仲間とともに“リアル”を届ける──bemeが描く、SNS時代の新しい価値創造
株式会社beme 代表取締役 恵美 翔太 氏
SNSが日常に浸透し、誰もが情報を発信できる時代。再生数やアルゴリズムが重視される一方で、“本当の魅力”が埋もれてしまうケースも少なくありません。そんな中、SNSやメディア事業 を軸に、美容から飲食など幅広い業種のクライアント様に 採用や集客に繋げる支援を行っているのが株式会社bemeです。本記事では、起業に至るまでの背景や仲間への想い、そしてこれから目指す未来について、代表の恵美翔太氏に伺いました。
目次
“リアル”を軸に価値を届ける──bemeの現在地
――現在の事業内容について教えてください。
主に日本・海外関わらずSNSを用いて、認知拡大や販売促進、採用支援など、SNSを活用したマーケティングが軸です。加えて、PRや動画制作も手がけています。
特に今メインになっているのは、TikTokからInstagramへの導線設計を含めた運用に加えて、自社メディア支援 ですね。最近は再生数やアルゴリズムを意識した動画が増えていると思うんですけど、自分たちはそこだけを追いかけているわけではありません。
どちらかというと、クライアントさんの“リアル”をどう届けるかを大切にしています。よくSNSに露出している表に見えている部分だけじゃなく、普段は見えない裏側にある想いや空気感まで伝わるような発信を意識しています。ユーザーがその動画を見てその場だけで満足するものではなく…人に興味が湧いたり、その人と働いてみたいなどの興味づけに繋げるために、数字だけでは測れない魅力って絶対にあるので、そこを丁寧に届けたいんです。
また、現在はSNS運用だけでなく、沖縄でラジオ制作を行ったり、一次産業に関するメディアづくりにも取り組んでいます。企画から制作まで自社で手がけているので、“伝える”という部分に関しては幅広く挑戦している最中です。
――経営の中で大切にしている理念についても教えてください。
一番大事にしているのは、仲間の豊かさを原点に、社会へ良い仕事を生み出すことです。
もちろん会社として利益も必要ですが、そこだけを追い求めたいわけではありません。クライアントさんにしっかり価値提供するためにも、人との関係性やコミュニケーションにはかなりコストをかけています。
密に連絡を取り合って、細かい情報まで共有する。その積み重ねが最終的に良い仕事につながると思っています。
“生き抜くため”に始めた副業が、起業への道になった
――この道に進まれたきっかけを教えてください。
大阪府豊中市で生まれ育ち、中学時代は親の影響で野球を始めました。より高いレベルでプレーしたいという想いから、大阪のクラブチームに所属し、日々練習に励んでいました。
その後、「甲子園に出場したい」という強い夢を胸に、長野県の佐久長聖高校へ進学。厳しい環境の中で努力を重ね、念願だった甲子園出場を果たすことができました。大学時代も学業ではドイツ語専攻で部活動と学業の両立を考えていたので…元々起業などの道を目指していたわけではありません。
転機になったのは大学時代でした。2020年、ちょうどコロナ禍のタイミングです。当時働いていたアルバイト先がコロナ禍に倒産してしまい、仕送りでは満足な生活を送れない状態になってました。それこそ理念”とか“やりたいこと”より、生き抜かなきゃいけない状況になりました。
その中で、副業として動画編集を始めたんです。大学1年生の時にマックブックを買ったのですが…カフェでマックブックを開きながらコーヒーを飲み、自己啓発本を読んでいる人がカッコいいと思い、買ったのが恥ずかしながらの理由です。
動画編集を始めた理由も、買ったパソコンのスペックが高く当時のトレンド的に編集できたら収益になるかもと思ったところがスタートでした。
今から6~7年前だとまだ副業という文化がなく、企業自体も個人に発注するというのがそこまで浸透していませんでした。なので、編集し始めはスキルもなかったため頑張って10本ぐらい編集して3,000円…良い時で1万円稼げれば良かったぐらいでした。
ただ、続けていく中でクライアントさんから満足していただけるようになって、そこから仕事が広がっていきました。 最初は個人事業主として始め、その後法人化して、今に至っています。
――起業して良かったと感じることはありますか。
自分は会社員を経験していないので比較はできないんですけど、起業を通して本当にたくさんの経験をさせてもらいました。
特に良かったことは、ありがたいことに経営者の先輩方に沢山失敗をさせていただいたことです。失敗を許容してくれる器の広い先輩方に恵まれながら学ばせていただいたのは大きな財産です。
クライアントさんや先輩経営者の方々に教えていただきながら、自分の基準値や価値観がどんどん変わっていった感覚があります。大学時代からそういう環境に飛び込めたことは、今振り返っても大きな財産ですね。
国籍も立場も越えてつながる──仲間とつくる組織の形
――組織づくりで大切にしていることを教えてください。
今のメンバーは、日本だけではなく海外国籍の仲間もいます。全員業務委託という形ではありますが、コミュニケーションの頻度はかなり大切にしています。
仕事の話だけで終わらせないようにしていて、ランチに行ったり、サウナに行ったり、業務外の時間も含めて関わるようにしています。そういう時間があるからこそ、本音で話せる関係性になると思うんです。
自分たちは“リアル”を届ける仕事をしているので、まず自分たち自身の関係性がリアルであることが大事だと感じています。
――どんな方と一緒に働きたいと考えていますか。
まだまだ自分も学んでる身ですが…とにかく失敗を恐れず、何かを成したいなど理想を持っている人とやっていきたいです。
その上で、“仲間と一緒に成長したい”という想いを持っている人にはすごく魅力を感じます。
実際、今いる仲間の中には、母子家庭で育った人や、若いうちから家族を支えている人もいます。それぞれ事情を抱えながら、自分の力で人生を切り拓こうとしているんです。
だからこそ、自立したいという意思を持っている人を応援したい気持ちは強いですね。もちろんハードワークありきでの話です。ですが、想いをもっている仲間と理想を追っかけられるのは若い今しかないと思っていますし、幸せなことだなと思っています。
将来的には、その仲間が各業界で活躍しながら立ち上げ自体を共にした仲間と一緒に大規模のプロジェクトをして社会にも貢献していきたいと思っています。
AI時代だからこそ、“本物”を届けていきたい
――今後挑戦していきたいことを教えてください。
まずは、自分自身を研磨しながら仲間と資産を作っていく形を目指しています。
最近はM&AやIPOが注目される時代だと思いますが、自分の中ではPLだけを良くする短期的の事業作りより、仲間と長期的に関係性を構築しながら長期的な資本を作っていくことのほうが大切なんです。そこを軸にしながら事業を伸ばしていきたいと思っています。
また、SNSやAIが発達する中で、フェイク情報や“本物かどうか分からないもの”は今後もっと増えていくと思っています。
だからこそ、自分たちはリアルを伝え続けたい。クライアントさんの魅力や想いをきちんと届けて、「この会社で働きたい」「この人と関わりたい」と思ってもらえるような発信を増やしていきたいですね。数字や表面的な話題性だけではなく、その会社らしさや、働く人の温度感まで伝わる発信を大事にしていきたいです。
一方で、自分自身としてはまだまだ未熟だと感じています。会社もまだ2期目ですし、もっと基準値を上げていかなければいけない。そこは今の大きな課題です。
ただ、完成された型がないからこそ、模索できる面白さもあると思っています。
仲間と高みを目指す時間が、今の自分をつくっている
――最後に、リフレッシュ方法について教えてください。
今はアウトプットする機会が多いので、意識的にインプットする時間を作っています。本を読んだり、人と会話したりする時間は大切ですね。
あと、やっぱり仲間との時間は大きいです。ランチに行ったり、サウナに行ったりしながら、いろんな話をしています。そういう何気ないコミュニケーションが、自分にとってはすごくリフレッシュになります。
野球については、高校時代にかなりやり切った感覚があります。だから今は、別の形で高みを目指している感覚に近いですね。
経営で一番譲れないことも、やっぱり“仲間と共に勝つ”ことです。
一人で成果を出すことにも限界はあると、一度目の起業で強く感じました。だから次は、仲間が良くなり、その結果として自分も成長できる形をつくりたい。
その景色を、これからも追い続けていきたいと思っています。