一人ひとりの「できない理由」に向き合い、学ぶ楽しさを届ける「ササエル式合格サポート」
ササエル式合格サポート 代表 内田 英樹氏
小学校低学年から大学受験生まで、一人ひとりの状況に応じた学習支援を行う「ササエル式合格サポート」。難関校受験支援だけでなく、不登校の子どもや、学習面で困難を抱える子どもにも対応し、それぞれがつまずいている理由を分析しながら、一人ひとりの壁を乗り越える方法を一緒に考えています。「楽しく学んで、楽して合格」をモットーにしたオンライン塾です。勉強を苦ではなく、楽しく学ぶ工夫として、クイズや料理、地域の歴史など、日常を通した学びも提案されています。代表の内田氏に、事業を始めた経緯や大切にしている考え、今後の展望について伺いました。
目次
一人ひとりに合う方法で、学ぶ楽しさを引き出す
――現在の事業内容について教えてください。
私は「ササエル式合格サポート」という個人事業を運営しています。小学校低学年から大学受験生までを対象としたオンライン塾です。現在支援しているのは約20人の生徒です。
生徒の年齢や学習状況はさまざまです。例えば、低学年で中高の数学を先取りする方、不登校の方や、学習面で困難を抱えている方、そして一般選抜や総合型・学校推薦型選抜で難関校を含む志望校合格を目指す高校生・大学受験生もいます。
そこで、1人ひとりに合わせた伴走型のサポートを行っています。特に大学受験では、小論文だけでなく全科目を対象に、志望校の過去問演習や弱点分析を徹底しています。各人の解答や思考プロセスをしっかり確認し、なぜつまずいたのかを分析した上で、オリジナルの解説動画を作成してフィードバックするなど、「分からないを残さない」指導を行っています。
また、疑問があれば24時間いつでも質問を受け付けています。 低学年でも、大学受験生でも、皆、必死に勉強しています。これを、私もしっかり応援するんです。
――「楽しく学んで、楽して合格」という言葉には、どのような思いが込められていますか。
勉強は辛く苦しいものだと、よく言われます。それは、「受け身の勉強」なんです。「学ぶ楽しさ」を知れば、子ども達は皆、自ら学び、伸びていくんです。楽しくする工夫は色々あります。
例えば、暗記ですね。これは、クイズと同じなんです。一問一答の動画をクイズ番組のように、楽しんで繰り返す。出来れば、親御さんにも加わってもらい、家庭でクイズ大会のように盛り上がれば、成績もどんどん伸びます。
家族で、身近な史跡に触れる歴史散歩も、オススメしています。例えば、私が住んでいる福岡市には元寇防塁跡などが、街中に残っています。家族で散歩をしながら、お子様に歴史の話を、チョットだけ伝えて欲しいのです。それが、お子様の記憶に深く刻まれます。
さらに、家庭内実験として、料理もオススメです。どうすればホットケーキがふっくら焼けるのか、これって実は、化学実験なんです。家族で料理を楽しみながら、理科を学ぶ。こうした体験を通して、学ぶ楽しさを感じてもらいたいですね。
10年かけて見つけた合格への道を、子どもたちの支援へ
――事業を始めたきっかけを教えてください。
私はもともとIT企業に勤めていました。IT分野の登竜門と言えば、情報処理試験です。特に、システム監査などの難関資格では、2時間かけて高度な小論文を書く必要があります。 そこで、どうすれば合格できるのかを約10年かけて研究し、合格小論文の作成技法を確立しました。
合格後は、勤務先で試験対策を伝えていました。 その後、大学入試の小論文を添削する機会があり、私の合格小論文は、難関大の小論文にもそのまま通用しました。そして、MARCHや関関同立などの合格をご支援させて頂きました。
また、 小論文で培われる「論理的思考法」は、全科目の得点力アップに直結します。 定年を機に、そうした受験指導のノウハウと、小学校低学年から大学入試までを一貫してカバーするオンライン教材「すらら」を組み合わせ、一人ひとりに深く伴走できる仕組みをつくりました。
――事業を運営する上で大切にしていることは何ですか。
事業を始めた当初は、経営とは広告を出すことだと考えていました。ただ、チラシを配り、SNS広告も試しましたが、思うように生徒は集まりませんでした。
一方で、LinkedInなどのSNSを使い、自分が何をしているのかを継続して発信すると、さまざまな人とのつながりが生まれました。そのつながりから生徒を紹介していただく機会も増え、少しずつ活動が広がっています。
そうした経験を経て、現在私が大切にしていることは、ネット時代だからこそ、顔が見える繋がりを広げることです。LinkedInなどを通じたオンライン、オフラインの集まりにできるだけ参加し、直接話を聞いてもらう時間をつくっています。
私が投資しているのは、主に人と会い、発信し、関係を築くための時間です。お金をかけて広げるのではなく、1つずつのつながりを大切にしています。
社会の課題に向き合い、AI時代に夢を語れる人を育てる
――現在の運営体制について教えてください。
現在は、スタッフや社員を置かず、私一人で運営しています。生徒が増えたとしても、現時点では組織を大きくしたり、人を雇用したりすることは考えていません。
ただし、長期的には「ササエル式合格サポート」を自分の子どもに継いでもらうことも、可能性の1つとして頭の片隅にあります。
――今後、どのようなことに挑戦していきたいですか。
現在の大きな課題は、活動をより多くの方に知っていただくことです。生徒数は100〜150人ほどまで伸ばせると考えているため、人と会う機会を増やし、さまざまなメディアで取り上げていただくことにも取り組みたいと思っています。
余り知られていませんが、小学校低学年の段階で、すでに大きな学力差が生まれています。また、不登校の方も増えています。私は、こうした社会的な課題にも向き合い、発信していきます。
私の取り組みは、一般的な学習塾とは少し異なるかもしれません。そこで、Kindleで本を出版する予定です。多くの方に、知って頂きたいですね。
こうした取り組みを通じて、「ササエル式合格サポート」を知っていただく機会を増やし、必要としている方に支援を届けることが今後の目標です。
――子どもたちに身につけてもらいたい力は何ですか。
現在はAIが身近になりました。例えば、低学年の生徒の1人は、ChatGPTに中学生向けの問題を出してもらい、自分で解いていました。時代は、皆さんが考えている以上に速く、変化しています。私は、そうしたAIネイティブの子どもたちをサポートしていきます。
そして、「課題を見つけ、論理的に考え、自分の言葉で表現する力」を伸ばして下さい。それが、未来を生き抜く力になります。
AI時代においても、自分がどのように進んでいきたいかは自分自身で考えなければなりません。AIにどんな問いを投げかけるかも人間の仕事です。受験勉強を通じて自ら問いを立て、壁を乗り越える力を身につけてもらいたいですね。
旅先の料理、土地、文化に触れたリフレッシュと学び
――リフレッシュ方法について教えてください。
私は旅行が好きですね。旅にでると、普段は感じられない新たな気づきがあります。また、なぜここでは、フグが名物なのかなど、学びに通じる疑問に溢れています。こうして、考えたことが、生徒への教えにも反映されていくのです。教科書以外から、多くのことを学べるのです。
これからも、日常や旅のなかで得た気づきを子どもたちに伝えながら、学ぶ楽しさを届けていきます。そして、自ら問いを持ち、自分の夢を語れる人を育てていきたいです。