技術で「安心」を届ける――株式会社リバウト 中村佑氏が貫く、住まいに寄り添う経営哲学
株式会社リバウト 代表取締役 中村佑氏
住まいの安全と快適性を支える鍵やサッシ。その施工の先にあるのは、人々の「安心な暮らし」です。
2024年2月、静岡県浜松市に設立された株式会社リバウトは、鍵・扉・窓まわりの工事を通じて、暮らしに潜む不安を解消し続けています。
代表取締役の中村佑氏は、2007年から鍵業界に身を置き、17年にわたり最前線の現場で圧倒的な経験を積んできたプロフェッショナル。「不安を安心へ、日常を豊かさに」という強固な理念のもと、現在は鍵のみならず、サッシやエクステリア分野の工事まで幅広く手がけています。 現場第一主義で一つひとつの依頼に向き合うその姿勢には、職人としての誇りと経営者としての誠実さが溢れています。本記事では、中村氏に事業の立ち上げに込めた想いや、同業他社と一線を画す仕事への向き合い方、そして未来へ向けた展望について深く伺いました。
目次
現場から始まった挑戦。顧客のニーズに応え続けた先での会社設立
――会社設立の経緯や、現在の事業内容について教えてください。
もともとは鍵の専門職人としてキャリアをスタートしました。その延長線上で、現在は扉や窓まわりなど、住まいの「開口部」に関わる工事全般を手がけています。
実は、最初から「起業しよう」と強く決意していたわけではありません。現場でお客様に向き合う中で、サッシやエクステリア(外構)に関するご相談をいただく機会が自然と増えていきました。個人として受ける仕事の規模や責任が大きくなっていく中で、お客様の期待に持続可能な体制で応え続けるため、2024年2月に法人化(株式会社リバウトを設立)を決意したという経緯です。
私の原点は、2007年に入社した鍵と防犯の専門会社にあります。そこで技術の基礎を徹底的に叩き込みました。その後、サッシや開口部全般の施工・修理を専門とする企業でも経験を積み、通算17年間、一貫して現場の最前線に立ち続けてきました。私たちの仕事は、単に古くなった部品を交換することではありません。住まいに関する「目の前の不安」を、職人の技術で一つひとつ丁寧に取り除くこと。それこそが、リバウトの存在意義だと考えています。
「人のために生きる」をカタチに。地域に根ざした3つの未来ビジョン
――御社の経営理念について教えてください。
「その技術は、誰かの幸せのために。」という強い想いのもと、私たちは「不安を安心へ、日常を豊かさに。私たちは『人のために生きる』を確かなカタチにします」という経営理念を掲げています。この理念を具現化するために、短期・中期・長期の3つのビジョンを描いています。
- 短期的なビジョン(顧客との信頼構築)
まずは目の前のお客様一人ひとりに徹底して向き合うことです。「住まいの困りごとがあれば、真っ先にあの人を呼ぼう」と、地域の中で1番に思い出してもらえる存在を目指します。 - 中期的なビジョン(事業領域の拡大)
防犯や住環境の整備にとどまらず、今後は「高齢者の見守り」や「防災対策」なども見据え、住空間全体をセーフティネットとして支える体制を築いていきます。 - 長期的なビジョン(次世代への継承と地域貢献)
自社の利益や成長だけを追うのではなく、業界の未来を担う後進の育成や、積極的な地域活動に取り組みます。私たちが大切にしている「人のために生きる」という価値観を、次の世代へとつないでいくことが私の使命です。
誰かの不安に寄り添い続けることで、誰もが安心して暮らせる豊かな地域づくりに、ビジネスを通じて貢献していきたいと考えています。
“すぐ動く”が信頼をつくる
――仕事をする上で大切にしている考え方は何でしょうか。
鍵屋時代からの習慣でもありますが、「言われたらすぐ動く」ことを大切にしています。できるだけ当日、遅くても2〜3日以内には対応するようにしています。困っている方にとっては一刻も早い解決が重要なので、スピード感を意識しています。
――他社にはない強みはどのような点にありますか。
私たちは、単に部品を交換するのではなく、その先にあるお客様の安心を守ることを大切にしています。日常の不安に寄り添い、着実に解決していく姿勢が強みだと思っています。
また、これまで17年間現場で経験を積み重ねてきた中で、鍵だけでなくサッシや開口部全般に対応できる技術を身につけてきました。そうした対応力の広さも、他社にはない特徴の一つです。
技術だけでなく、人として信頼していただける仕事を積み重ねていくことが、結果として選ばれる理由になっていると感じています。
阿吽の呼吸で動く少数精鋭体制と、顧客に安心を届ける「笑顔」の採用哲学
――現在の組織体制について教えてください。
現在は、私を含めて2人体制で運営しています。少数精鋭だからこそ、大企業のような形式ばったコミュニケーション施策はあえて設けていません。日々、現場やオフィスで顔を突き合わせてリアルタイムに情報を共有しているため、お互いの状況や次の動きが自然と分かる「阿吽(あうん)の呼吸」の意思疎通ができています。このスピード感とフラットな関係性こそが、現在のリバウトの強みです。
――組織の拡大を見据え、今後はどのような人と一緒に働きたいと考えていますか。
一番の条件を挙げるなら、「よく笑う人」ですね。
私たちの仕事は、技術職であると同時に、困っているお客様と直接対面する「究極のサービス業」でもあります。鍵のトラブルや住まいの不安を抱えているお客様に対して、施工する人間が仏頂面をしていたら、さらに不安にさせてしまいますよね。
だからこそ、場を和ませる明るい笑顔がある人、人に対して誠実に向き合える人が理想です。技術は入社してからいくらでも磨けますし、私たちが全力で指導します。しかし、人としての印象や内面から溢れる安心感は、その人が持つ最大の財産です。技術の高さと同じくらい、あるいはそれ以上に「人柄」を大切にしたチームづくりを、これからも進めていきたいと考えています。
組織を広げ、現場に立ち続ける。プレイングマネージャーとしての覚悟
――今後の展望や、その中でのご自身の役割についてどのように考えていますか。
現在は2人体制で動いているため、リクエストをいただいても、どうしても対応できる仕事量に物理的な限界があります。そのため、今後は段階的に人員を増やし、組織としてのキャパシティを広げていきたいと考えています。それと同時に、鍵やサッシといった既存の強みを軸にしながら、エクステリア(外構)をはじめとする住空間全体の工事へと、さらに領域を広げていく計画です。
一方で、現状は日々の現場業務が非常に忙しく、経営者としてk数年先のことまで1人でじっくり熟考する時間を確保しづらいのも事実です。だからこそ、私が1人で全てを抱え込むのではなく、信頼できるパートナーに経営やバックオフィス(事務・管理)の側面を任せ、支えてもらっています。このように得意分野を分担し、任せ合える体制があるからこそ、会社が前に進んでいます。
その体制の中で、私自身の役割は、これからも「現場に立ち続けること」だと思っています。私自身、机の上で数字とにらめっこするよりも、泥臭く体を動かして現場でお客様と向き合う方が、性分に合っているんです(笑)。
経営に専念するスタイルも一つの正解ですが、私は現場の最前線に立ち続け、自らの技術でお客様に「安心」を直接届けることに誇りを持っています。現場第一主義を貫きながら組織を成長させていく―。これこそが、私ならではの経営スタイルであり、リバウトが最も価値を発揮できる道だと信じています。
派手な戦略よりも「凡事徹底」。信頼を生む小さな積み重ねの力
――これまでのキャリアや経営の中で、特に影響を受けた考え方はありますか。
人生を大きく変えるような、ドラマチックで特別な出来事があったわけではありません。ただ、私がずっと愚直に大切にし続けているのは、「小さなことをコツコツと積み重ねる」という姿勢です。
私は、派手なパフォーマンスや、一発逆転を狙うようなビジネスは得意ではありません。だからこそ、日々の目の前の仕事を誰よりも丁寧にこなし、お客様との約束を守り、愚直に信頼を積み重ねていく。その「凡事徹底(ぼんじてってい)」の繰り返しこそが、最終的に大きな成果や強固な経営基盤に繋がると信じています。
私たちの仕事の本質は、単に古くなった部品を交換することではありません。住まいに関する「目の前の不安」を技術の力で一つひとつ丁寧に取り除き、お客様に心からの「安心」と「笑顔」をお届けすることです。その価値ある仕事を日々淡々と積み重ねていくことこそが、リバウトという会社が地域で生き続けるための、唯一無二のルートだと考えています。
次の現場へ向けて。サウナと休息で心身を整えるセルフケア
――タフな現場仕事を支えるための、お気に入りのリフレッシュ方法について教えてください。
実はこれといった特別な趣味は持っていないんです(笑)。だからこそ、週に1日ほどいただくお休みは、とにかく家でゆっくり過ごして、次の現場に向けてしっかりと体を休める「充電の時間」に充てています。
唯一のこだわりを挙げるなら、時々サウナに足を運ぶことですね。サウナに入ってじっくり汗を流し、水風呂に入って頭を空っぽにする。そうした「デジタルデトックス」のような一人の時間が、心身をリセットするための最高のリフレッシュになっています。現場で常に100%のパフォーマンスを発揮するために、この「心身を整える時間」はこれからも大切にしていきたいですね。