建設業界の人手不足にAIで挑む――ビルドAIが目指す現場支援の未来

ビルドAI株式会社 代表取締役CEO 仲 思成氏

ビルドAI株式会社は、建設業界が抱える人手不足の課題に対し、AIを活用した解決策を提供する企業です。現在は建設図面に関する課題解決に特化し、見積もり作成や図面上の不整合確認など、膨大な時間を要する業務の効率化に取り組んでいます。本記事では、代表の仲思成氏に、創業の背景や事業への想い、今後の展望などについて詳しく伺いました。

建設図面に特化したAIサービスを展開

――現在の事業内容や特徴について教えてください。

当社では、建設図面に関する課題解決に特化したAIサービスをご提供しています。建設業界のなかでも図面に関わる業務には多くの時間と人手がかかっていますが、そこにAIを活用することで、業務の効率化に貢献したいというのが当社の考えです。

たとえば、大きな建物の場合では、図面が100ページ、なかには300ページを超えるようなこともあります。その膨大な図面のなかから必要な情報を読み取り、見積もりや確認作業に活用するには、多くの時間が必要です。そうした図面解析に特化している点が、当社の事業の特徴です。

――技術面での強みはどのような点にありますか。

トップクラスのエンジニアとともに開発している点です。現在、1500万人のユーザーが利用しているサービスを0からつくり上げたエンジニアや、MicrosoftやAmazon出身のエンジニアなど、自分が人生で出会った最も優秀な人達と一緒に、建設業界に特化したAIをつくっています。

汎用的なAIではなく、建設図面という専門性の高い領域に向き合っていることが、他社との差別化につながっているポイントになります。

結果として5大ゼネコン様含め、多くの建設業界を牽引しているトップ企業の皆様から信頼を得て、サービスを提供させていただいております。

学生起業の経験が導いた、二度目の挑戦

――創業に至った経緯を教えてください。

もともと学生のころから起業しており、一度事業売却を経験しました。その後、コンサルティングファームを経て、今回が二度目の起業になります。

学生時代から、孫正義氏やスティーブ・ジョブズ氏のように、ゼロからサービスを生み出し、世界をよくしていく起業家に憧れていました。そうしたなかで、大学後期にクリエイター向けNFT(ブロックチェーンを基盤にして作成された代替不可能なデジタルデータ)サービスを立ち上げたことが、今の起業にもつながっています。

――最初の起業では、具体的にどのような事業に取り組まれていたのでしょうか。

当時、国内のクリエイターは作品の販売先が法人に限られがちで、オリジナル作品をつくっても収益につながりにくいといった課題がありました。そこで、国内のクリエイターが海外のファンに作品を販売できる仕組みをつくりました。

学生12人で取り組んだサービスでしたが、NFTの盛り上がりもあり、リリースから半年で100カ国のユーザーに利用していただきました。一部のクリエイターは、月収の約3分の1を当社のプラットフォーム上で得るようにもなっていました。

クリエイターから「もう少し自分の作品の価値を信じてみようと思いました」という声もいただいた際には、大変感動しました。学生であっても、全力を尽くせば世界は変えられるのだと実感した瞬間でした。その経験から、もう一度大きな取り組みをしたいと思い、今は日本が世界に誇る建設業界を変える挑戦をしています。

日本の建設業界が持つ力を、次世代へつなぐ

――建設業界に注目した理由を教えてください。

日本の建設業界は、世界トップクラスの技術を持っていると実感しています。私は海外で6年ほど過ごした経験がありますが、海外では、都心部であっても日本のように緻密で高品質な建物ばかりとはいえません。雨漏りが起こることもあります。

一方で、日本の建物のクオリティや施工技術は非常に高いレベルだと感じています。それは世界に誇るべきものではありますが、その素晴らしい技術を持ちながら、人手不足という大きな課題に直面しています。若い人材が減り、技術を受け継ぐ人も少なくなっている現在の状況に、強い課題意識を持っています。

こうした状況を、当社のサービスで打開していければと考えています。

志を高く持ち、人事を尽くす

――尊敬している人物や影響を受けた人はいますか。

孫正義氏やスティーブ・ジョブズ氏から大きな影響を受けていますが、身近なところでいうと、父や兄の存在も大きいと思います。

父や兄も、自分の身一つでゼロから起業に挑戦してきており、その姿を見て学ぶことはたくさんありました。リスクがあり、大変であっても、挑戦する方がかっこいい――そのように感じさせてくれた存在であり、とても尊敬しています。

――経営判断の軸になっている価値観を教えてください。

「志を高く持ち、人事を尽くす」という言葉を信条にしています。

事業を起こす事はやはり簡単なことではありません。ただ、「難しい」ことも、「非常に難しい」ことも、実はそこまで難易度は変わらないのではないかと思っています。どうせ大変なことをやるのであれば、志を高く持ち、世の中を変えるという強い意志を持って取り組みたい――そして、そこに対して日々全力で人事を尽くすことが大切だと考えています。

同じ志を持つ仲間と、建設業界の未来をつくる

――社内のコミュニケーションで大事にしていることは何でしょうか。

本当によいメンバーに恵まれていると感じていますし、心からリスペクトしています。メンバーは人生の時間をかけて、当社にコミットしてくれています。

当社はまだ創業期の企業です。そのなかで、一緒に働くメンバーが「ここに時間をかけてよかった」と思えるような結末にしたいと思っており、そのために、自分自身も日々全力で頑張っていきたいと考えています。

――採用で重視していることを教えてください。

一番大切なのは、当社のミッションや志に共感してくれることです。日本が誇る建設業界を変えたい、絶対によくしたいという想いを共有できるメンバーと一緒に働きたいと思っています。

志からぶれずに、挑戦に向き合い続ける

――最後に、今後の展望についてお聞かせください。

現在は建設図面に特化していますが、将来的には建設関連企業全体に貢献できる会社になりたいと考えています。建設会社だけでなく、設備系の会社など、建設という基幹産業に関わるすべての企業を支援できる存在を目指しています。

そのなかで大切なのは、ミッションや志からぶれないことです。会社やチームが大きくなると、さまざまな機会が出てくると思います。短期的には儲かるように見える選択肢もあるかもしれません。しかし、その機会が本当に当社の目指すミッションや世界観に貢献するのかを見極める必要があります。短期的な利益にとらわれず、志に沿ってやるべきことを取捨選択していくことが重要だと考えています。

Contact usお問い合わせ

    お問い合わせ内容
    氏名
    会社名

    ※会社・組織に属さない方は「個人」とお書きくだい

    役職

    ※会社・組織に属さない方は「一般」をお選びください

    メールアドレス
    電話番号
    どこでお知りになりましたか?
    お問い合わせ内容

    プライバシーポリシーに同意して内容を送信してください。