粋で寄り添うクリエイティブを届ける──ShoWorksが描く“シンセツ”を起点にしたものづくり
ShoWorks株式会社 代表取締役 小林 翔 氏
クリエイティブと建築という一見異なる領域を掛け合わせ、独自の価値を生み出しているShoWorks株式会社。撮影事業と建築設備設計事業の二軸で展開しながら、「親切」を軸にした経営を貫いています。本記事では、同社の事業の特徴や創業の背景、組織づくり、そして今後の展望について小林翔氏に伺いました。
目次
0から1を生み出す──撮影と設計の二軸で描く事業のかたち
――現在の事業内容について教えてください。
現在は大きく2つの事業を行っています。1つが撮影事業で、写真・映像・ドローンの3軸で展開しています。もう1つが建築設備の設計事業で、強電・弱電などの電気関係、給排水・空調・換気といった衛生設備の設計を担っています。
――それぞれの特徴についても教えてください。
撮影の分野では、ご家族やブライダルなどの個人撮影を大切にしながら、今後は企業向けのブランディング撮影等にも力を入れています。単に撮るだけではなく、企業のビジョンや理念をどう表現するかまで踏み込んで考え、一緒に形にしていく関わり方をしています。自分自身も経営に携わっているからこそ、表面的な見せ方にとどまらず、その企業らしさや想いの部分まで掘り下げて表現できる点は強みだと感じています。
設計の分野は、建物をつくる上で欠かせない設備部分を扱っています。建築の中でも担い手が少ない領域で、いわば“支える側”の仕事です。目立つ存在ではないものの、建物の快適さや使いやすさを左右する重要な役割を担っています。だからこそ、縁の下で支え続けるような意識で、一つひとつの案件に向き合っています。
――理念について教えてください。
「”シンセツ”を届ける」という言葉を大切にしています。思いやりとしての親切と、新しくつくるという意味の“新設”を掛け合わせた考え方です。どちらの事業も0から1を生み出す仕事だからこそ、相手に寄り添いながら価値を形にしていきたいという思いがあります。関わった瞬間だけで終わるのではなく、その先にも残り続けるものを届けたいと考えています。
選択の積み重ねが今につながる──独立に至るまでの背景
――起業に至った経緯を教えてください。
もともとは建築を学び、建築士として働いていました。小さい頃から自分で家を設計したいという想いがあり、その流れで建築の道に進んでいます。自分の描いたものが形になる仕事に魅力を感じていたことを、今でもはっきり覚えています。
その後、趣味で始めたカメラに強く惹かれるようになり、副業として撮影の仕事をスタートしました。徐々に仕事として成立してきたことで、独立を考えるようになりました。ただ、撮影一本でやっていくことには不安もあったため、建築の仕事も並行して続けていこうと考えました。どちらも自分の中で手放せない感覚があり、自然と今の形に近づいていったように思います。
結果として両方の事業が広がっていき、法人として形にしていった流れになります。
――独立を後押しした出来事はありましたか。
会社員時代の経験は大きかったです。努力しても評価のされ方が自分の思う形ではないと感じる場面がありました。そのときに、自分で道を選びたいという気持ちが強くなったのを覚えています。環境に左右されるのではなく、自分の意思で進むことへの覚悟が固まった瞬間でした。
――経営の判断軸についても教えてください。
判断の基準として大切にしているのは、それが相手にとって親切かどうかです。自分だけが利益を得る形では関係は続かないと思っています。お互いにとって気持ちのいい関係を築けているか、その視点は常に意識しています。短期的な結果だけでなく、長く続く関係でいられるかどうかも大切にしています。
距離を超えてつながる──リモート環境での組織づくり
――組織運営について教えてください。
現在は設計スタッフを中心にリモートワークを柔軟に取り入れた体制で運営しています。日常的には画面をつなぎながら作業をしたり、通話をしながら仕事を進めたりしています。人数が多くないこともあり、会話しながら進めるスタイルが自然とできています。
また、定期的に直接会う機会も設けています。対面で話すことで、会社の方向性やビジョンを共有する時間をつくっています。
――社員との関係で大切にしていることは何でしょうか。
社員一人ひとりの未来を大切にすることです。会社の未来だけを考えるのではなく、それぞれの人生にどう関われるかを意識しています。社員の未来が実現されていくことが、結果として会社の成長につながると考えています。
――どのような人と一緒に働きたいですか。
お互いにしっかり向き合って話ができる人です。うまくいっているときよりも、うまくいかないときにどう向き合えるかが重要だと思っています。良いことも悪いことも伝え合える関係性が築ける人と、一緒に仕事をしていきたいですね。
仕組みを整え、自由に挑戦する──これからの展望
――今後の展望について教えてください。
まずは設計事業の組織化を進めていきたいと考えています。現状は自分が関わることで品質を担保している部分が大きいため、組織として自走できる状態をつくっていくことが必要です。
組織として自走できる状態をつくっていくことで、社長である私が営業や経営の舵取り、そしてライフワークである撮影事業にバランスよく注力できる体制を目指しています
――現在感じている課題はありますか。
設計の分野は育成に時間がかかる点が大きな課題です。短期間で習得できるものではないため、長期的な視点で人材を育てていく必要があります。まだ自分が関わらないと難しい案件も多く、そこをどう乗り越えるかが今のテーマです。
撮影についても、自分に依存している部分があります。そのため、対応できる範囲を見極めながら進めていくことを意識しています。
人を撮るという原点──仕事と重なる価値観
――リフレッシュ方法と、撮影で大切にしていることについて教えてください。
カメラですね。仕事でもありますが、好きでやっていることなので、そのままリフレッシュにもなっています。休日もどこかに出かけて撮影することが多いです。
人を撮るのが好きで、風景を撮るときでも、どこかに人を入れたくなります。人の表情やその瞬間にしかない空気感を切り取ることに、一番やりがいを感じますね。撮影した写真が誰かに使われたり、喜んでもらえたりすることも、自分にとって大きな原動力になっています。
――最後に、大切にしている価値観を教えてください。
人との信頼関係を大事にすることです。どんな仕事でも最終的には人と人との関係だと思っています。技術や実績だけでなく、「この人に任せたい」と思っていただけるかどうかが重要だと感じています。そのためにも、自分自身が信頼される存在であり続けること、そして学び続けながら成長していくことは欠かせません。
これからも、人と向き合う姿勢を大切にしながら、一つひとつの仕事に誠実に向き合い続けていきたいと考えています。