「得意」を持ち寄り、困っている人を支える――教育とクリエイティブで描く、みらいずみの挑戦
特定非営利活動法人みらいずみ 代表 丸井 陽介氏
オンライン学習塾とクリエイティブ支援を軸に活動する特定非営利活動法人みらいずみ。「世の中で困っている人を、得意な人が助ける」というシンプルな考え方を大切にしながら、教育機会の拡充や地域のクリエイターの力を生かした支援に取り組んでいます。代表の丸井陽介氏に、事業への思いや設立の背景、組織づくり、そして今後の展望について伺いました。
目次
教育とクリエイティブの力で、支援が届きにくい人へ
――現在の事業内容や特徴について教えてください。
現在は、オンライン学習塾とクリエイティブ支援の2つを柱として活動しています。
オンライン学習塾では、成績を伸ばしたい中高生を対象にしていますが、特に学習塾が少ない地域や、海外駐在から日本へ帰国する子どもたちなど、教育支援が十分に届きにくい環境にいる子どもたちへの支援を目指しています。
クリエイティブ支援では、地域に限らず全国を対象としています。良い商品やサービスを持っていても、それを発信する方法が分からない、ホームページを作りたい、情報発信に困っているという方々を支援しています。
――業界内での強みはどのような点にありますか。
大学時代から学習塾で指導を続け、社会人になってからも教育に携わり、現在もリアルの学習塾を運営しています。その経験を通じて、「分かりやすい授業」だけでは成績は伸びず、一人ひとりの学力に合わせた適切な問題選択こそが成績向上につながるという実感があります。
これまで培ってきたノウハウをオンラインでも生かし、地域を問わず学習支援を届けていきたいと考えています。
クリエイティブ支援の強みとしては宮城県で活動する中で、イラストレーターや動画編集者、ホームページ制作、デザインなど、それぞれ異なる強みを持つクリエイターと出会いました。それぞれの得意分野を一つのチームとして組み合わせることで、相談内容に応じた最適な提案ができるのが強みです。
「社会の役に立つこと」を形にするために
――経営者になられた経緯を教えてください。
法人を立ち上げた背景には、自分が稼いだ利益を社会のために役立てたいという思いがありました。
以前勤めていた学習塾では、児童養護施設の子どもたちと接する機会が多くありました。海外旅行の話をすると、「行ってみたいけれど、お金がないから行けない」という声を聞くことがあり、その経験が強く心に残っています。
自分の得意なことや、仲間の得意なことを生かして価値を生み出し、その利益を将来的には子どもたちの支援へつなげていきたい。その思いが法人設立につながりました。
仲間の強みを尊重し、認識を揃える組織づくり
――組織運営で意識していることを教えてください。
現在は業務委託の方も含めますと12名ほどになりますが一番大切なのは、お互いの認識を一致させることです。
認識のズレは仕事の質にも影響するため、数字や期間、具体的な内容まで明確に共有するよう心掛けています。オンラインでやり取りする機会も多いため、定期的に確認を行い、同じ方向を向いて進めることを意識しています。
――社員に求める姿勢はどのようなものですか。
まずは、それぞれの得意分野を最大限に生かせることです。その上で、自分たちとの感性や価値観が合うかという点も大切にしています。
現在は業務委託という形で、それぞれ専門性を持つメンバーと連携しています。大学時代からの仲間である理事の船越荘平氏は、第三者の視点から意見を出したり、人とのつながりを広げたりと、チーム全体を支える役割を担っています。それぞれが異なる立場だからこそ、多角的な視点で事業を前に進められることが強みになっています。
海外への教育支援とクリエイティブの価値を広げる
――今後の展望や挑戦したいことを教えてください。
まずは海外で学習に困っている子どもたちへ、オンライン学習塾をしっかり届けていきたいと考えています。現在は海外在住者向けの展開を進めている段階で、日本人コミュニティや日本食スーパー、日本食レストランへの案内など、さまざまな形でアプローチを行っています。今後は海外赴任者を抱える企業への福利厚生として導入してもらえるような展開も視野に入れています。
クリエイティブ支援については、形のないサービスだからこそ価値を伝えることが難しいと感じています。そのため、メンバーそれぞれの強みを生かしながら、お客様に価値を丁寧に伝えられる仕組みづくりを進めていきたいと考えています。
旅と読書から得る、新たな視点
――仕事以外でのリフレッシュ方法を教えてください。
旅と読書が一番のリフレッシュです。
海外旅行ではさまざまな国を訪れ、新しい文化や価値観に触れる時間を楽しんでいます。
――仕事をする上で大切にしている価値観は何でしょうか。
一番大切にしているのは、「世の中で困っている人を、得意な人が助ける」という考え方です。それぞれが持つ専門性を生かしながら、人の役に立つことを積み重ねていきたい。その思いが、教育事業にもクリエイティブ支援にも共通しています。
また、事業を続けるうえで最も大切にしているのは「無理なく続けること」です。続けていれば必ずチャンスは訪れると信じ、焦らず着実に歩みを進めていきます。