ものづくりの経験とITを融合し、世界の産業変革を目指す――PLMコンサルティングからAI特許へ
株式会社PLMレボリューション 代表取締役 加藤 幸司氏
ものづくりの現場で培った経験とIT技術を融合し、製造業の業務改革に取り組んできた株式会社PLMレボリューション。代表の加藤幸司氏は、自衛隊や大手メーカーでの実務経験を経て、製造業向けシステム開発に携わり、その過程で業務改革を実現するために必要な考え方を確立しました。現在は取得したAI特許を軸に、世界規模での産業変革を目指しています。これまでの歩みや事業への思い、今後の展望について伺いました。
目次
ものづくりの現場経験から生まれた独自のコンサルティング
――会社設立の経緯について教えてください。
私自身のこれまでの職歴が、会社設立の背景につながっています。
自衛隊では電子工学や無線整備を学び、その後はソニーで製造技術や生産ラインの業務、さらに実装技術に携わりました。製品を小型化・軽量化・低コスト化するための技術だけでなく、生産設備についても学び、ものづくりの上流から下流まで一連の工程を経験してきました。
その後、ケンウッドへ転職し、製造業向けシステムであるPLMの開発プロジェクトに携わりました。当時、市販のシステムでは求める内容を実現できなかったため、自ら要求を定義し、スクラッチ開発によってシステムを構築しました。この経験を通じて、ものづくりとITの両方を理解することの重要性を実感したんです。
――事業の特徴や強みを教えてください。
さまざまな企業や大学との技術交流を重ねる中で、システム開発が期待した成果につながらない理由が見えてきました。
それは、IT技術者は業務や技術の深いノウハウを短期間で理解することが難しく、一方で現場担当者は情報処理の知識が十分ではないため、業務改革につながる要求を具体化できないという点です。
私は「システム開発の成果は、システム要件ではなく業務要求の定義で決まる」という考え方を整理し、その進め方をまとめました。そのノウハウをもとに、PLM開発のコンサルティングを行ってきたことが大きな特徴です。
目指すのは世界の産業変革
――会社としての理念やビジョンを教えてください。
現在はコンサルティング業務よりも、取得したAI特許を活用した取り組みに力を入れています。名称は総合判断AI(特許第7124259号)と呼んでおり、この技術を活用して世界の産業を変革することが目標です。
以前は業務改革を中心に考えていましたが、特許を取得したことで、この技術はそれだけにとどまらず、産業全体を変革できる可能性があると考えるようになりました。その実現に向けて事業を進めています。
――経営判断で大切にしている価値観は何でしょうか。
すべての判断基準は「世界の産業変革」という目標です。
その目標に向かうために特許を取得し、現在の事業へと発展させました。業務を本当に変革できる仕組みでなければ意味がないという考えが根底にあります。
これまで取り組んできたことも、現在進めていることも、すべてこの目標につながっています。
組織を大きくするより、技術を広く活用してもらいたい
――組織運営や今後の体制について教えてください。
現在は一人会社で事業を運営しています。会社を大きくして社員を増やすことは考えていません。私自身の年齢も踏まえ、今後は特許の実施料を軸に事業を展開していきたいと考えています。
営業や契約、会計などの付帯業務については、必要に応じて外部の協力を得ながら進めていく予定です。
――一緒に取り組む方にはどのようなことを期待しますか。
技術講習会なども予定しているため、ITやAIの知識を持った方には大きな力になっていただけると思います。また、導入先企業のシステムとの連携も必要になるため、既存システムに関する知識がある方も心強いですね。
会計など専門分野については、それぞれの資格や専門性を持つ方に協力いただければ十分だと考えています。
AI特許を世界へ広げ、新たな挑戦を続ける
――今後取り組みたい挑戦について教えてください。
現在、米国でも特許の審査が進み、すでに特許査定(許可通知)を受領しました。現在は正式な特許登録へ向けた最終手続きを進めており、米国の特許取得は世界規模で事業を展開する上で大きな意味を持つと考えています。
また、海外からホームページをご覧いただく機会も増えており、ヨーロッパやアメリカ、東南アジア、オーストラリアなどさまざまな地域からアクセスがあります。ホームページでは総合判断AIの多彩な能力を紹介していますので、今後はSNSも活用しながら世界へ向けて発信を広げていきたいですね。
――今後の課題について教えてください。
海外展開では言葉の壁を強く感じています。海外企業との打ち合わせでは通訳を介する場面もありますが、意思疎通の難しさを実感することが少なくありません。
そのため、英語をはじめとした語学面で支援していただける方の存在は必要だと考えています。
自分で考え抜くことを大切にしてきた
――影響を受けた人物や大切にしている考え方はありますか。
私は基本的に本を読まないんです。誰かの考え方に影響されるよりも、自分自身で考え、答えを導き出したいという思いがあります。課題があれば徹底的に考え、自分なりの結論を出して進めてきました。
そのため、特別に憧れている人物はいません。日本発のAI技術として、自社の特許が今後の基盤となり、多くの企業が関連技術を発展させていくことを期待しています。
――最後に、休日のリフレッシュ方法を教えてください。
以前は趣味が多く、テナーサックスでバンド活動をしたり、海外旅行やスキューバダイビング、パラグライダー、バイクなどを楽しんでいました。
しかし起業してからは、AIに対する理解を広めるための資料作成や講習会、動画制作などに時間を費やすようになり、ほとんど休みがありません。昨年も休んだのは数日程度で、今は目標の実現に向けて仕事に集中する毎日です。
世界の産業を変革するという目標に向かって、これからも取り組み続けていきたいと思っています。