2度のリストラを乗り越え、掴み取った「心地よい場所」。ユニフォーム卸売で見出す人と人との繋がり

株式会社ウイン 代表取締役 高橋勝氏

「営業に向いていない」——かつてそう断じられ、立て続けに2度のリストラを経験した一人の男がいます。現在、株式会社ウインの代表を務める高橋勝氏です。バブル崩壊後の荒波に揉まれ、精神的な地獄や家族を養う重圧に押し潰されそうになりながらも、彼は再びユニフォーム業界の土俵に立ちました。

高橋氏が経営する株式会社ウインは、飲食店のユニフォーム販売からクリーニング、リネンサプライまでをワンストップで手がける少数精鋭の企業です。しかし、その根底にあるのは単なる効率化ではありません。自身の逆境を乗り越えた経験からにじみ出る「誠実さ」と、デジタル全盛の時代にあえて「心を通わせる営業」を貫くその姿勢が、都内のみならず全国の顧客を引き寄せています。還暦を目前に控え、人生を謳歌しながら歩み続ける高橋氏の、波乱万丈な軌跡と仕事への哲学を紐解きます。

お客様に「満足」をスピーディーに。ユニフォームからクリーニングまで一気通貫のフォロー体制

――まず、株式会社ウインが手がけている事業内容と、掲げている理念についてお聞かせください。

メインは衣料品の卸売業で、主に飲食店の方々が着用される制服、いわゆるユニフォームの販売を行っています。ただ、ユニフォームといっても幅が広く、作業服なども含め、お客様との繋がりがあればご要望に合わせてカタログから最適なものをご提案しています。

私たちの強みは「売って終わり」ではない点です。飲食店のキッチンなどはどうしても白衣が汚れますから、クリーニング業者と提携し、販売後のフォローも一貫して行っています。また、販売だけでなくレンタル事業や、温浴施設向けのフェイスタオル、バスタオルなどのリネンサプライも手がけています。

企業理念として大切にしているのは、お客様に満足していただける服を着ていただくこと、そしてそれを可能な限りスピーディーに提供することです。法人の一担当者様が「これにして良かった」と心から納得していただけるサービスを常に心がけています。

――独立までの経緯を伺うと、かなり紆余曲折あったようですが。

この業界には長いのですが、実は最初から独立したかったわけではなく、流れでこうなったというのが正直なところです。若い頃にすぐ家庭を築いていたので、生活のために紹介されたのがたまたまユニフォーム業界でした。当時はバブルでFAXが鳴るだけで注文が来る時代でしたが、その後は一転しましたね。

30代後半で一度目のリストラを経験し、精神的圧迫に耐えかね、家族のために再就職しましたが、その会社も半年でリストラされてしまったんです。40歳を目前に「あなたは営業に向いていない」という烙印を押されたような、自分を全否定されたような絶望感の中にいました。

「営業に向いていない」というレッテルを剥がした、誠実さと再起の物語

――そこからどのようにして、営業マンとしての自信を取り戻されたのですか。

2度のリストラ後、トラック工場の夜勤バイトなどで食いつないでいた時、かつての上司が独立するからと声をかけてくれました。「数字に追われるのは嫌だ」と伝えましたが、熱心に誘っていただき、再びこの業界に戻ったんです。当初は既存顧客の担当をする予定でしたが、結局は自分で新規開拓をするしかなくなりました。

ところが、手取り足取り教わりながらコツコツとテレアポから取り組んだ結果、なぜか以前より結果が出るようになったんです。口が上手いタイプではない分、「この人は真面目そうだ、一生懸命だ」という思いがお客様に伝わったのかもしれません。自分のカラーで勝負すればいいんだ、と多少の自信がつきました。

――その後、ご自身で会社を立ち上げる際の葛藤などはありましたか。

信頼していた社長との関係である出来事があり、ストレスで限界に来ていました。その後もいろんなことがありましたが、そんな時に「自分でやればいいじゃないか」と周りから背中を押されたんです。

一番の懸念はやはり家族のことでした。信用できる先輩に妻を交えて相談したところ、妻が「応援する」と言ってくれました。その言葉に背中を押され決定打となりました。それまで開拓してきたお客様もありがたいことに私についてきてくださり、現在で9年になりますが2度のリストラを経験した人間でも、こうして代表としてやってこれたことは、自分の中で一つの自負になっています。

「高橋さんから買って良かった」と言われる喜び。AI時代こそ人間の心を大切に

――長くお付き合いされているお客様とは、どのような関係性を築かれているのでしょうか。

非常にありがたいことに、都内で働いていた方が地元へ帰って自分の店を持つ際に、宮城や九州といった遠方からでも私に注文をくださることがあります。また、担当者様が他社へ異動されても、「また高橋さんにお願いしたい」とわざわざ声をかけてくださる。これこそが仕事の醍醐味だと感じます。

今はネットで検索すれば、メーカー名も価格もすぐに分かります。お客様の方が安く買える情報を持っていることすらあります。でも、「ネットで済むなら営業マンはいらない」と思うんです。私は人間が好きですし、人との交流に刺激をもらいます。料理やサービスがオートメーション化されていく時代だからこそ、ロボットにはできない、血の通った「人間の部分」を大事にしていきたいんです。遠方から弊社へご注文をしていただけるお得意先様には感謝しかありません。

59歳、還暦を前に見つめる「自分だけのさじ加減」と次なる展望

――今後の展望や、新たに挑戦してみたいことはありますか。

少人数の会社なので、自分のさじ加減で仕事ができるこの環境が非常に心地よいと感じています。かつてのようにがむしゃらに数字を追わなくても、食べていける安定感があります。ただ、息子も同じ業界で営業マンとして頑張っていますので、いつか彼が来てくれればなという願望はありますね。

将来的には、経済的にも時間的にも余裕を持ち、世界中どこへでも行けるような、そんなゆとりのある男になりたいと思っています。

――プライベートでのリフレッシュ方法や、情熱を注いでいることはありますか。

実は「ポイ活」には10年ほど情熱を注いでいまして、累計で100万円分以上貯めました。周りからはちまちまやっていると言われますが、これはもう趣味の領域を超えているかもしれません。

あとは将棋や麻雀ですね。59歳、今年で還暦を迎えますが、4人でのコミュニケーションや指先の刺激、先の展開を読み合う緊張感は、最高のアンチエイジングだと思っています。また、一昨年は58歳で夫婦2人でUSJへ行き、朝から晩まで2万歩以上歩いて満喫しました。まだまだ体力と気力には自信があります。仕事も遊びも、幅広く楽しんでいきたいですね。

――読者の方々へメッセージをお願いします。

ユニフォームやクリーニングの件で、私にお手伝いできることがあれば、日本全国どこへでも飛んで伺います。包括的なご相談も受け付けていますので、ぜひ「人と人との繋がり」を大切にする私に、一度お声がけいただければ嬉しいです。共に、負けずに歩んでいきましょう。

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