地方に根ざし価値を届ける――“契(ちぎり)”を軸に挑む営業と新規事業のかたち
株式会社契 代表取締役 松尾 健氏
営業代行事業を中心に、フィットネス業界に特化した支援を展開している株式会社契。代表の松尾健氏は、「人の役に立つこと」を仕事の本質と捉え、その価値提供の積み重ねを経営の軸に据えています。現在は営業代行にとどまらず、地方での新規事業にも挑戦しようとしており、その背景には一貫した思想があります。本記事では、同氏の事業内容や価値観、そして今後の展望について伺いました。
フィットネス業界に特化した営業支援
――現在の事業内容について教えてください。
営業代行事業を展開しています。特にフィットネス業界の案件が多くを占めており、メンバーもフィットネス企業出身者で構成されています。
――強みや特徴はどのような点にありますか。
フィットネス業界に特化している点と、現場経験を持つメンバーで構成されている点です。業界理解が深いため、実態に即した提案ができることが強みです。
――具体的な営業内容について教えてください。
法人向けには、フランチャイズ加盟提案を行っています。既に法人を持つ経営者に対して、加盟に向けたコンサルティング営業を実施しています。個人向けには、トレーナースクールへの入会提案を行っており、トレーナー志望者やスキル向上を目指す方に向けた支援が中心です。法人と個人の割合はおおよそ半々となっています。
「契」に込めた思想と価値観
――社名や理念に込めた想いを教えてください。
「契」という言葉には、自分との約束だけでなく、他人や仲間、社会、会社、事業など、あらゆる約束を含めた意味を込めています。決めたことをどれだけ実行できるか、その積み重ねの先にしか理想の実現はないと考えています。
――経営判断の軸について教えてください。
根底にあるのは「人の役に立つこと」です。その対価として収入があり、それが売上・利益として定量化されていると捉えています。顧客が主語であり、仕事とは人の役に立つことだと考えています。また、小資本スタート、利益率が業界相場より高い、定期的な一定の収入、在庫を持たないといった基本的な経営意識も持ちながら、「負けない経営」を意識しています。
――事業を始めたきっかけについて教えてください。
前職での経験から、自分の強みが営業であると認識したこと、そして収入を得たいという思いがあり、営業代行事業を始めました。新規営業と法人提案の両方を経験してきたことが現在の事業に活きています。
人材観と組織の考え方
――どのような人材と働きたいとお考えですか。
素直で、相手視点・顧客視点で物事を考え、物事を多面的・俯瞰的に判断し、思考回数と試行回数を最大化できる人です。また、「分かりません」「教えてください」と言える姿勢も重要だと考えています。自分を過大評価せず、プライドにとらわれない人と働きたいと考えています。
――現在の組織体制について教えてください。
営業代行事業は自身を含めて3名体制で運営しています。少人数ながらも、実務に強みを持つ体制で対応しています。
地方での新たな挑戦
――今後取り組みたい事業について教えてください。
地方での事業展開を進めていく予定です。まずは便利屋事業からスタートし、生前整理や買取・リセール・事業承継といった領域へと広げていきたいと考えています。その後、空き家改装や民泊、ゲストハウス、不動産などにも展開していく構想です。また、地方には歴史ある老舗企業も多くあるのでそういった企業へのマーケティング受託支援も展開していく予定です。
――地方に注力する理由は何でしょうか。
現場に入り、実際に生活しながらニーズを把握することが重要だと考えているためです。机上の分析ではなく、地域に根ざし、街の歴史を知り、利他の精神をもとに、人の役に立つことで信頼を積み上げていきたいと考えています。
――将来的なビジョンについて教えてください。
小田原を拠点に成功事例をつくり、それをもとにフランチャイズ展開も視野に入れています。地方におけるモデルケースを確立し、展開していきたいと考えています。
組織づくりと今後の展望
――現在の課題について教えてください。
スケールの難しさが課題です。具体的には採用、育成、定着、そしてより良い案件の確保です。その解決策として、人と直接会うことはもちろんですが、適正な人事配置と利益の拘り、そして組織化への投資に注力していきます。
――経営者としてのスタンスについて教えてください。
自ら先陣を切り、責任を取ることだと認識しています。一方で、状況に応じて適任者に任せる柔軟さも必要だと考えています。事業はあくまで大義を実現するための手段であり、良いメンバーと良い仕事、良い人生を築くためのものです。
――最後に、読者へのメッセージをお願いします。
今後、地方で便利屋事業をはじめとした様々な挑戦を進めていきます。その中で、思いに共感してくれる仲間とともに取り組んでいきたいと考えています。地方での挑戦に興味がある方は、ぜひ一緒に取り組んでいければと思います。