい」「でも、現場を見ないと分からないことはまだ多い」——その線引きを意識しながら、人間にしかできない仕事に集中できる環境です。
「もっと深く、空間そのものに関わりたい」と感じている経験者の方には、間違いなくやりがいを感じてもらえると思います。
CGから始まり、一段ずつ「現実の空間」に降りてきた
——どんな順番で、いまの事業に辿り着いたのですか?
24歳のとき、CG事業として起業したのが始まりです。空間を3Dで描くところから入ったのですが、やっているうちに「画面の中だけじゃなくて、実際の空間そのものに関わりたい」と思うようになりました。
そこで4期目にインテリアコーディネートサービスを開始しました。家具を選んでいるうちに、今度は「その前段階——間取りや内装の設計から関わった方が、本当にいいものになる」と気づき、5期目で建築士事務所として登録して設計領域に本格的に踏み込みました。
そしていまは、設計の先にある施工の領域にも広げている最中です。一段ずつ、関われる範囲を深く広げてきた——それが、ここまでの歩みです。CG事業もいまも続けていて、空間を「画面の中」と「現実」の両方から扱える体制が整ってきました。
——なぜ24歳という早さで起業を?
「夢を叶えたい」というより、純粋にチャレンジしたかったんです。空間の見せ方には無数のパターンがあって、その中で「まだ誰もやっていない形があるんじゃないか」と考えながら始めました。
実は、もともと華やかな経歴ではなくて。高校時代に体調を崩して中退した時期もあります。「これから生きていくには、何か武器がいる」と考えたときに浮かんだのが、建築士でした。
幼稚園の卒業アルバムには「大工になりたい」と書いていたくらい、もともと空間や物づくりが好きだったので、自然な選択だったと思います。
——経営者として大事にしていることは?
ふたつあります。ひとつは、現場で確認すること。光の入り方、空気の流れ、下地の状態——図面や写真では絶対に分からないことが、実際の空間にはたくさんあります。建物は動いてくれませんから、自分の目で確かめてから考える。これは譲れません。
もうひとつは、AIやITを味方につけること。CG出身でIT分野にも明るいので、テクノロジーまわりは得意な方です。建築業界が弱くなりがちな部分を、きちんと活用していきたい。
提案資料も3Dも、効率化できることはどんどん任せて、人間は人間にしかできない仕事に集中する。そんな会社でありたいと思っています。
「言いづらい社長」にはなりたくない
——社内のコミュニケーションで意識していることは?
「社長に言うのが怖い」と思われないことです。会社が大きくなると、どうしても「上には言いづらい」空気が生まれやすい。でも、それは絶対に避けたいんです。
判断は自分でしてもらった方がいい場面ももちろんあります。ただ、それ以外のことは「とりあえず聞いてみよう」と思える、近い距離感の社長でありたい。みんなで会社をつくっていく感覚を、何より大切にしています。
——どんな方と一緒に働きたいですか。
大前提として、インテリアや空間が本当に好きな方。これに尽きます。スキルは後からついてきます。
その上で、新しいものに抵抗がない方。AIやパソコンを「触ってみよう」と思える方、「過去にダメだったから今回も無理」と決めつけない方ですね。
会社としてはまだ小さいので、ひとりひとりが密に関わりながら進めていきます。だからこそ、「自分が関わって会社がつくられていく」感覚に面白さを持てる方だと、絶対に合うと思います。経験を積んできたコーディネーターの方なら、その手応えはきっと大きいはずです。
デザインの先へ。次は施工の領域にも踏み込んでいく
——これから挑戦したいことを教えてください。
CG → インテリア → 設計、ときて、これからは施工・工事の領域にも本格的に踏み込んでいきたいと思っています。業界全体で現場の人手が足りていないので、そこに自分たちの建築的な視点を持ち込めば、必ず力になれるはずです。
これまでも「もう一段、深く関わりたい」を繰り返して事業を広げてきました。施工に踏み込むのも、その自然な続きです。デザインだけで終わらず、最後の最後まで責任を持って空間をつくり切る——私の建築士としての経験を、もっと広く生かせるフィールドに会社を育てていきたいんです。
一緒に挑戦してくれる方には、その成長プロセスをまるごと体験できる環境を用意できると思います。
睡眠とお笑いが、日々を支えてくれる
——最後に、リフレッシュ法を。
一番は睡眠ですね。毎日7〜8時間。これが取れていれば、継続して働くのは全然平気なタイプです。寝ているとイライラしないので、結局それが自分にとっては一番のリフレッシュなんだと思います。
あとはお笑い。ニューヨークさんが好きで、ライブにも行きます。嫌なことがあったときにお笑いラジオを聴くと、仕事とは違う世界にスッと入れる。自分にとっては、なくてはならない存在です。