FPを社会のインフラへ。誠実さを軸に、FPの新しい価値をつくる挑戦

FPクロスイニシアティブ株式会社 代表取締役CEO 町田萌氏

ファイナンシャルプランナー(FP)は本来、人生に欠かせない存在でありながら、まだ十分に社会に浸透しているとは言えません。その課題に真正面から向き合い、FPに特化した事業企画会社を立ち上げたのが、FPクロスイニシアティブ株式会社です。金融商品を売らないFPとして実績を重ねてきた町田萌氏が、なぜ今「仕組みづくり」に舵を切ったのか、その思想と戦略に迫ります。

FPに特化した事業企画会社という新しい挑戦

――御社の事業内容を教えてください。

弊社FPクロスイニシアティブは、FPに特化した事業企画会社として、2025年6月に設立しました。日本でも珍しい立ち位置の会社だと思います。私は東京で8年半、金融商品を販売しないコンサルティング型の独立系FP会社を経営し、2025年4月に後継者へ事業を引き継ぎました。その後、北海道・帯広に移住し、本事業を立ち上げました。

前職で独立系FPの事業モデルを一つ確立できたことから、次のフェーズとして、金融商品を販売しないFPがより活躍できる「事業」や「仕組み」づくりに専念しています。FP個人ではなく、価値を発揮できる土台を整えることが、今の私の役割だと考えています。

――なぜ北海道・帯広を選ばれたのでしょうか。

主人が十勝出身で、帯広の北にある音更町に移住したことがきっかけです。家族との生活を大切にしながら、新しい事業に挑戦できる環境として、帯広を選びました。

金融商品を売らないFPとしての原点

――前職のFP会社を立ち上げた背景を教えてください。

学生時代にFPを志しましたが、金融機関に勤めると6分野の知識を十分に活かせないと感じ、20歳の頃に独立を決意しました。
新卒で勤めた税理士事務所では、代理店ノルマを優先した保険提案を目の当たりにし、販売を前提としたFPの在り方に強い違和感を覚えました。そこから、利益相反を起こさない「金融商品を販売しないFP」というスタンスを貫き、前職の会社を立ち上げました。

8年半かけてその事業モデルを形にできたことから、次のフェーズとして、個社の拡大ではなく、FPがより活躍できる事業や仕組みづくりに専念しようと考え、FPクロスイニシアティブを設立しました。

――御社の一番の強みはどこにあるとお考えですか。

最大の強みは、FPに特化した事業企画会社という唯一無二の事業コンセプトです。また、東京で長く事業を行ってきた経験や人脈を持ちながら、あえて北海道・帯広から展開している点にも大きな意義があると考えています。都市部と地方、それぞれの課題やビジネス感覚の違いを理解した上で、両者の強みを掛け合わせ、新しい事業を生み出していけることが私たちの武器です。

FPを社会のインフラにする未来

――今後実現していきたい夢や目標を教えてください。

私が目指しているのは、FPを社会のインフラにすることです。FPは以前から必要性が語られてきた職業ですが、一般の方との接点が少なく、十分に浸透しているとは言えません。だからこそ、さまざまな事業を通じてFPと人や企業をつなぎ、自然な形でFPが活用される仕組みをつくっていきたいと考えています。

――FP業界は今後、どのように変わっていくとお考えですか。

FP業界は、確実に「本物の専門家が評価される世界」に変わっていきます。私が前職を創業した9年前と比べても、正しい情報を専門家が発信することの価値は、社会的にも明確に高まっています。例えば、SEOの世界でも、量ではなく専門性や質が評価される仕組みに変わりました。生成AIの普及によって、その流れはさらに加速すると考えています。今後は、表面的な情報ではなく、専門家として責任を持って判断・発信できるFPだけが、自然と生き残る時代になっていくと思います。

――経営の中での課題はありますか。

新しい会社は「事業企画会社」という独自のコンセプトであるため、まだ理解されにくく、FP会社だと思われることも少なくありません。そのため、会社の目指す世界観や具体的な取り組みを正しく伝えるための情報発信を強化することが課題です。一方で、目の前の案件対応も同時に進めなければならないため、両立させる工夫が必要です。創業期ならではの手探り状態ではありますが、前職の経験を活かしながら、ゼロから会社を作り上げていく過程を楽しみつつ取り組んでいます。

仕事も人生も楽しむために

――趣味やリフレッシュ方法はありますか。

仕事自体が趣味のようなところもあり、働くことが多いですが、やはり子どもと過ごす時間は今しかないと考えて大切にしています。例えば午前中は家族で出かけて一緒に過ごし、午後は義理の両親に子どもを見てもらうこともあり、家族全体でバランスを取りながら過ごす生活を心がけています。

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