人の魅力を引き出し、組織を強くする――ラルーチェが支える企業と個人の成長
ラルーチェ 代表 内山 由依子氏
企業の成長を支える要素として欠かせないのが「人」です。組織の文化や働く環境、そして個人の魅力や印象が重なり合うことで、企業の信頼やブランドは形成されていきます。ラルーチェの代表・内山由依子氏は、企業の人材育成や組織づくりの支援を行うと同時に、個人の外見やイメージを整えるコンサルティングを通じて、人の可能性を引き出す取り組みを続けています。本記事では、内山氏のこれまでの歩みや事業の特徴、経営における価値観、そして今後の展望について伺いました。
目次
人に関する課題を解決する法人・個人向けサービス
――現在の事業内容について教えてください。
ラルーチェでは、法人向けと個人向けのサービスを提供しています。法人向けでは主に中小企業の支援を目的としており、特に小規模な企業では、社長自身が経営だけでなく業務、人材育成、経理など多くの役割を一人で担っているケースが少なくありません。そうした状況の中で、経営者の負担を軽減しながら組織をより良い形へ整えるサポートを行っています。
会社は人で成り立つものです。そのため、人材育成や働き続けたいと思える職場環境づくり、離職を防ぐ組織づくりといった観点から、コンサルティングや人材育成の研修を実施しています。
私が女性という立場であることもあり、今の世の中には多様な視点が必要だと感じています。歴史ある会社や昭和的な文化が残る会社では、男性目線の組織運営がまだ残っているケースがあります。価値観が今の時代と合わないことで人が辞め、採用もうまくいかないという状況になっている企業もあります。そうした文化や価値観を少しずつ変えていく視点をお伝えしています。対応内容は経営者の方とのコンサルティングから、社員の方への定期研修まで、企業ごとにカスタマイズしています。
――個人向けのサービスについても教えてください。
個人向けのサービスでは、会社代表や議員、講師など人前に出られる方や営業職の方の業績が上がるような外見づくり、イメージづくりをサポートしています。近年は、退職後に起業するシニア層の方も増えています。そうした方々に対して「何を」「誰に」「どのように」提供するのかを、外見のイメージから構築していく支援を行っています。
法人向けと個人向け、いずれも一貫しているのは「人」に関わるという点であり、人を育て、その可能性を引き出していくことが事業全体のテーマになっています。
会社員としての経験から独立へ
――独立された経緯について教えてください。
京都出身ということもあり、京都のアパレル会社で、バイヤーとして働いていました。その後、南アフリカの皮革小物製造会社での企画、営業業務、そしてまた、東京の化粧品会社からヘッドハンティングいただき、日本のコスメをアジア市場へ展開していく仕事に携わることになりました。服飾や化粧品に関する知識は、こうした会社員時代の経験の中で培われたものになります。
当時はずっと会社員として働くつもりでしたが、最後に勤務していた化粧品会社で結婚と出産を経験したことが転機になりました。出産後も働き続けたいと考え、制度を整えながら復帰したものの、海外出張を伴うようなこれまでのポジションとは異なる働き方になり、徐々に働きづらさを感じるようになりました。
その後、二人目の子どもが生まれた際には保育園が見つからず、さらに当時は在宅勤務という働き方も一般的ではなかったため、やむを得ず退職することになりました。
働く意欲は変わらなかったため、自分に何ができるかを考えたとき、これまで培ってきた服やメイクの知識を活かせる仕事として、イメージコンサルタントという道に進みました。外見を整えることで表情が明るくなり、自信を持って行動するお客様の姿を数多く見てきた経験から、この仕事の素晴らしい価値を実感していたこともあり、自然な流れで独立することになりました。
多様な価値観を受け入れることが経営の軸
――経営判断の軸になっている価値観について教えてください。
大切にしているのは、まず相手を受け入れることです。これまでアメリカへの留学や南アフリカなど海外で働いた経験があり、さまざまな人種や文化の人々と関わってきました。環境や文化が違えば考え方も当然異なります。その中で、どちらが正しい・間違っているということではなく、「そういう考え方がある」ということを理解し受け入れる姿勢が大切だと感じるようになりました。
多様な考え方に触れることで、自分自身の視点も広がっていきます。たとえ自分と異なる価値観であったとしても、「こういう考え方もあるのか」と受け入れることで、それを次のコンサルティングに活かすことができます。
また、人は必ずそれぞれに強みや魅力を持っています。その前提を常に意識しながら、人と向き合うことを大切にしています。
自律して働くパートナーと築く信頼関係
――仕事を依頼する方との関係づくりで意識していることはありますか。
現在は常勤の社員を抱える形ではなく、業務委託や業務提携の形で外部の専門家と連携しながら仕事を進めています。
その中で心がけているのは、依頼する仕事内容と報酬、そして「何のためにやるのか」その目的を明確にすることです。仕事の範囲や目的が曖昧なまま進めてしまうと、お互いにとって負担や不満につながる可能性があります。どこまでが仕事で、どのような対価が発生するのかを明確にすることで、気持ちよく仕事ができる関係を築くことを意識しています。
また、一緒に仕事をする相手として重視しているのは、自分で考え提案できる人です。指示を待つだけではなく、自分の視点で考え行動できる人と仕事をすることで、より良い成果につながると考えています。自走して働く人との協働を大切にしています。
外部顧問として企業に伴走する存在へ
――今後取り組んでいきたいことを教えてください。
今はまだ単発の研修や継続研修という形が中心ですが、会社にしっかりと入り込み、外部顧問・外部人事として伴走できる立場になっていきたいというのが目指しているところです。研修だけでも価値はお届けできますが、その企業が成長するところまで継続して一緒に歩んでいきたいという思いがあります。自分自身の年齢の積み重ねも、経営者の方にとっての安心材料になると感じています。
――現在の課題についても聞かせてください。
課題としては、現在一人で活動しているため、より多くの中小企業の方に存在を知っていただくためにはどう発信するか、そのためには、同じ価値観、同様のスキルをお持ちの方を育成していく必要があるか、など、多くの企業の方々へのお届けするための方法を模索中です。
「私なんて」という言葉がなくなる社会を目指して
――仕事以外でのリフレッシュはどのようにされていますか。
ホットヨガによく行っています。汗を思いっきりかきたい!というのが理由です。スッキリしますよね。 あとは友人たちと着物を着てお出かけするということもしています。気分が変わるので、そういった時間も大切にしています。
――読者に向けて伝えたいメッセージをお願いします。
私が目指しているのは、「私なんて」という言葉がなくなる社会です。人は誰でもそれぞれに強みや魅力を持っています。自分にはこれができる、自分にはこういう強みがあると感じられると自信が沸き、行動に繋がっていきます。そのような人が増えていけば、個人だけでなく組織も強くなります。そして、その積み重ねが社会や経済の成長にもつながっていきます。まずはそういった「私なんて」という言葉がなくなる世の中を目指していきたいと思っております。