スピードと誠実さで価値を届ける──ミツルギ株式会社が描く“誰も不幸にしない”ものづくり

ミツルギ株式会社 代表取締役 米原 茂 氏

キャラクターアニメーション制作を軸に事業を展開するミツルギ株式会社。スピードとクオリティの両立を強みに、外注パートナーと連携しながら制作を行っています。本記事では、事業の特徴や創業の経緯、価値観、今後の展望について米原茂氏に伺いました。

Spineを軸にしたアニメーション制作とスピードで価値を生む事業

――現在の事業内容について教えてください。

当社はSpineというツールを使ったキャラクターアニメーション制作を中心に事業を行っています。創業当初から約7年、この領域を軸に取り組んできました。3Dモーションの対応はしていますが、主軸としているのはあくまでSpineのモーション制作です。

営業代行については、私個人が稼働に余裕のあるタイミングでお手伝いしている形で、あくまで補助的な立ち位置です。制作事業が会社としての中心にあるという認識で間違いありません。

――御社の強みについてもお聞かせください。

強みとして感じているのは、受注から納品までのスピード感です。機動力と言い換えてもいいかもしれませんが、早く、かつクオリティの高いものを提供できる点を評価いただくことが多いです。

ゲームに実装する際には制作ルールがあり、そのルールに沿ったデータ作成が求められます。単に動けばいいわけではなく、実装前提で成立するデータかどうかが重要になります。その点もきっちり対応しているため、「安心して任せられる」という評価につながっています。

さらに、真面目に丁寧に対応することを前提としながら、スピードを落とさない点も意識しています。結果として、スピードだけでなく、正確さや安定感も含めて価値として認識していただけているのではないかと感じています。

一人で完結できた経験が原点──独立を決意した理由

――起業に至った経緯を教えてください。

前職はゲーム業界の開発会社で営業をしていました。案件を獲得し、外注先に制作を依頼し、納品物のチェックを行い、そのままクライアントに納品するまでの一連の流れを担当していました。見積書や請求書の作成なども含めて、ほぼすべてを自分一人で回していた状態です。現場と営業の両方に関わる中で、仕事の全体像を自然と把握できるようになっていきました。

そうした業務を3年ほど続ける中で、「これだけ一通りできるのであれば、独立してもやっていけるのではないか」と考えるようになりました。振り返ると勢いもあったと思いますが、それ以上に、自分の力で試してみたいという気持ちが強くなっていったのを覚えています。

――独立を後押しした要因は何だったのでしょうか。

営業活動の中で、他社の方と話す機会が多かったことも大きいです。「それだけできるなら独立した方がいい」と言われることが何度かあり、その言葉が印象に残っています。

外に出てやってみたいという思いが徐々に膨らんでいき、最終的に独立を決断しました。自分がこれまでやってきたことをそのまま事業として形にしたという感覚に近いと思います。

外注パートナーと築く関係性──“無理をさせない”運営の工夫

――外注パートナーとの関係性について教えてください。

現在は社員を持たず、外注パートナーと連携して制作を進めています。そのため、関係性の築き方は非常に重要だと感じています。

過去に外注先に無理をさせてしまい、スタッフの方が辞めてしまった経験があります。そのとき、自分がもっと状況を汲み取るべきだったと強く感じました。頑張りますと言われた言葉をそのまま受け取ってしまい、結果的に負担をかけてしまったという反省があります。

その経験から、クライアントと外注先の双方に無理がかからない進め方を意識するようになりました。誰かだけに負担が偏る状態は、長く続かないと考えています。

――コミュニケーションで意識していることは何ですか。

基本的なことですが、文章を丁寧に書くことを大切にしています。必要に応じて資料化したり、スプレッドシートで共有したりと、情報の伝え方を雑にしないようにしています。

また、「分からないことは遠慮せず言ってほしい」と伝え、言いづらい雰囲気を作らないことも意識しています。コミュニケーションが曖昧なままだと、どうしてもミスや認識のズレが起きやすくなります。

さらに、トライアルで一度試してから本発注に進むなど、事故を防ぐための仕組みも取り入れています。結果として、不幸な人を出さない進め方を意識しています。

AI時代と向き合いながら広げる可能性──今後の展望

――今後の展望について教えてください。

明確な事業拡大の計画が固まっているわけではありませんが、自分がこれまでやってきた制作や営業の経験を、教育という形で活かせないかと考えています。

例えば、子ども向けに絵の描き方や簡単なアニメ制作を教えるような取り組みです。クリエイティブに触れるきっかけをつくることができれば面白いと感じています。単に技術を教えるだけでなく、「作る楽しさ」や「表現する面白さ」を伝えられる場にできたらいいなと思っています。

また、専門学校や大学に進む前の段階で、もう少し気軽に学べる環境があってもいいのではないかとも考えています。

――現在感じている課題についても教えてください。

やはりAIの存在は大きいです。アニメーションの分野にもAIが入り始めているため、実際に触りながら調査を進めています。現時点ではすぐに置き換わる印象はありませんが、今後も見続ける必要があります。

もし変化が起きるのであれば、それに対応できるように新しい技術を取り入れていくつもりです。変化を前提に考えることが重要だと感じていますし、柔軟に動ける状態を維持しておきたいと考えています。

水泳と神社で整える日常──仕事と向き合うためのリフレッシュ

――リフレッシュ方法について教えてください。

ジムのプールで泳ぐことが多いです。特にバタフライにハマっていて、大人になってからできるようになって以降、繰り返し泳いでいます。もともとできなかった泳ぎができるようになったことで楽しさが増して、自然と続けられている感覚です。体を動かすことで頭の中が整理されるので、仕事から一度距離を置く時間としても大事にしています。

お酒も好きで、仲間と過ごす時間も大切にしています。何気ない会話の中で気づきを得ることもありますし、気を張らずに過ごせる時間があることで、仕事にもいいリズムが生まれていると感じています。

神社や仏閣に足を運ぶこともあります。出張の際に立ち寄ることが多く、最近は大阪の神社にも行きました。特別なことをするわけではないのですが、静かな空間で過ごすことで気持ちが整う感覚があります。日常から少し離れて、自分の状態を見直すような時間になっているのかもしれません。

こうした時間を意識的に持つことで、また落ち着いて仕事に向き合える状態を保てていると感じています。これからも無理に切り替えるのではなく、自分なりのリズムを大切にしながら、自然な形で仕事と向き合い続けていきたいと考えています。

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