本気で“日本を元気にする”――VIPソフトウェアが挑む中小企業DXの未来

VIPソフトウェア株式会社 取締役 岡田 郁二氏

VIPソフトウェア株式会社は、コンピューターシステムの設計・開発を手がけるIT企業です。受託開発だけに依存せず、自社プロダクトの開発にも注力し、中小企業向けクラウドサービスの展開を進めています。本記事では、取締役の岡田郁二氏に、事業の内容や人材育成、そして今後の展望などについて詳しく伺いました。

受託開発だけでは終わらない――自社プロダクトへの挑戦

――現在の事業内容や特徴について教えてください。

当社は、コンピューターシステムの設計・開発を中心に事業を展開しています。同規模のIT企業では下請けや受託開発をメインにしている会社が多いかと思いますが、当社は単なる受託会社ではなく、自社プロダクトを持っている点が特徴です。

自社プロダクトで勝負できるところを目指すために特に意識しているのは、「会社としてお客様に向き合う」ということです。フリーランス的な動き方ではなく、組織としてチームで取り組み、会社の考え方や理念を共有したメンバーがお客様のシステム開発に携わっていくといった体制を大切にしています。

――現在、特に力を入れていることをお聞かせください。

今、一番力を入れているのは「事務SOL」というサービスです。勤怠管理や給与計算、請求書管理、管理会計などを一つのシステムで行えるERP型のサービスで、もともとは自社で使用していた管理システムをベースに開発しました。

リーマンショック当時、「弊社が設立以来10年以上黒字で無借金経営を実践できているこの仕組みを無料で提供すれば、倒産する会社を減らせるのではないか」と考えたことが、サービス化のきっかけとなりました。現在は1ユーザーであれば無料で提供しており、中小企業の生産性向上を目指しています。

また、現在は税理士や社労士、ITコンサル企業などとのOEM(他社ブランドの製品を自社工場で製造すること)展開にも力を入れており、パートナー企業と連携しながらサービス拡大を進めています。

「日本を元気にする」という理念の原点

――企業理念について教えてください。

「日本を元気にする」ことです。少子高齢化や経済停滞など、日本には閉塞感がありますが、ITやソフトウェアを活用して生産性を高めれば、まだまだ成長できると考えています。

特に重視しているのが、「企業同士をEDI(受発注や納品、請求などのビジネス文書を、専用回線やインターネットを通じて企業間で電子的に自動交換する仕組み)で結ぶ」という考え方です。企業同士がシステムでつながることでバックオフィス業務や無駄な事務作業を減らし、人が本来やるべき仕事に集中できる環境をつくりたいと思っています。

近年は生成AIの登場で時代が大きく変化していますが、だからこそ、人がクリエイティブな仕事に向き合える環境づくりが重要です。生産性を高めることで、企業も働く人も元気になり、その積み重ねが日本全体の活性化につながると考えています。

――経営判断で大切にしていることは何でしょうか。

常に勉強し続けることです。情報を集めて、考えて、想定しておく――そうして準備をしておけば、「決断」というよりは、「どの選択肢を選ぶか」といった展開になると思っています。

経営者は、想定外を減らしていく努力が必要です。そのためにも、学び続けることを大切にしています。

未経験人材を育て、チームで顧客に向き合う

――採用についてはどのようにお考えですか。

一般的には、IT業界では経験者採用が多い印象があるかもしれませんが、当社では、未経験者や新卒・第二新卒の採用を中心としています。経験者を集めるのではなく、自社で育てることを重視しているんです。これは、会社の文化や考え方を理解したメンバーが、お客様としっかり向き合える組織をつくりたいと思っているためです。

そして採用で重視しているのは、「素直さ」と「向上心」です。スキルだけではなく、人間性を重視しています。技術はあとからでも身につけられますが、素直に学ぶ姿勢や、成長したいという気持ちはなかなか教えて身につけられるものではありません。しかし、特にチームで仕事を進める以上、人柄は非常に重要で、欠かせない要素だと考えています。

――育成や社内コミュニケーションで意識していることはありますか。

当社では、研修を外部委託せず、すべて社内で実施しています。技術だけを教えるのではなく、会社の考え方や価値観まで含めて共有していきたいという考えからです。

私自身、以前に外部研修や集合研修を経験しましたが、効率重視の育成では、個々に寄り添った成長支援が難しいと感じていました。そのため当社では、現場でのコミュニケーションを重視しながら、段階的に人材を育成しています。

実際の開発現場でも、基本的にチーム単位でプロジェクトへ参加しています。未経験者や経験の浅い社員が単独で案件を担当することはほとんどなく、先輩社員とともに実務を経験しながら成長していく体制です。

また、人物重視で採用を行っていることもあり、社内では自然と協力し合う風土が根づいています。技術力だけでなく、チームとしてお客様に向き合える組織づくりを大切にしています。

日々の関心や発想も、すべて事業につながっている

――休日の過ごし方やリフレッシュ方法を教えてください。

休日は家族と過ごしたり、ゴルフの練習へ行ったりしてリフレッシュしています。最近は妻もゴルフに熱中していて、一緒に楽しむ時間が増えました。

一方で、趣味や日常の体験が、そのまま事業アイデアにつながることも少なくありません。当社のサービスは、「中小企業の経営に携わる立場として、こういうものがあったら便利だ」と感じたものを形にしてきた側面があります。

たとえば、経営管理を効率化するERPや、中古車関連サービス、ゴルフ関連サービスなども、自身の興味や実体験から発想したものです。ユーザー目線を持ちながらサービスを考えられることは、プロダクト開発における強みの一つだと感じています。

仕事とプライベートを完全に切り分けるというよりも、日々の関心や課題意識が、そのまま新しいサービスづくりにつながっている感覚に近いですね。

――最後に、読者へのメッセージをお願いします。

一緒に「日本を元気にする」活動をしてくれる方々と、ぜひ協力していきたいです。

一社だけでできることには限界がありますが、同じ思いを持った企業同士が連携し、生産性向上に取り組んでいけば、まだまだ日本をよくできると思っています。

アライアンスや協業を通じて、一緒に日本を元気にしていける方々と今後も取り組んでいきたいです。

Contact usお問い合わせ

    お問い合わせ内容
    氏名
    会社名

    ※会社・組織に属さない方は「個人」とお書きくだい

    役職

    ※会社・組織に属さない方は「一般」をお選びください

    メールアドレス
    電話番号
    どこでお知りになりましたか?
    お問い合わせ内容

    プライバシーポリシーに同意して内容を送信してください。