レゴ教材で「楽しい学び」を広げる。株式会社CLWNが、未知の世界へ踏み込める子どもたちを増やす
株式会社CLWN 代表取締役 勇木 淳 氏
レゴ社が提供する「レゴブロック」の教育用教材を活用し、STEAM教育やプログラミング教育を提供する株式会社CLWN。愛知県を中心に教室を展開し、3歳から高校生まで幅広い年代の子どもたちが通っています。独自のカリキュラムで拡大を続ける一方、今後は愛知県外への展開やオンライン化、新たな教育分野への挑戦も見据えています。今回は、事業の特徴や立ち上げの背景、組織づくり、そしてこれからの展望について伺いました。
目次
楽しいから学べる。CLキッズが届ける教育のかたち
——どのような事業を展開されていますか。
レゴ社が提供している教育用教材を使って、子どもたちにSTEAM教育やプログラミング教育を提供する教室を運営しています。あわせて、タイピングで英語を学習する「アクティメソッド」の教室もフランチャイズとして運営しています。
——同業他社との違いはどこにありますか。
他社の多くは一つの教材を長く使う形が中心だと思います。しかし、当社は一つの教材だけを使うのではなく、ブロックも含めてさまざまな教材を使います。1年間の中でいろいろなことに取り組めるようにしており、その点が大きな特徴です。
カリキュラムもオリジナルで、500以上あります。子どもたちに楽しんでもらうことを大切にしながら、多様な学びを提供しています。
——どんな理念やビジョンを大切にしていますか。
一番大切にしているのは、まず子どもたちが教室に来て楽しむことです。好きなことをやって、その中で学び、できたことをきちんと褒めて認めてあげることを重視しています。
これから先、プログラミングと切り離せない社会になると考えています。だからこそ、「楽しかった」「面白かった」という前向きな記憶を持って、新しいことに踏み込んでいけるようになってほしいと思っています。
プログラマーから教育事業へ。原点にあった「新しい学び」への思い
——教育事業を始めたきっかけを教えてください。
もともと私はプログラマーで、システム会社を今も経営しています。ただ、子どもの教育は昔から好きで、大学生のころから講師や家庭教師もしていました。
中学受験や高校受験の指導もしてきましたが、これからの時代はそれだけではない力が必要になると感じていたのです。そして、楽しみながら学べるものを探したときに出会ったのがレゴでした。
——教育を通じて、どんな変化や手応えを感じていますか。
立ち上げ当初の生徒が、その後に情報系や経営の分野へ進んだという連絡をもらうことがあります。全員の動向を追っているわけではありませんが、「あのとき楽しかったから、その先でも続けた」という話を聞くことがあります。
また、情報系に限らず、いろいろなことにチャレンジするようになったとか、まったく別の分野に進んだとか、海外に行ったという話もあります。教室での体験が、その後の挑戦につながっていることを感じます。
独自性の高さが強みにも課題にも。組織運営の現在地
——現在の組織体制について教えてください。
教育事業のほうは、社員が8人、取締役が2人、アルバイトが45人ほどです。教室の特徴として、一か所で大人数を集めるのではなく、公共施設やビルの一室などを一定回数借りて開催する形を取っています。そのため、拠点ごとに人が必要になり、アルバイトの人数も多くなっています。
——組織運営で大切にしていること、課題に感じていることは何ですか。
大きな課題は、オリジナル性が高いぶん、汎用性が低くなっていることです。うちはいろいろな教材を使い、しかもその数も多いので、同じ水準で教えられる人を育てるのに時間がかかります。未経験の人が入ってすぐにできるものではありません。
アルバイトとして働く人は、レゴが好き、子どもが好き、プログラミングが好き、というところに魅力を感じて来てくれることが多いです。面白そうだと思って入ってきて、やるうちにさらに学んでいく人も多いです。
ただ、教室運営となると、教材や指導の全体像を理解している必要があるため、長く専門でやってきた人でないと難しい面があります。広げていくための中心人材をどう育てるかが、今の大きなテーマです。
愛知からその先へ。教育の可能性をさらに広げたい
——今後の展望について教えてください。
まずは愛知県内でも、まだまだ教室を増やしていきたいと考えています。今年も新たに開講する予定がありますし、地域によっては申し込みも多く、教室がいっぱいになるところもあります。愛知県内でもまだ需要はあると感じています。
そのうえで、他県への展開も視野に入れています。ただ、その場合は自分たちだけの力では難しいので、フランチャイズにするのか、委託の形にするのか、自分たちで事業所を置くのか、そこはまだ検討中です。また、遠方への展開には限界があるので、オンラインでもできる形を広げていきたいと思っています。
——新たに挑戦したいことはありますか。
金融教育も、ずっとやりたいと考えてきました。私は会社経営もしていますし、投資もしているので、プログラミングと同じように、金融も子どものころから親しんでおくべきものだと思っています。
学校ではなかなか本音で扱いにくい分野もありますが、だからこそ、保険会社や証券会社ではない立場から、楽しく金融教育を提供したいという思いがあります。ほぼ準備はしており、いつか始めたいと考えています。そうした新しい取り組みも含めて、3年後には売り上げを今の3倍から5倍にしたいと思っています。
——これからの時代に、プログラミング教育はどう位置づけられると考えていますか。
AIの登場によって、簡単なものは誰でも作れる時代になっていくと思います。ただ、その一方で、プログラミングやシステムの知識がある人がAIを使うのと、そうでない人が使うのとでは、精度や対応力に差が出ると感じています。
現場で動くものをつくることや、困ったときにデバッグすること、何が間違っているかを把握することは、やはり知識がある人の強みです。プログラマーの中でも差は広がっていくと思います。だからこそ、子どものうちからプログラミングに親しむ種をまいておくことは、とても大事だと考えています。
仕事の延長にある楽しさ。リフレッシュの方法とは
——日々のリフレッシュ方法を教えてください。
仕事のリフレッシュを別の仕事でしているような感覚があります。別の事業も複数手掛けているので、他の事業の仕事を合間に進めたりしています。
また、YouTubeもやっていて、反応がダイレクトに返ってくるのが面白いです。この動画は伸びた、これはコメントが多かった、という形で、何が求められているかがわかりやすいので、時間を見つけて取り組んでいます。
——仕事以外では、どんなことが気分転換になりますか。
ゲームをプレイすることですね。特に、オンラインでの対人対戦の1対1の戦略ゲームが好きです。短い時間で勝った負けたがはっきりして、気分転換になります。人と競うことが好きなのだと思います。