AIと伴走支援で企業変革を実現――honkomaが描く次世代のAI活用  

株式会社honkoma 代表 林拓海氏

AI技術の進化が加速する中、企業におけるAI活用の重要性はますます高まっています。株式会社honkomaは、AIエージェントの導入支援を通じて、企業の業務改善や成長をサポートしているスタートアップ企業です。東京大学運動会野球部で出会った共同創業者とともに会社を立ち上げた林拓海氏に、創業の経緯や事業の特徴、経営に対する考え方、今後の展望について伺いました。          

東大野球部での経験から生まれた起業への挑戦

――会社設立に至った経緯を教えてください。

当社は私と共同創業者の中島で立ち上げた会社です。私たちはともに東京大学運動会野球部に所属しており、私は選手、中島は野球に関するデータ分析を担当するアナリストでした。

会社を設立したのは大学4年生の6月頃です。私自身、選手としての道を諦めたタイミングでもありました。東京大学野球部は約100人が所属する大所帯ですが、試合に出場できるメンバーは限られています。4年生のときに重要な合宿の選考から漏れたことがあり、そのときのやるせない気持ちを何か別の挑戦に向けたいと思いました。

もともと起業には興味がありましたが、自分はエンジニアではなかったため、一緒に挑戦できる仲間を探していました。そこで中島に相談したところ、「面白そうだからやってみよう」と話がまとまり、共同で創業することになりました。

――経営者の道を選んだ背景について教えてください。

もともと私は、自分が中心となって周囲を巻き込みながら何かを成し遂げることに強い魅力を感じていました。高校時代には野球部のキャプテンも務めており、チームで高い目標を目指すことが好きだったんです。

また、自分自身がリスクを取りながら挑戦することにも価値を感じています。さらに、中学・高校時代には起業家の講演を聞く機会が多くありました。その姿を見て、「こういう生き方は格好いい」と感じたことが、今につながっているのだと思います。

企業の中に入り込む伴走型AI支援

――現在の事業内容と強みについて教えてください。

私たちは、AIエージェントを企業へ導入していく事業を展開しています。

特徴は、単にツールを導入して終わるのではなく、企業の内部に深く入り込んで支援を行うことです。実際にお客様先へ定期的に訪問し、「まずはこの業務から改善していきましょう」といった要件定義の段階から伴走しています。

AIを導入するだけではなく、お客様自身がAIを活用できる状態をつくることを重視しています。私たちと一緒に仕事を進める中で自然とAI活用のスキルが身につき、将来的には自走できるような仕組みづくりまで支援しています。

作って終わりではなく、実際に使いこなせる状態まで伴走する。この点が当社ならではの強みだと考えています。

――会社の理念やビジョンについて教えてください。

私たちは「関わった人をハッピーにする」という考えを大切にしています。

まだ小さな会社ではありますが、このフェーズの私たちを選んでくれたお客様やメンバーには必ず恩返しをしたいという思いがあります。

中長期的には、私たちの支援によって売上が伸びたり、業務が改善されたりすることで、関わる人たちがより良い成果を得られる状態をつくりたいと考えています。AIを活用しながら、多くの人の成長や成功に貢献していくことが目標です。

一点突破を重視する経営判断

――経営判断の軸になっている考え方はありますか。

私たちはまだ小さな会社なので、できることには限りがあります。そのため、何かをやると決めたら徹底的に集中することを大切にしています。

あれもこれも手を出すのではなく、自分たちが本当に勝てる領域を見極め、その分野で勝負することが重要だと考えています。

事業を判断する際には、継続的な収益につながるか、長期的に価値を提供できるか、そして自分たちが他社より優れているポイントを明確に説明できるかを重視しています。

一点集中で勝てる領域を見つけることが、現在の経営における大きなテーマです。

若い組織だからこそ生まれる強さ

――組織運営で大切にしていることを教えてください。

当社のメンバーは大学生インターンが中心です。一般的には若さが弱みと見られることもありますが、AI分野においては必ずしもそうではありません。むしろ新しい技術への理解や吸収力は非常に高いと感じています。

組織として大切にしているのは、メンバー同士が自然とコミュニケーションを取れる環境づくりです。リモートワークも多いのですが、週に2回は集まる機会を設け、一緒に食事をするようにしています。

どれだけAIによって効率化が進んだとしても、人が働く理由は「その場所に行きたい」「仕事が楽しい」のどちらかだと思っています。そのため、このチームで働くこと自体が楽しいと感じられる環境づくりを意識しています。

――どのような人と一緒に働きたいと考えていますか。

起業したいという思いを持っている人は、当社のカルチャーに合っていると思います。

自分で事業をつくりたい、何かに挑戦したいというマインドを持つ人は、主体的に行動できますし、組織にも良い刺激を与えてくれます。将来的に起業を目指しているような人材が活躍できる環境をつくっていきたいと考えています。

AI時代の変化を支えるインフラを目指して

――今後の展望について教えてください。

現在は企業ごとの課題に応じてAI導入を支援する案件が中心ですが、今後はAI時代の新しい基盤づくりにも挑戦したいと考えています。

インターネットの普及によって人々の行動様式が変化したように、今後はAIが新たなインターフェースとなり、社会全体の行動様式も変わっていくはずです。

そうした変化の中で生まれる新しい仕組みや基盤を支える存在になりたいと考えています。さまざまな業界で起こる変化を見据えながら、そのインフラを担うような事業づくりに取り組んでいきたいです。

――今後の課題についてはどのように考えていますか。

この業界で最も意識しているのは、基盤モデルを開発する大手プレイヤーの存在です。

私たちが取り組んでいる領域にも、大手企業が参入してくる可能性があります。そのため、単純な追随ではなく、大手が手掛けにくい領域や、自分たちだからこそ価値を発揮できる部分を見極めることが重要だと考えています。

市場環境は大きく変化していますが、その中でも独自の強みを磨き続けることで成長していきたいと思っています。

人とのつながりが原動力

――仕事以外でのリフレッシュ方法を教えてください。

私は仕事そのものが好きなので、特別にリフレッシュが必要だと感じることはあまりありません。ただ、人と過ごす時間はとても大切にしています。

大学時代の同級生とラジオを配信しており、そうした活動を通じて仲間と話す時間はとても楽しいですね。また、普段から人と食事をする機会を積極的につくっています。

最近はあまり行けていませんが、1年ほど前から始めたゴルフもリフレッシュの一つです。さまざまな人と長い時間を一緒に過ごせるため、貴重な交流の場にもなっています。

人との対話やつながりを大切にしながら、新しい挑戦を続けていきたいと思います。

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